京都大学 2014年 文系 第5問 解説

方針・初手
- $A$ の得点が $k$($1 \leq k \leq 20$)になる確率を $k$ を用いて表し、期待値の定義に従って $\sum$ の計算を行う。
- $A$ の得点が $k$ になる条件は「$A$ が $k$ の目を出し、かつ $B$ が $k$ より小さな目を出すこと」であることに着目する。
解法1
$A,\, B$ のサイコロの目の出方は全部で $20 \times 20 = 400$ 通りあり、これらは同様に確からしい。
$A$ の得点が $k$($k = 1, 2, \dots, 20$)となるのは、$A$ が $k$ の目を出し、かつ $B$ が $1$ から $k-1$ までの $k-1$ 通りの目を出す場合であるから、
$$ P(X = k) = \frac{k-1}{400} $$
得点が $0$ の場合の期待値への寄与は $0 \times P(X=0) = 0$ であるため無視できる。
$$ E = \sum_{k=1}^{20} k \cdot \frac{k-1}{400} = \frac{1}{400} \sum_{k=1}^{20} (k^2 - k) $$
自然数の和と 2 乗の和の公式より、
$$ \sum_{k=1}^{20} k^2 = \frac{20 \cdot 21 \cdot 41}{6} = 2870, \quad \sum_{k=1}^{20} k = \frac{20 \cdot 21}{2} = 210 $$
$$ E = \frac{1}{400}(2870 - 210) = \frac{2660}{400} = \frac{133}{20} $$
解法2(連続整数の積の和)
$$ \sum_{k=1}^{n} k(k-1) = \frac{1}{3}n(n-1)(n+1) $$
この公式に $n = 20$ を代入すると、
$$ \sum_{k=1}^{20}(k^2 - k) = \frac{1}{3} \cdot 20 \cdot 19 \cdot 21 = 20 \cdot 19 \cdot 7 = 2660 $$
$$ E = \frac{2660}{400} = \frac{133}{20} $$
解説
確率分布を正確に把握し、定義に従って期待値を計算する標準的な問題である。「$A$ が $k$ 点を獲得する確率」を一般化して $\dfrac{k-1}{400}$ と立式できるかが最初の関門となる。
$\sum$ の計算では、解法1のように $\sum k^2$ と $\sum k$ に分けてもよいが、解法2の $\sum_{k=1}^n k(k-1) = \dfrac{1}{3}n(n-1)(n+1)$ を活用すると計算ミスのリスクを減らせる。この公式は、$k(k-1) = \dbinom{k}{2} \cdot 2$ と組合せの考え方から導出することもできる。
答え
$$ E = \frac{133}{20} $$
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