トップ 基礎問題 数学C 複素数平面 ド・モアブルの定理 問題 7

数学C ド・モアブルの定理 問題 7 解説

数学C ド・モアブルの定理 問題 7 解説

方針・初手

$\beta_n$ は $\alpha_n$ と $\alpha_{n-1}$ の差であるから、まず $\alpha_{n-1}$ でくくる。すると $\beta_n$ は $i(1+i)^{n-1}$ と表せるので、絶対値と偏角は積の形から求められる。

解法1

$n \geqq 1$ に対して、

$$ \begin{aligned} \beta_n &=\alpha_n-\alpha_{n-1} \\ &=(1+i)^n-(1+i)^{n-1} \\ &=(1+i)^{n-1}{(1+i)-1} \\ &=i(1+i)^{n-1} \end{aligned} $$

である。

まず絶対値を求める。$|i|=1$、また

$$ |1+i|=\sqrt{1^2+1^2}=\sqrt{2} $$

であるから、

$$ |\beta_n|=|i|,|1+i|^{n-1}=(\sqrt{2})^{n-1} $$

となる。したがって、

$$ |\beta_n|=2^{\frac{n-1}{2}} $$

である。

次に偏角を求める。$i$ の偏角は $\dfrac{\pi}{2}$、$1+i$ の偏角は $\dfrac{\pi}{4}$ である。よって

$$ \arg \beta_n =\frac{\pi}{2}+(n-1)\frac{\pi}{4} =\frac{n+1}{4}\pi \pmod{2\pi} $$

である。したがって、

$$ \arg \beta_n=\frac{(n+1)\pi}{4}+2k\pi \quad (k\in\mathbb{Z}) $$

と表せる。

最後に、

$$ |\beta_1|+|\beta_2|+\cdots+|\beta_n| $$

を求める。上で得た結果より、

$$ |\beta_k|=(\sqrt{2})^{k-1} $$

であるから、

$$ |\beta_1|+|\beta_2|+\cdots+|\beta_n| =1+\sqrt{2}+(\sqrt{2})^2+\cdots+(\sqrt{2})^{n-1} $$

である。これは初項 $1$、公比 $\sqrt{2}$ の等比数列の和なので、

$$ |\beta_1|+|\beta_2|+\cdots+|\beta_n| =\frac{(\sqrt{2})^n-1}{\sqrt{2}-1} $$

となる。

これが $1000$ より大きくなる条件は、

$$ \frac{(\sqrt{2})^n-1}{\sqrt{2}-1}>1000 $$

である。$\sqrt{2}-1>0$ より、

$$ (\sqrt{2})^n>1000(\sqrt{2}-1)+1 $$

すなわち

$$ (\sqrt{2})^n>1000\sqrt{2}-999 $$

である。

右辺は

$$ 1000\sqrt{2}-999 \fallingdotseq 415.21 $$

である。一方、

$$ (\sqrt{2})^{17}=2^{\frac{17}{2}}=256\sqrt{2}\fallingdotseq 362.04 $$

であり、

$$ (\sqrt{2})^{18}=2^9=512 $$

である。したがって、

$$ (\sqrt{2})^{17}<1000\sqrt{2}-999<(\sqrt{2})^{18} $$

となるので、条件を満たす最小の $n$ は

$$ n=18 $$

である。

解説

この問題では、$\beta_n$ を直接展開して考えるよりも、$\alpha_{n-1}$ でくくって

$$ \beta_n=i(1+i)^{n-1} $$

と見ることが重要である。複素数の積では、絶対値は積になり、偏角は和になるため、ここから一気に処理できる。

また、(3) は $|\beta_n|$ が等比数列になることに気づけばよい。公比が $\sqrt{2}$ なので、等比数列の和の公式を使って不等式に帰着する。

答え

(1)

$$ |\beta_n|=2^{\frac{n-1}{2}} $$

(2)

$$ \arg \beta_n=\frac{(n+1)\pi}{4}+2k\pi \quad (k\in\mathbb{Z}) $$

(3)

$$ n=18 $$

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