トップ 名古屋大学 1973年 文系 第3問

名古屋大学 1973年 文系 第3問 解説

数学A/整数問題数学1/立体図形テーマ/整数の証明テーマ/空間図形
名古屋大学 1973年 文系 第3問 解説

方針・初手

(1) 累乗の一の位の数字を求める問題。合同式($10$ を法とする)を利用するか、累乗の一の位の数字の周期性を見つけることで解決する。

(2) 正四面体の外接球の半径を求める問題。図形の対称性を利用して断面の直角三角形を抜き出し、三平方の定理から方程式を立てる手法が標準的である。また、正四面体を立方体に埋め込む手法を用いると計算が非常に簡潔になる。

解法1

(1)

整数 $3^n$ ($n$ は自然数)の一の位の数字は、$10$ を法とする合同式において $3^n$ がどの数と合同になるかを考えればよい。

$$ 3^1 \equiv 3 \pmod{10} $$

$$ 3^2 \equiv 9 \pmod{10} $$

$$ 3^3 \equiv 27 \equiv 7 \pmod{10} $$

$$ 3^4 \equiv 81 \equiv 1 \pmod{10} $$

$3^4 \equiv 1 \pmod{10}$ であるから、指数 $333$ を $4$ で割った商と余りを考える。 $333 = 4 \times 83 + 1$ であるから、

$$ \begin{aligned} 3^{333} &= 3^{4 \times 83 + 1} \\ &= (3^4)^{83} \times 3^1 \\ &\equiv 1^{83} \times 3 \pmod{10} \\ &\equiv 3 \pmod{10} \end{aligned} $$

よって、$3^{333}$ の一の位の数字は $3$ である。

(2)

正四面体の頂点を $\text{A}, \text{B}, \text{C}, \text{D}$ とする。外接球の中心を $\text{O}$ 、半径を $R$ とすると、$\text{OA} = \text{OB} = \text{OC} = \text{OD} = R$ である。

頂点 $\text{A}$ から底面 $\text{BCD}$ に下ろした垂線の足を $\text{H}$ とすると、対称性より $\text{H}$ は正三角形 $\text{BCD}$ の外心であり、外接球の中心 $\text{O}$ は線分 $\text{AH}$ 上にある。

$\triangle \text{BCD}$ は $1$ 辺の長さが $1$ の正三角形であるから、正弦定理により外接円の半径 $\text{BH}$ は、

$$ \frac{1}{\sin 60^\circ} = 2\text{BH} $$

$$ \text{BH} = \frac{1}{2 \times \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{\sqrt{3}}{3} $$

直角三角形 $\text{ABH}$ において、三平方の定理より

$$ \text{AH} = \sqrt{\text{AB}^2 - \text{BH}^2} = \sqrt{1^2 - \left(\frac{\sqrt{3}}{3}\right)^2} = \sqrt{1 - \frac{1}{3}} = \frac{\sqrt{6}}{3} $$

$\text{O}$ は $\text{AH}$ 上の点であるから、$\text{OH} = \text{AH} - \text{OA} = \frac{\sqrt{6}}{3} - R$ となる。

直角三角形 $\text{OBH}$ において、三平方の定理より

$$ \text{OB}^2 = \text{OH}^2 + \text{BH}^2 $$

$$ R^2 = \left(\frac{\sqrt{6}}{3} - R\right)^2 + \left(\frac{\sqrt{3}}{3}\right)^2 $$

展開して整理すると、

$$ R^2 = \frac{2}{3} - \frac{2\sqrt{6}}{3}R + R^2 + \frac{1}{3} $$

$$ 0 = 1 - \frac{2\sqrt{6}}{3}R $$

$$ \frac{2\sqrt{6}}{3}R = 1 $$

$$ R = \frac{3}{2\sqrt{6}} = \frac{\sqrt{6}}{4} $$

よって、外接球の半径は $\frac{\sqrt{6}}{4}$ である。

解法2

(2) の別解(立方体への埋め込み)

$1$ 辺の長さが $1$ の正四面体は、適切なサイズの立方体の $4$ つの頂点を結ぶことで、その立方体に埋め込むことができる。 このとき、正四面体の各辺は、立方体の各面の対角線に相当する。

立方体の $1$ 辺の長さを $x$ とすると、面の対角線の長さが $1$ であるから、三平方の定理より

$$ x^2 + x^2 = 1^2 $$

$$ 2x^2 = 1 $$

$$ x = \frac{1}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2} $$

正四面体の外接球は、この立方体の外接球と完全に一致する。 立方体の外接球の直径 $2R$ は、立方体の対角線の長さに等しい。

$1$ 辺の長さが $x$ の立方体の対角線の長さは $\sqrt{3}x$ であるから、

$$ 2R = \sqrt{3} \times \frac{\sqrt{2}}{2} = \frac{\sqrt{6}}{2} $$

$$ R = \frac{\sqrt{6}}{4} $$

よって、外接球の半径は $\frac{\sqrt{6}}{4}$ である。

解説

(1) は合同式 $10$ を法として考えることで、一の位の数字を論理的に求めることができる典型問題である。直接合同式を使わずに、一の位の数字が $3, 9, 7, 1$ と $4$ つの周期で繰り返すことを記述しても正解となる。

(2) は空間図形の計量問題の基本である。解法1のように、対称性を利用して必要な直角三角形を抜き出し、三平方の定理を用いて方程式を立てるのが最も標準的なアプローチである。一方で、解法2のように正四面体を立方体に埋め込む発想を持っておくと、煩雑な計算を避け、見通しよく解くことができる。

答え

(1) $3$ (理由は解法に記載の通り)

(2) $\frac{\sqrt{6}}{4}$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。