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数学C 空間ベクトル 問題 23 解説

数学C 空間ベクトル 問題 23 解説

方針・初手

立方体の各頂点を、点 $E$ を始点とする基底ベクトル $\vec{a}=\overrightarrow{EF}$、$\vec{b}=\overrightarrow{EH}$、$\vec{c}=\overrightarrow{EA}$ で表す。

点 $P,Q,R$ の位置ベクトルをまず求めれば、$\overrightarrow{QP},\overrightarrow{QR}$ は差を取るだけで求まる。また、立方体の辺は互いに垂直で長さが等しいので、内積計算により $\cos \angle PQR$ が求まる。

解法1

点 $E$ を基準にして各点を表す。

立方体の頂点は

$$ A=\vec{c},\quad D=\vec{b}+\vec{c},\quad C=\vec{a}+\vec{b}+\vec{c} $$

と表される。

$P$ は辺 $AE$ の中点であるから、

$$ P=\frac{1}{2}\vec{c} $$

である。

$Q$ は辺 $AD$ の中点であるから、

$$ Q=\frac{A+D}{2} =\frac{\vec{c}+(\vec{b}+\vec{c})}{2} =\frac{1}{2}\vec{b}+\vec{c} $$

である。

また、$R$ は辺 $DC$ を $DR:RC=2:1$ に内分する点である。したがって

$$ R=D+\frac{2}{3}\overrightarrow{DC} =(\vec{b}+\vec{c})+\frac{2}{3}\vec{a} =\frac{2}{3}\vec{a}+\vec{b}+\vec{c} $$

である。

よって

$$ \overrightarrow{QP} =P-Q =\frac{1}{2}\vec{c}-\left(\frac{1}{2}\vec{b}+\vec{c}\right) =-\frac{1}{2}\vec{b}-\frac{1}{2}\vec{c} $$

また、

$$ \overrightarrow{QR} =R-Q =\left(\frac{2}{3}\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}\right) -\left(\frac{1}{2}\vec{b}+\vec{c}\right) =\frac{2}{3}\vec{a}+\frac{1}{2}\vec{b} $$

である。

次に、$\theta=\angle PQR$ は $\overrightarrow{QP}$ と $\overrightarrow{QR}$ のなす角である。

立方体の辺の長さを $l$ とすると、

$$ |\vec{a}|=|\vec{b}|=|\vec{c}|=l,\quad \vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{c}=\vec{c}\cdot\vec{a}=0 $$

である。

したがって

$$ \begin{aligned} \overrightarrow{QP}\cdot\overrightarrow{QR} &=\left(-\frac{1}{2}\vec{b}-\frac{1}{2}\vec{c}\right) \cdot \left(\frac{2}{3}\vec{a}+\frac{1}{2}\vec{b}\right) \\ &=-\frac{1}{4}|\vec{b}|^2 \\ &=-\frac{1}{4}l^2 \end{aligned} $$

である。

また、

$$ |\overrightarrow{QP}| =\sqrt{\frac{1}{4}l^2+\frac{1}{4}l^2} =\frac{l}{\sqrt{2}} $$

かつ

$$ |\overrightarrow{QR}| =\sqrt{\frac{4}{9}l^2+\frac{1}{4}l^2} =\sqrt{\frac{25}{36}l^2} =\frac{5}{6}l $$

である。

よって

$$ \cos\theta = \frac{\overrightarrow{QP}\cdot\overrightarrow{QR}} {|\overrightarrow{QP}||\overrightarrow{QR}|} = \frac{-\frac{1}{4}l^2} {\frac{l}{\sqrt{2}}\cdot\frac{5}{6}l} = -\frac{3\sqrt{2}}{10} $$

となる。

最後に、立方体の $1$ 辺の長さを $1$ とする。$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ 方向をそれぞれ $x,y,z$ 軸とすると、

$$ E=(0,0,0),\quad P=\left(0,0,\frac{1}{2}\right),\quad Q=\left(0,\frac{1}{2},1\right),\quad R=\left(\frac{2}{3},1,1\right) $$

である。

平面 $X$ の法線ベクトルを求めるために、

$$ \overrightarrow{QP} =\left(0,-\frac{1}{2},-\frac{1}{2}\right),\quad \overrightarrow{QR} =\left(\frac{2}{3},\frac{1}{2},0\right) $$

を用いる。

これらに垂直なベクトルとして、外積を計算すると

$$ \overrightarrow{QP}\times\overrightarrow{QR} = \left(\frac{1}{4},-\frac{1}{3},\frac{1}{3}\right) $$

である。したがって法線ベクトルとして

$$ (3,-4,4) $$

を取ることができる。

平面 $X$ は点 $Q\left(0,\frac{1}{2},1\right)$ を通るので、その方程式は

$$ 3x-4\left(y-\frac{1}{2}\right)+4(z-1)=0 $$

すなわち

$$ 3x-4y+4z-2=0 $$

である。

点 $E=(0,0,0)$ と平面 $3x-4y+4z-2=0$ の距離は

$$ \frac{|3\cdot 0-4\cdot 0+4\cdot 0-2|} {\sqrt{3^2+(-4)^2+4^2}} = \frac{2}{\sqrt{41}} $$

である。

解説

この問題では、立方体の頂点を $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ の一次結合で表すことが中心である。点 $E$ を基準にすると、$A,D,C$ の位置が自然に表せるため、中点や内分点の処理がそのままベクトル計算になる。

$\angle PQR$ は、点 $Q$ を頂点とする角なので、使うベクトルは $\overrightarrow{QP}$ と $\overrightarrow{QR}$ である。$\overrightarrow{PQ}$ や $\overrightarrow{RQ}$ を使って符号を誤ると、余弦の符号が変わるため注意が必要である。

距離の問題では、$1$ 辺の長さが $1$ なので、$\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ を直交座標の単位ベクトルとして扱える。平面の方程式を作り、点と平面の距離公式を用いるのが最も直接的である。

答え

(1)

$$ \overrightarrow{QP} =-\frac{1}{2}\vec{b}-\frac{1}{2}\vec{c} $$

$$ \overrightarrow{QR} =\frac{2}{3}\vec{a}+\frac{1}{2}\vec{b} $$

(2)

$$ \cos\theta=-\frac{3\sqrt{2}}{10} $$

(3)

$$ d=\frac{2}{\sqrt{41}} $$

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