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大阪大学 1984年 文系 第2問 解説

数学1/立体図形数学1/図形計量テーマ/空間図形テーマ/図形総合
大阪大学 1984年 文系 第2問 解説

方針・初手

対称性を利用し、適切な座標系を導入して空間図形を扱いやすい平面の断面に帰着させる。 半径 $1$ の2つの球の接点を原点とし、中心を $z$ 軸上にとることで、追加する8個の球の中心が $xy$ 平面上にあることを捉えるのが初手である。

解法1

半径 $1$ の2つの球を $S_1, S_2$ とし、それぞれの中心を $C_1(0, 0, 1), C_2(0, 0, -1)$ とおく。 この設定において、$S_1$ と $S_2$ は原点 $O(0, 0, 0)$ で接している。

半径 $r$ の8個の球の1つを $B$ とし、その中心を $P$ とする。 球 $B$ は $S_1, S_2$ の両方に外接するため、中心間距離について $PC_1 = 1 + r$, $PC_2 = 1 + r$ が成り立つ。 点 $P$ は $C_1, C_2$ から等距離にあるので、$xy$ 平面上に存在する。 $P$ と原点 $O$ との距離を $R$($R > 0$)とすると、直角三角形 $\triangle P O C_1$ において三平方の定理より、

$$ PO^2 + OC_1^2 = PC_1^2 $$

すなわち、

$$ R^2 + 1^2 = (1 + r)^2 $$

$$ R^2 = r^2 + 2r \quad \cdots \text{①} $$

が成り立つ。

次に、半径 $r$ の8個の球がすべて両隣りと接するように配置される条件を考える。 対称性から、これら8個の球の中心は、$xy$ 平面上の原点を中心とする半径 $R$ の円周上に、正八角形の頂点をなすように等間隔に配置される。 隣り合う2つの球の中心を $P_1, P_2$ とすると、これらは互いに外接するため、中心間の距離は $P_1 P_2 = 2r$ である。 また、$\triangle O P_1 P_2$ は $OP_1 = OP_2 = R$ の二等辺三角形であり、その頂角は $\angle P_1 O P_2 = \frac{2\pi}{8} = \frac{\pi}{4}$ である。

$\triangle O P_1 P_2$ に余弦定理を適用すると、

$$ P_1 P_2^2 = OP_1^2 + OP_2^2 - 2 \cdot OP_1 \cdot OP_2 \cos\frac{\pi}{4} $$

であるから、

$$ (2r)^2 = R^2 + R^2 - 2R^2 \cdot \frac{1}{\sqrt{2}} $$

$$ 4r^2 = (2 - \sqrt{2})R^2 \quad \cdots \text{②} $$

が成り立つ。

①を②に代入すると、

$$ 4r^2 = (2 - \sqrt{2})(r^2 + 2r) $$

$r > 0$ より両辺を $r$ で割って整理する。

$$ 4r = (2 - \sqrt{2})(r + 2) $$

$$ 4r = (2 - \sqrt{2})r + 2(2 - \sqrt{2}) $$

$$ (2 + \sqrt{2})r = 4 - 2\sqrt{2} $$

$$ r = \frac{4 - 2\sqrt{2}}{2 + \sqrt{2}} $$

分母を有理化する。

$$ r = \frac{(4 - 2\sqrt{2})(2 - \sqrt{2})}{(2 + \sqrt{2})(2 - \sqrt{2})} $$

$$ r = \frac{8 - 4\sqrt{2} - 4\sqrt{2} + 4}{4 - 2} $$

$$ r = \frac{12 - 8\sqrt{2}}{2} = 6 - 4\sqrt{2} $$

これは $r > 0$ を満たす。

解説

空間図形の問題では、対称性を利用して図形の特徴を捉え、適切な断面(平面)を切り出して立式することが定石である。 本問では、2つの球の接点を原点とし、中心を $z$ 軸上にとることで、追加する8個の球の中心がすべて $xy$ 平面上にあるという事実を導くのが最初のポイントとなる。 その後は、「球と球が接する条件は中心間距離で表す」という基本に忠実に、縦方向の直角三角形と横方向の二等辺三角形の2つの平面図形を取り出して関係式を立てればよい。

答え

$$ r = 6 - 4\sqrt{2} $$

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