京都大学 1969年 文系 第2問 解説

方針・初手
トラックの形状は、中央の長方形 $ABCD$ と、その両端にある2つの半円(合わせると1つの円)から構成されている。求める線分 $AB$ の長さを変数とおき、トラックの周囲の長さと内部の面積に関する条件から方程式を立てる。
円周率が $\displaystyle \frac{22}{7}$ と指定されているため、計算過程でこの値を用いる。
解法1
線分 $AB$ の長さを $2r \text{ (m)}$、線分 $BC$ の長さを $x \text{ (m)}$ とおく。 このとき、両端の半円を合わせると直径 $2r$、すなわち半径 $r$ の1つの円となる。
トラックの周囲の長さは、長方形の向かい合う2辺($AD$ と $BC$)と、円周の和である。 円周率は $\pi = \displaystyle \frac{22}{7}$ とする。
$$ 2x + 2 \cdot \frac{22}{7} \cdot r = 400 $$
これを整理すると、次のようになる。
$$ x + \frac{22}{7}r = 200 \quad \cdots \text{①} $$
次に、トラック内部の面積は、長方形 $ABCD$ の面積と半径 $r$ の円の面積の和である。
$$ 2r \cdot x + \frac{22}{7} \cdot r^2 = 7000 \quad \cdots \text{②} $$
①式より $x = 200 - \displaystyle \frac{22}{7}r$ である。これを②式に代入する。
$$ 2r \left( 200 - \frac{22}{7}r \right) + \frac{22}{7}r^2 = 7000 $$
展開して整理する。
$$ 400r - \frac{44}{7}r^2 + \frac{22}{7}r^2 = 7000 $$
$$ 400r - \frac{22}{7}r^2 = 7000 $$
両辺に $7$ を掛けて整理すると、$r$ についての2次方程式が得られる。
$$ 2800r - 22r^2 = 49000 $$
$$ 11r^2 - 1400r + 24500 = 0 $$
この2次方程式を因数分解すると次のようになる。
$$ (r - 70)(11r - 350) = 0 $$
したがって、$r = 70$ または $r = \displaystyle \frac{350}{11}$ となる。
求める値は線分 $AB$ の長さ、すなわち $2r$ である。
(i) $r = 70$ のとき $AB = 2r = 140 \text{ (m)}$ このとき、①より $x = 200 - \displaystyle \frac{22}{7} \cdot 70 = 200 - 220 = -20$ となり、辺の長さが負になるため不適である。
(ii) $r = \displaystyle \frac{350}{11}$ のとき $AB = 2r = \displaystyle \frac{700}{11} \text{ (m)}$ このとき、①より $x = 200 - \displaystyle \frac{22}{7} \cdot \frac{350}{11} = 200 - \frac{1100}{11} = 100 > 0$ となり、適する。
以上より、線分 $AB$ の長さは $\displaystyle \frac{700}{11} \text{ m}$ である。
解説
本問は、図形の条件を式に直して連立させる問題である。 円周率に $\pi$ ではなく $\displaystyle \frac{22}{7}$ が与えられているので、その値で最後まで計算できる。
2次方程式を解いた後、図形としての成立条件(辺の長さ $x > 0$)を確認することを忘れてはならない。$r=70$ の場合は、円周部分だけで周囲の長さ $400\text{m}$ を超えてしまうため、長方形部分が作れないことがわかる。
答え
$\displaystyle \frac{700}{11} \text{ m}$
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