京都大学 2014年 文系 第4問 解説

方針・初手
- (1) 隣接 2 項間の漸化式 $a_{n+1} = pa_n + q$ の典型的な問題である。特性方程式を用いて等比数列に帰着させる。
- (2) (1) で求めた一般項を代入して不等式を整理する。左辺は $(a_n-1)^2 - 1$ と平方完成すると指数部分がシンプルになる。その後、常用対数をとって $n$ の一次不等式として評価する。
解法1
(1)
漸化式 $a_{n+1} = 2a_n - 1$ の特性方程式 $\alpha = 2\alpha - 1$ を解くと $\alpha = 1$。これを用いて漸化式を変形すると、
$$ a_{n+1} - 1 = 2(a_n - 1) $$
数列 $\{a_n - 1\}$ は初項 $a_1 - 1 = 1$、公比 $2$ の等比数列であるから、
$$ a_n - 1 = 2^{n-1} \implies a_n = 2^{n-1} + 1 $$
(2)
左辺を変形する。
$$ a_n^2 - 2a_n = (a_n - 1)^2 - 1 = (2^{n-1})^2 - 1 = 2^{2n-2} - 1 $$
与えられた不等式は $2^{2n-2} - 1 > 10^{15}$ となる。
$2^{2n-2}$ は 2 のべき乗(奇素因数を持たない整数)であるから $10^{15}$ と等しくなることはなく、この不等式は
$$ 2^{2n-2} > 10^{15} $$
と同値である。両辺の常用対数をとると、
$$ (2n-2)\log_{10} 2 > 15 \implies 2n - 2 > \frac{15}{\log_{10} 2} \implies n > \frac{7.5}{\log_{10} 2} + 1 \quad \cdots \textcircled{1} $$
$0.3010 < \log_{10} 2 < 0.3011$ より、
$$ \frac{7.5}{0.3011} < \frac{7.5}{\log_{10} 2} < \frac{7.5}{0.3010} $$
それぞれを計算すると $\dfrac{7.5}{0.3011} \approx 24.908$、$\dfrac{7.5}{0.3010} \approx 24.916$ であるから、
$$ 24.90 < \frac{7.5}{\log_{10} 2} < 24.92 $$
$$ 25.90 < \frac{7.5}{\log_{10} 2} + 1 < 25.92 $$
したがって $\textcircled{1}$ を満たす最小の自然数は $n = \mathbf{26}$。
解説
(1) は教科書レベルの基本的な漸化式であり、確実に正解したい。
(2) の指数不等式では、$2^{2n-2} - 1 > 10^{15}$ の「$-1$」をそのまま残して対数をとることはできない。$2^{2n-2}$ は 2 の冪であるから $10^{15}$ と等値にならないことを述べた上で $2^{2n-2} > 10^{15}$ に帰着させるのが正確な論述である。
常用対数を用いた近似計算では、不等式の分母に近似値を代入する際に大小関係が逆転することに注意しながら、丁寧に値の範囲を絞り込む必要がある。
答え
(1)
$a_n = 2^{n-1} + 1$
(2)
$n = 26$
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