九州大学 2017年 理系 第3問 解説

方針・初手
等差数列の一般項 $a_n = 4n - 3$ を求め、これが $7$ や $7^2$ の倍数となる条件を合同式などを利用して絞り込む。 (1) および (2) では $a_n \equiv 0 \pmod 7$ および $a_n \equiv 0 \pmod{49}$ を解き、条件を満たす $n$ の個数を数える。 (3) では、(1) と (2) の考え方を拡張し、数列の各項に含まれる素因数 $7$ の個数を順番に足し合わせていく。
解法1
(1)
数列 $\{a_n\}$ の初項は $1$、公差は $4$ であるから、一般項は $$a_n = 1 + 4(n-1) = 4n - 3$$ と表される。
$a_n$ が $7$ の倍数となるための条件は、$4n - 3 \equiv 0 \pmod 7$ である。
合同式を用いて解くと、 $$4n \equiv 3 \equiv 10 \equiv 17 \equiv 24 \pmod 7$$
$4$ と $7$ は互いに素であるから、両辺を $4$ で割って $$n \equiv 6 \equiv -1 \pmod 7$$
ゆえに、$n$ は整数 $k$ を用いて $n = 7k - 1$ と表される。
$1 \le n \le 600$ の範囲において $k$ の満たす条件を求めると、 $$1 \le 7k - 1 \le 600$$
$$2 \le 7k \le 601$$
これを満たす整数 $k$ は $1 \le k \le 85$ である。
したがって、求める項の個数は $85$ 個である。
(2)
$a_n$ が $7^2 = 49$ の倍数となるには、少なくとも $7$ の倍数でなければならないため、(1)より $n = 7k - 1$ ($k$ は整数) と表すことができる。
このとき、$a_n$ を $k$ を用いて表すと、 $$a_{7k-1} = 4(7k-1) - 3 = 28k - 7 = 7(4k-1)$$ となる。
これが $49$ の倍数となる条件は、$4k - 1$ が $7$ の倍数となることである。
合同式を用いて解くと、 $$4k - 1 \equiv 0 \pmod 7$$
$$4k \equiv 1 \equiv 8 \pmod 7$$
$4$ と $7$ は互いに素であるから、両辺を $4$ で割って $$k \equiv 2 \pmod 7$$
ゆえに、$k$ は整数 $m$ を用いて $k = 7m - 5$ と表される。
(1)より、$1 \le k \le 85$ の範囲で考えるから、 $$1 \le 7m - 5 \le 85$$
$$6 \le 7m \le 90$$
これを満たす整数 $m$ は $1 \le m \le 12$ である。
したがって、求める項の個数は $12$ 個である。
(3)
初項から第 $n$ 項までの積 $P_n = a_1 a_2 \cdots a_n$ が $7^{45}$ の倍数となることは、$P_n$ を素因数分解したときの $7$ の指数が $45$ 以上になることと同値である。
自然数 $N$ に含まれる素因数 $7$ の個数を $v_7(N)$ と表す。求める条件は $\sum_{i=1}^n v_7(a_i) \ge 45$ となる最小の自然数 $n$ を見つけることである。
(1)より、$v_7(a_i) \ge 1$ となるのは $i = 7k - 1$ ($k=1, 2, \dots$) のときのみであり、その値は $a_{7k-1} = 7(4k-1)$ である。
よって、この項に含まれる $7$ の個数は $$v_7(a_{7k-1}) = 1 + v_7(4k-1)$$ となる。
したがって、数列 $\{a_n\}$ のうち、$7$ の倍数であるものを順に $K$ 個掛けたときの積を考えると、そこに含まれる素因数 $7$ の個数 $S_K$ は、 $$S_K = \sum_{k=1}^K v_7(a_{7k-1}) = \sum_{k=1}^K \{ 1 + v_7(4k-1) \} = K + \sum_{k=1}^K v_7(4k-1)$$ となる。
ここで、(2)の考察と同様にして、$v_7(4k-1) \ge 1$ となる条件は $k = 7m - 5$ ($m=1, 2, \dots$) である。
さらに、$v_7(4k-1) \ge 2$、すなわち $4k-1$ が $49$ の倍数となる条件を調べる。 $$4k - 1 = 49 \implies 4k = 50 \quad \text{(不適)}$$
$$4k - 1 = 49 \times 3 = 147 \implies 4k = 148 \implies k = 37$$
$$4k - 1 = 49 \times 5 = 245 \implies 4k = 246 \quad \text{(不適)}$$
$$4k - 1 = 49 \times 7 = 343 \implies 4k = 344 \implies k = 86$$
したがって、$k \le 85$ の範囲において $v_7(4k-1) \ge 2$ となるのは $k=37$ のみであり、このとき $4 \times 37 - 1 = 147 = 49 \times 3$ より $v_7(4 \times 37 - 1) = 2$ である。
これらをふまえて、$S_K$ の値を順に評価する。
$K=37$ のとき、$k=1, 2, \dots, 37$ の中に $k \equiv 2 \pmod 7$ (すなわち $k = 7m - 5$)となる $k$ は $6$ 個ある($k=2, 9, 16, 23, 30, 37$)。
このうち $k=37$ のときは $v_7(4k-1) = 2$ であり、それ以外の $5$ 個については $v_7(4k-1) = 1$ である。
よって、$K=37$ までの $\sum_{k=1}^{37} v_7(4k-1)$ の値は $5 \times 1 + 1 \times 2 = 7$ である。
したがって、$K=37$ のときの素因数 $7$ の個数は $$S_{37} = 37 + 7 = 44$$ となる。
あと $1$ つ素因数 $7$ が必要であるため、$K=38$ を考える。
$k=38$ のとき $4 \times 38 - 1 = 151$ であり、これは $7$ の倍数ではないため $v_7(4 \times 38 - 1) = 0$ である。
よって、$v_7(a_{7 \times 38 - 1}) = 1$ であり、 $$S_{38} = S_{37} + 1 = 45$$ となる。
以上より、$a_i$ に含まれる素因数 $7$ の個数の総和が初めて $45$ に達するのは、$38$ 番目の $7$ の倍数である $a_{7 \times 38 - 1}$ を掛けたときである。
このときの項の番号は $$n = 7 \times 38 - 1 = 265$$ である。
解説
等差数列の積に含まれる特定の素因数の個数を問う典型的な整数問題である。階乗の素因数の個数を数えるルジャンドルの定理の考え方を応用し、数列の各項に素因数がいくつ含まれるかを段階的に数え上げる必要がある。 (1)と(2)の誘導に乗ることで、(3)では「$a_n$ が $7^2, 7^3$ の倍数になるのはどのようなときか」を合同式を用いて漸化的に調べることができ、見通しよく解を進めることができる。
答え
(1) $85$ 個
(2) $12$ 個
(3) $265$
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