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北海道大学 1962年 文系 第5問 解説

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北海道大学 1962年 文系 第5問 解説

方針・初手

(1)、(2) はそれぞれ与えられた二次曲線(放物線、双曲線)について、傾きを指定された接線の方程式を求める。(1) は直線の方程式を $y = mx + n$ とおいて判別式を利用し、(2) は関数を微分して接点を文字でおき接線の方程式を立てる手法が簡明である。 (3) は、(1) と (2) で求めた接線の方程式が一致するような傾きと切片の条件を求めることで、共通接線の方程式を導出する。

解法1

(1)

求める接線は $y$ 軸に平行ではないため、その方程式を $y = mx + n$ とおく。

これを放物線の方程式 $y^2 = 4px$ に代入して整理する。

$$ (mx + n)^2 = 4px $$

$$ m^2 x^2 + 2(mn - 2p)x + n^2 = 0 $$

接点をもつための条件は、この $x$ についての2次方程式が重解をもつことである。 なお、$m=0$ のときは $n^2 = 4px$ となり、定数関数としての直線 $y=n$ と放物線の交点が1つ存在する状況となるが、これは放物線の接線にはならない($p>0$ より $n=0$ だと $x=0$ となり $y$ 軸となるが、これは傾き $m=0$ ではないため不適)。したがって $m \neq 0$ となる。 判別式を $D$ とすると $D=0$ となるため、

$$ \frac{D}{4} = (mn - 2p)^2 - m^2 n^2 = -4pmn + 4p^2 = 0 $$

$p > 0$ より両辺を $4p$ で割ると、

$$ -mn + p = 0 $$

$$ n = \frac{p}{m} $$

よって、求める接線の方程式は以下のようになる。

$$ y = mx + \frac{p}{m} \quad (m \neq 0) $$

(2)

双曲線 $xy = -1$ より $y = -\frac{1}{x}$ であり、これを $x$ で微分する。

$$ y' = \frac{1}{x^2} $$

接点の座標を $\left(t, -\frac{1}{t}\right)$ (ただし $t \neq 0$)とおくと、接線の傾きは $m' = \frac{1}{t^2}$ となる。 これより、$m' > 0$ であることがわかる。

また、$t^2 = \frac{1}{m'}$ より $t = \pm \frac{1}{\sqrt{m'}}$ となる。

接線の方程式は、

$$ y - \left(-\frac{1}{t}\right) = \frac{1}{t^2} (x - t) $$

$$ y = \frac{1}{t^2} x - \frac{2}{t} $$

これに $m' = \frac{1}{t^2}$ と $t = \pm \frac{1}{\sqrt{m'}}$ を代入すると、

$$ y = m'x \mp 2\sqrt{m'} $$

よって、求める接線の方程式は以下のようになる。

$$ y = m'x \pm 2\sqrt{m'} \quad (m' > 0) $$

(3)

(1) および (2) で求めた接線が一致するとき、それが共通接線となる。

直線の傾きが等しいので $m = m'$ である。(2) の条件 $m' > 0$ より $m > 0$ となる。

このとき、(1) と (2) の $y$ 切片が等しくなるから、

$$ \frac{p}{m} = \pm 2\sqrt{m} $$

ここで、$p > 0, m > 0$ であるから、左辺 $\frac{p}{m}$ は正である。したがって、右辺の複号は $+$ のみが適し、以下の等式が成り立つ。

$$ \frac{p}{m} = 2\sqrt{m} $$

両辺はともに正であるから、2乗して整理する。

$$ \frac{p^2}{m^2} = 4m $$

$$ m^3 = \frac{p^2}{4} $$

$$ m = \sqrt[3]{\frac{p^2}{4}} $$

このとき、$y$ 切片は以下のようになる。

$$ \frac{p}{m} = \frac{p}{\sqrt[3]{\frac{p^2}{4}}} = \sqrt[3]{4p} $$

よって、求める共通接線の方程式は以下の通りである。

$$ y = \sqrt[3]{\frac{p^2}{4}} x + \sqrt[3]{4p} $$

解説

2次曲線の接線の方程式の導出とその応用を問う問題である。(1) は判別式から、(2) は微分を用いて接点を文字でおくことで接線の方程式を導く手法が基本かつスムーズである。共通接線を求める際は、2つの接線の傾きを一致させた上で、$y$ 切片を比較して等式を立てる。(2) で得られる接線が2本あること、それらが $y$ 切片の符号違いとして現れること、さらに (3) において条件 ($p > 0, m > 0$) から一方が不適となることを正しく処理できるかがポイントとなる。

答え

(1) $y = mx + \frac{p}{m} \quad (m \neq 0)$

(2) $y = m'x \pm 2\sqrt{m'} \quad (m' > 0)$

(3) $y = \sqrt[3]{\frac{p^2}{4}} x + \sqrt[3]{4p}$

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