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京都大学 2004年 文系 第5問 解説

数学2/指数対数数学A/整数問題数学1/方程式不等式テーマ/整数の証明テーマ/場合分け
京都大学 2004年 文系 第5問 解説

方針・初手

(1) 整数の平方和に関する問題では、余り(合同式)に注目するのが定石である。特に $4$ で割った余り(法 $4$)を考えると、平方数は $0$ か $1$ の余りしか持たないことを利用して偶奇を絞り込む。

(2) (1) の結果を用いると、$a = 2a_1, b = 2b_1$ と置換して両辺を $4$ で割ることで、方程式の右辺の $2$ の指数を $2$ つ下げる操作ができる。この操作を繰り返す(無限降下法の考え方)ことで、$n$ が十分小さい場合の解に帰着させる。$2$ ずつ下がるため、$n$ の偶奇での場合分けが必要になる。

解法1

(1)

任意の整数 $k$ について、

したがって、$a^2 + b^2$ を $4$ で割った余りは $0, 1, 2$ のいずれかである。

一方、$n \geqq 2$ のとき $2^n = 4 \cdot 2^{n-2}$ であるから $2^n \equiv 0 \pmod{4}$。

方程式 $(*)$ が成り立つためには $a^2 + b^2 \equiv 0 \pmod{4}$ でなければならない。これは $a^2 \equiv 0 \pmod{4}$ かつ $b^2 \equiv 0 \pmod{4}$ のときのみ成り立つ。よって、$a, b$ はともに偶数である。 (証明終)

(2)

$n$ の偶奇で場合分けをする。

(i) $n$ が偶数のとき

$n = 2m$($m$ は $0$ 以上の整数)とおく。

$m = 0$ すなわち $n = 0$ のとき、方程式は $a^2 + b^2 = 1$ となり、$a, b \geqq 0$ の整数解は $(a, b) = (1, 0), (0, 1)$。

$m \geqq 1$ のとき、$n \geqq 2$ であるから (1) より $a = 2a_1, b = 2b_1$($a_1, b_1 \geqq 0$)とおける。代入して $4$ で割ると

$$ a_1^2 + b_1^2 = 2^{2(m-1)} $$

この操作を $m$ 回繰り返すと $a_m^2 + b_m^2 = 1$ に行き着き、$(a_m, b_m) = (1, 0), (0, 1)$ と定まる。

逆算して $(a, b) = (2^m, 0), (0, 2^m)$、すなわち $\left(2^{\frac{n}{2}}, 0\right), \left(0, 2^{\frac{n}{2}}\right)$。

(ii) $n$ が奇数のとき

$n = 2m + 1$($m$ は $0$ 以上の整数)とおく。

$m = 0$ すなわち $n = 1$ のとき、方程式は $a^2 + b^2 = 2$ となり、$a, b \geqq 0$ の整数解は $(a, b) = (1, 1)$。

$m \geqq 1$ のとき、同様に (1) を繰り返し用いて「$2$ で割る」操作を $m$ 回繰り返すと $a_m^2 + b_m^2 = 2$ に行き着き、$(a_m, b_m) = (1, 1)$ と定まる。

逆算して $(a, b) = (2^m, 2^m) = \left(2^{\frac{n-1}{2}}, 2^{\frac{n-1}{2}}\right)$。

解説

整数の不定方程式における「平方数の剰余(mod 4)」と「帰納的構造(無限降下法)」の典型的な融合問題である。

(1) で「$n \geqq 2$ ならば $a, b$ は偶数」が示されたことで、$(a, b)$ を $(2a_1, 2b_1)$ に置き換えて両辺を $4$ で割る操作が正当化される。右辺の指数が $2$ ずつ減っていくため、$n$ が偶数か奇数かによって最終的に行き着く先($2^0 = 1$ か $2^1 = 2$)が変わることに注意して場合分けを行えば、すべての解をもれなく求めることができる。

答え

(1)

略(解法1の証明を参照)

(2)

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