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大阪大学 1991年 文系 第2問 解説

数学1/立体図形数学2/図形と式数学1/図形計量テーマ/軌跡・領域テーマ/空間図形
大阪大学 1991年 文系 第2問 解説

方針・初手

与えられた各球面の中心と半径を整理し、求める球面の中心と半径を文字で置いて接する条件(中心間距離と半径の関係)を立式する。 2つの球が外接する条件は「中心間距離 $=$ 半径の和」、内接する条件は「中心間距離 $=$ 半径の差の絶対値」である。

(1) 球面 $S_1, S_2$ の中心座標から対称性を見抜くか、中心間距離の式を立てて $z$ 座標を決定する。 (2) (1) の結果から求める球面の中心を $(p,q,0)$ と置き、半径を $r$ として $S_1$ に外接する条件と $S_3$ に内接する条件をそれぞれ立式する。そこから $r$ を消去して $p, q$ の関係式を導く。

解法1

球面 $S_1$ は中心 $C_1(0,0,2)$、半径 $r_1=1$ である。 球面 $S_2$ は中心 $C_2(0,0,-2)$、半径 $r_2=1$ である。 球面 $S_3$ は中心 $C_3(2,0,0)$、半径 $r_3=3$ である。

(1)

求める球面 $S$ の中心を $C(x,y,z)$、半径を $r \ (r>0)$ とする。 球面 $S$ が球面 $S_1, S_2$ とそれぞれ外接するための条件は、

$$ C C_1 = r + 1 $$

$$ C C_2 = r + 1 $$

が成り立つことである。これより $C C_1 = C C_2$ であるから、

$$ \sqrt{x^2+y^2+(z-2)^2} = \sqrt{x^2+y^2+(z+2)^2} $$

両辺を2乗して整理する。

$$ x^2+y^2+(z-2)^2 = x^2+y^2+(z+2)^2 $$

$$ z^2 - 4z + 4 = z^2 + 4z + 4 $$

$$ 8z = 0 $$

よって $z=0$ となり、中心 $C$ の $z$ 座標は $0$ である。 したがって、球面 $S_1, S_2$ に外接する球面の中心は $xy$ 平面上にあることが示された。

(2)

(1) の結果より、球面 $S$ の中心は $xy$ 平面上にあるので、その座標を $C(p,q,0)$ と置ける。 $S$ が $S_1$ に外接する条件より、

$$ \sqrt{p^2+q^2+(-2)^2} = r + 1 $$

両辺を2乗すると、

$$ p^2+q^2+4 = (r+1)^2 $$

展開して整理すると、

$$ p^2+q^2 = r^2 + 2r - 3 \quad \cdots \text{①} $$

また、$S$ が $S_3$ に内接する条件より、中心間の距離は半径の差の絶対値に等しいため、

$$ \sqrt{(p-2)^2+q^2} = |r - 3| $$

両辺を2乗して整理する。

$$ (p-2)^2+q^2 = (r-3)^2 $$

$$ p^2 - 4p + 4 + q^2 = r^2 - 6r + 9 $$

これに①を代入して $p^2+q^2$ を消去する。

$$ (r^2 + 2r - 3) - 4p + 4 = r^2 - 6r + 9 $$

$$ 2r - 4p + 1 = -6r + 9 $$

$$ 8r = 4p + 8 $$

$$ r = \frac{p+2}{2} \quad \cdots \text{②} $$

ここで、$S$ の半径 $r$ は $r>0$ であり、①より $(r+1)^2 = p^2+q^2+4 \geqq 4$ だから $r+1 \geqq 2$ すなわち $r \geqq 1$ を満たさなければならない。 よって、②より $\frac{p+2}{2} \geqq 1$ となり、$p \geqq 0$ の条件を得る。

②を①に代入して $r$ を消去する。

$$ p^2+q^2 = \left( \frac{p+2}{2} \right)^2 + 2\left( \frac{p+2}{2} \right) - 3 $$

$$ p^2+q^2 = \frac{p^2+4p+4}{4} + p + 2 - 3 $$

両辺に $4$ を掛ける。

$$ 4p^2 + 4q^2 = p^2 + 4p + 4 + 4p - 4 $$

$$ 3p^2 - 8p + 4q^2 = 0 $$

平方完成して標準形に変形する。

$$ 3\left( p - \frac{4}{3} \right)^2 - \frac{16}{3} + 4q^2 = 0 $$

$$ \frac{\left( p - \frac{4}{3} \right)^2}{\frac{16}{9}} + \frac{q^2}{\frac{4}{3}} = 1 \quad \cdots \text{③} $$

③は楕円を表し、この楕円上のすべての点で $p \geqq 0$ を満たす($p$ の最小値は $0$ である)。 したがって、点 $(p,q)$ の軌跡は③の楕円全体である。

解説

2つの球が接する条件を正確に立式し、連立方程式を処理する図形と方程式の典型問題である。 (1) は中心間の距離の式をそのまま立ててもよいし、対称性から「中心 $(0,0,2)$ と $(0,0,-2)$ から等距離にある点の集合は $xy$ 平面($z=0$)である」と論理的に述べることもできる。 (2) は内接条件 $d = |R-r|$ の絶対値の処理がポイントとなる。そのまま絶対値を外すより、両辺を2乗してから他の接する条件と組み合わせて計算を進めることで、自然にルートと絶対値を消去できる。また、隠れた条件 $r>0$(今回の場合は $r \geqq 1$)から $p$ の定義域を確認する手順を忘れないようにしたい。

答え

(1)

中心 $C(x,y,z)$ が $S_1, S_2$ から等距離にある条件式を整理すると $z=0$ となる。 したがって、球面の中心は $xy$ 平面上にある。(証明終)

(2)

軌跡の方程式は、

$$ \frac{\left( p - \frac{4}{3} \right)^2}{\frac{16}{9}} + \frac{q^2}{\frac{4}{3}} = 1 $$

であり、点 $(p,q)$ の軌跡は、中心が $\left(\frac{4}{3}, 0\right)$ の楕円となる。 概形は、以下の4点を頂点とし、長軸が $p$ 軸上にある楕円である。

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