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九州大学 1998年 理系 第6問 解説

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九州大学 1998年 理系 第6問 解説

方針・初手

解法1

(1)

$\triangle BCE$ と点 $R$ に注目する。 頂点 $B, C, E$ と点 $R$ を結ぶ直線 $BD, CG, EF$ が、それぞれ対辺 $CE, EB, BC$ (またはその延長)と点 $D, G, F$ で交わっているため、チェバの定理より以下の等式が成り立つ。

$$\frac{BG}{GE} \cdot \frac{ED}{DC} \cdot \frac{CF}{FB} = 1 \quad \cdots ①$$

また、$\triangle BCE$ と直線 $ADF$ に注目すると、メネラウスの定理より以下の等式が成り立つ。

$$\frac{BA}{AE} \cdot \frac{ED}{DC} \cdot \frac{CF}{FB} = 1 \quad \cdots ②$$

①、②より、

$$\frac{BG}{GE} = \frac{BA}{AE}$$

が成り立つ。(証明終)

(2)

(i) (1) の結果より、

$$\frac{BG}{GE} = \frac{BA}{AE}$$

条件より $G$ は $AE$ の中点であるから、$AE = 2GE$ である。これを代入すると、

$$\frac{BG}{GE} = \frac{BA}{2GE} \implies BA = 2BG$$

ここで、点 $B$ が線分 $AG$ の外分点であると仮定する。$BA : BG = 2 : 1$ より、点 $G$ は線分 $AB$ の中点となる。このとき $AG = BG$ となり、$G$ は $AE$ の中点でもあるため、$B$ と $E$ が一致してしまう。これは四角形 $ABCD$ が存在することに反するため、不適である。 したがって、点 $B$ は線分 $AG$ の内分点であり、点 $A, B, G$ はこの順に並ぶ。 $BA = 2BG$ より $AB : BG = 2 : 1$ であるから、$AB = a$ とすると $BG = \frac{1}{2}a$ である。 よって、$AG = AB + BG = a + \frac{1}{2}a = \frac{3}{2}a$ となる。 $G$ は $AE$ の中点であるから、$GE = AG = \frac{3}{2}a$ である。 ゆえに、

$$EB = BG + GE = \frac{1}{2}a + \frac{3}{2}a = 2a$$

条件 $EB = xa$ より、$x = 2$ である。

(ii) (i) の結果から、$AB = a, EB = 2a$ より、$EA = 3a$ である。 $\triangle ABF$ と直線 $EDC$ についてメネラウスの定理を用いると、

$$\frac{AE}{EB} \cdot \frac{BC}{CF} \cdot \frac{FD}{DA} = 1$$

条件 $\frac{AD}{DF} = 2$ より $\frac{FD}{DA} = \frac{1}{2}$ であるから、

$$\frac{3a}{2a} \cdot \frac{BC}{CF} \cdot \frac{1}{2} = 1 \implies \frac{BC}{CF} = \frac{4}{3}$$

よって、$BC : CF = 4 : 3$ であり、点 $B, C, F$ はこの順に並ぶため $BF : FC = 7 : 3$ となる。 次に、$\triangle EBC$ と直線 $ADF$ についてメネラウスの定理を用いると、

$$\frac{EA}{AB} \cdot \frac{BF}{FC} \cdot \frac{CD}{DE} = 1$$

$$\frac{3a}{a} \cdot \frac{7}{3} \cdot \frac{CD}{DE} = 1 \implies 7 \cdot \frac{CD}{DE} = 1 \implies \frac{CD}{DE} = \frac{1}{7}$$

よって、$CD : DE = 1 : 7$ である。 ここで、点 $D$ は線分 $CE$ の外側にあるが、$CD < DE$ であるため、点 $E, C, D$ はこの順に並ぶ。したがって、$EC = DE - CD$ であり、

$$EC : CD = (7 - 1) : 1 = 6 : 1$$

$CD = b$ より、$EC = 6b$ となる。 条件 $EC = yb$ より、$y = 6$ である。

(iii) 四角形 $ABCD$ が円に内接するとき、点 $E$ を通る割線について方べきの定理が成り立つから、

$$EA \cdot EB = ED \cdot EC$$

ここで、これまでに求めた長さを代入する。 $EA = 3a$、$EB = 2a$ $ED = EC + CD = 6b + b = 7b$、$EC = 6b$

$$3a \cdot 2a = 7b \cdot 6b$$

$$6a^2 = 42b^2 \implies a^2 = 7b^2$$

$a > 0, b > 0$ であるから、$a = \sqrt{7}b$ となる。 条件 $a = zb$ より、$z = \sqrt{7}$ である。

解説

図形問題において、線分の比の条件が与えられた際はチェバの定理・メネラウスの定理が非常に有効である。(1) のように両者を組み合わせることで、不要な部分を相殺して目的の比を導く手法は難関大でよく見られる。 (2) では、求めた比から実際の長さを $a, b$ を用いて表していくが、点が線分を内分するのか外分するのか(点同士の並び順)を正確に把握することが重要である。特に (i) において $B$ が外分点となる可能性を論理的に排除できると、解答の完成度が高まる。

答え

(1) $\triangle BCE$ と点 $R$ にチェバの定理、$\triangle BCE$ と直線 $ADF$ にメネラウスの定理を用いることで示される。 (2) $x = 2$, $y = 6$, $z = \sqrt{7}$

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