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数学C 複素数平面(軌跡問題) 問題 13 解説

数学C 複素数平面(軌跡問題) 問題 13 解説

方針・初手

$z=x+yi$ とおいて、条件 $|z-\alpha|=2|z-\beta|$ を座標で整理する。円の式が得られたら、$w=u+vi$ とおき、$z=\dfrac{1}{w}$ を代入して $w$ の軌跡を求める。

解法1

$\alpha=-4-2i,\ \beta=2+i$ であるから、$z=x+yi$ とおくと

$$ |z-\alpha|^2=(x+4)^2+(y+2)^2 $$

であり、

$$ |z-\beta|^2=(x-2)^2+(y-1)^2 $$

である。条件 $|z-\alpha|=2|z-\beta|$ の両辺を2乗すると、

$$ (x+4)^2+(y+2)^2=4{(x-2)^2+(y-1)^2} $$

となる。これを展開して整理すると、

$$ \begin{aligned} x^2+8x+16+y^2+4y+4 &=4x^2-16x+16+4y^2-8y+4,\\ 3x^2+3y^2-24x-12y&=0. \end{aligned} $$

よって

$$ x^2+y^2-8x-4y=0 $$

である。平方完成すると、

$$ (x-4)^2+(y-2)^2=20 $$

となる。

したがって、$C$ は中心 $4+2i$、半径 $2\sqrt{5}$ の円である。

次に、$z\ne 0$ として $w=\dfrac{1}{z}$ とする。$w=u+vi$ とおくと、

$$ z=\frac{1}{w}=\frac{\overline{w}}{|w|^2} =\frac{u-vi}{u^2+v^2} $$

である。したがって

$$ x=\frac{u}{u^2+v^2},\qquad y=-\frac{v}{u^2+v^2} $$

である。

円 $C$ の式は

$$ x^2+y^2-8x-4y=0 $$

であるから、これを代入すると

$$ \frac{1}{u^2+v^2} -\frac{8u}{u^2+v^2} +\frac{4v}{u^2+v^2}=0 $$

となる。ここで $w\ne 0$ なので $u^2+v^2\ne 0$ であり、両辺に $u^2+v^2$ をかけて

$$ 1-8u+4v=0 $$

を得る。

よって、$w$ の軌跡は

$$ 8u-4v=1 $$

で表される直線である。すなわち

$$ 8\operatorname{Re}w-4\operatorname{Im}w=1 $$

である。

最後に、点 $A(\alpha),B(\beta)$ を通る直線を $\ell$ とする。$\alpha=-4-2i,\ \beta=2+i$ なので、複素数平面上の座標では

$$ A(-4,-2),\qquad B(2,1) $$

である。直線 $\ell$ の傾きは

$$ \frac{1-(-2)}{2-(-4)}=\frac{3}{6}=\frac{1}{2} $$

であるから、$\ell$ の方程式は

$$ y=\frac{x}{2} $$

である。

一方、(2)で得た直線 $m$ は

$$ 8x-4y=1 $$

すなわち

$$ y=2x-\frac{1}{4} $$

である。

$\ell$ と $m$ の交点は

$$ \frac{x}{2}=2x-\frac{1}{4} $$

を満たす点である。これを解くと

$$ \frac{3}{2}x=\frac{1}{4} $$

より

$$ x=\frac{1}{6} $$

であり、

$$ y=\frac{1}{12} $$

である。したがって、$\ell$ と $m$ はただ1点

$$ \frac{1}{6}+\frac{1}{12}i $$

で交わる。

また、$\ell$ の方向ベクトルは $(2,1)$、$m$ の方向ベクトルは $(1,2)$ ととれる。したがって、$\ell$ と $m$ のなす角を $\theta$ とすると、

$$ \begin{aligned} \cos\theta &= \frac{(2,1)\cdot(1,2)}{\sqrt{2^2+1^2}\sqrt{1^2+2^2}}\\ &= \frac{2+2}{\sqrt{5}\sqrt{5}}\\ &= \frac{4}{5} \end{aligned} $$

である。ここで $0<\theta<\dfrac{\pi}{2}$ なので、この値が求める $\cos\theta$ である。

解説

条件 $|z-\alpha|=2|z-\beta|$ は、点 $z$ から2点 $\alpha,\beta$ までの距離の比が一定であることを表す。これはアポロニウスの円であり、座標で整理すると円の方程式が得られる。

(2)では、円が原点を通ることが重要である。原点を通る円を反転 $w=\dfrac{1}{z}$ で写すと、原点を通らない直線になる。実際に代入すると、2次式が消えて1次式だけが残る。

(3)では、直線 $\ell$ と $m$ の傾きがそれぞれ $\dfrac{1}{2}$ と $2$ で異なるため、交点はただ1つである。角度は傾きの公式で求めてもよいが、方向ベクトル $(2,1)$ と $(1,2)$ を使うと計算が簡潔である。

答え

(1)

$C$ は中心 $4+2i$、半径 $2\sqrt{5}$ の円である。

(2)

$w$ の描く直線は

$$ 8\operatorname{Re}w-4\operatorname{Im}w=1 $$

である。

(3)

$\ell$ と $m$ はただ1点

$$ \frac{1}{6}+\frac{1}{12}i $$

で交わり、

$$ \cos\theta=\frac{4}{5} $$

である。

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