京都大学 2004年 文系 第4問 解説

方針・初手
2次方程式の解 $\alpha, \beta$ の和が重心の計算に現れるため、「解と係数の関係」を用いるのが第一手である。重心が原点 $0$ であるという条件から $c$ についての方程式を立てて解く。ただし、求まった $c$ の値に対して「3点が三角形の3頂点になる(=同一直線上にない)」という条件を満たしているかの確認(十分性の確認)を忘れないことが重要である。
解法1
2次方程式 $x^2 + (3 - 2c)x + c^2 + 5 = 0$ の2つの解が $\alpha, \beta$ であるから、解と係数の関係より
$$ \alpha + \beta = -(3 - 2c) = 2c - 3 $$
複素数平面上の3点 $\alpha, \beta, c^2$ を頂点とする三角形の重心が $0$ であるから、
$$ \frac{\alpha + \beta + c^2}{3} = 0 \implies \alpha + \beta + c^2 = 0 $$
これに $\alpha + \beta = 2c - 3$ を代入すると、
$$ (2c - 3) + c^2 = 0 \implies c^2 + 2c - 3 = 0 \implies (c + 3)(c - 1) = 0 $$
よって、$c = -3, 1$ を得る。
次に、求まった $c$ の値に対して、3点 $\alpha, \beta, c^2$ が三角形をなすかを調べる。
(i) $c = -3$ のとき
元の2次方程式は $x^2 + 9x + 14 = 0 \implies (x + 2)(x + 7) = 0$ となり、解は $x = -2, -7$。したがって、3点は $-2, -7, 9$ となるが、これらはすべて実数であり、複素数平面上では実軸(一直線)上に並ぶ。よって三角形をなさないため、$c = -3$ は不適。
(ii) $c = 1$ のとき
元の2次方程式は $x^2 + x + 6 = 0$ となる。判別式 $D = 1 - 24 = -23 < 0$ であるから、互いに共役な2つの虚数解をもつ。$\alpha, \beta$ は虚部が $0$ ではなく実軸上にはない。第3の点 $c^2 = 1$ は実軸上にある。したがって、3点は同一直線上にはなく、三角形をなす。$c = 1$ は条件を満たす。
解説
解と係数の関係を利用して重心の条件式を立てる部分は容易であるが、「三角形をなす」という条件の処理で差がつく問題である。
複素数平面において、3点がすべて実数である場合は実軸上に並んでしまい、三角形を作ることができない。本問において第3の点 $c^2$ は実数が確定しているため、「$\alpha, \beta$ が実数解であれば3点が実軸上に並ぶ」→「$\alpha, \beta$ が虚数解であれば三角形をなす」という対応が成り立つ。つまり「三角形をなす」という幾何的条件が「判別式 $D < 0$」という代数的条件に対応することが本問のポイントである。
答え
$$ c = 1 $$
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