数学C 楕円 問題 4 解説

方針・初手
点 $P$ は楕円上の点なので、$x^2=3(1-y^2)$ として、距離 $AP$ の2乗を $y$ だけで表す。
面積は、固定された線分 $AP$ を底辺と見るよりも、外積を用いて $Q=(x,y)$ に関する一次式として表すと扱いやすい。
解法1
(1)
楕円 $C$ 上の点を $P=(x,y)$ とする。条件より $x \geqq 0$ であり、
$$ \frac{x^2}{3}+y^2=1 $$
だから、
$$ x^2=3(1-y^2) $$
である。
点 $A=(0,-1)$ との距離の2乗は
$$ AP^2=x^2+(y+1)^2 $$
である。ここに $x^2=3(1-y^2)$ を代入すると、
$$ \begin{aligned} AP^2 &=3(1-y^2)+(y+1)^2 \\ &=3-3y^2+y^2+2y+1 \\ &=-2y^2+2y+4 \\ &=-2\left(y-\frac12\right)^2+\frac92 \end{aligned} $$
となる。よって $AP^2$ は $y=\dfrac12$ のとき最大となり、その最大値は
$$ \frac92 $$
である。
このとき
$$ x^2=3\left(1-\frac14\right)=\frac94 $$
であり、$x \geqq 0$ より
$$ x=\frac32 $$
である。
したがって、
$$ P=\left(\frac32,\frac12\right) $$
であり、
$$ AP=\sqrt{\frac92}=\frac{3\sqrt2}{2} $$
である。
(2)
$Q=(x,y)$ とする。(1) より
$$ A=(0,-1),\qquad P=\left(\frac32,\frac12\right) $$
であるから、
$$ \overrightarrow{AP}=\left(\frac32,\frac32\right),\qquad \overrightarrow{AQ}=(x,y+1) $$
である。
よって、三角形 $APQ$ の面積 $S$ は
$$ \begin{aligned} S &=\frac12\left|\det \begin{pmatrix} \frac32 & \frac32 \\ x & y+1 \end{pmatrix} \right| \\ &=\frac12\left|\frac32(y+1)-\frac32x\right| \\ &=\frac34|y+1-x| \end{aligned} $$
である。
したがって、楕円
$$ \frac{x^2}{3}+y^2=1 $$
上で $|y+1-x|$ の最大値を求めればよい。
ここで、$y-x$ の最大値と最小値を調べる。実数 $t$ に対して直線
$$ y-x=t $$
が楕円と接するとき、$t$ は最大または最小になる。
$y=x+t$ を楕円に代入すると、
$$ \frac{x^2}{3}+(x+t)^2=1 $$
すなわち
$$ 4x^2+6tx+3t^2-3=0 $$
である。
この2次方程式が重解をもつ条件は判別式が $0$ であることだから、
$$ (6t)^2-4\cdot 4(3t^2-3)=0 $$
より、
$$ 36t^2-48t^2+48=0 $$
したがって、
$$ t^2=4 $$
である。
よって、楕円上で
$$ -2 \leqq y-x \leqq 2 $$
である。
求める式は
$$ y+1-x=(y-x)+1 $$
であるから、その取り得る範囲は
$$ -1 \leqq y+1-x \leqq 3 $$
である。
したがって
$$ |y+1-x| $$
の最大値は $3$ であり、このとき
$$ y-x=2 $$
である。
接点を求めるため、$t=2$ を代入する。すなわち $y=x+2$ とおくと、
$$ \frac{x^2}{3}+(x+2)^2=1 $$
より、
$$ 4x^2+12x+9=0 $$
となる。これは
$$ (2x+3)^2=0 $$
であるから、
$$ x=-\frac32 $$
である。このとき
$$ y=x+2=\frac12 $$
である。
したがって、面積が最大となるとき
$$ Q=\left(-\frac32,\frac12\right) $$
であり、最大面積は
$$ S_{\max}=\frac34\cdot 3=\frac94 $$
である。
解説
(1)
では、楕円上の点の座標を無理に媒介変数表示しなくても、$x^2=3(1-y^2)$ を使えば距離の2乗が $y$ だけの2次式になる。距離そのものではなく距離の2乗を最大化するのが標準的である。
(2)
では、三角形の面積を外積で表すと、$Q=(x,y)$ に関して $|y+1-x|$ を最大化する問題に帰着する。これは楕円上の一次式の最大化であり、直線 $y-x=t$ が楕円に接する条件から求められる。
答え
(1)
$$ P=\left(\frac32,\frac12\right),\qquad AP=\frac{3\sqrt2}{2} $$
(2)
$$ Q=\left(-\frac32,\frac12\right),\qquad \triangle APQ \text{ の最大面積 }=\frac94 $$
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