大阪大学 1999年 文系 第3問 解説

方針・初手
等差数列の和の公式を用いて、与えられた条件を $a$ と $b$ の方程式で表す。得られた方程式を変形して「(整数の式) $\times$ (整数の式) $= \text{定数}$」の形を作り、因数の大小関係や偶奇に注目して候補を絞り込む。
解法1
$a$ 以上 $b$ 以下の整数は、初項 $a$、末項 $b$、項数 $b-a+1$ の等差数列をなす。
この数列の総和が $500$ であるから、次が成り立つ。
$$ \frac{1}{2}(b - a + 1)(a + b) = 500 $$
両辺を $2$ 倍して整理すると、
$$ (b - a + 1)(a + b) = 1000 $$
ここで、$X = b - a + 1$、$Y = a + b$ とおく。
条件より $a, b$ は $a < b$ を満たす正の整数であるため、項数 $X$ は $2$ 以上であり、
$$ X \ge 2 $$
また、$Y - X = (a + b) - (b - a + 1) = 2a - 1$ である。$a \ge 1$ より $2a - 1 \ge 1 > 0$ となるため、
$$ X < Y $$
が成り立つ。
さらに、$X$ と $Y$ の和を考えると、
$$ X + Y = (b - a + 1) + (a + b) = 2b + 1 $$
$b$ は整数であるから $2b+1$ は奇数である。和が奇数になることから、$X$ と $Y$ は偶奇が異なることがわかる。
$1000$ を素因数分解すると $1000 = 2^3 \cdot 5^3$ となる。
$XY = 1000$ を満たす整数の組 $(X, Y)$ のうち、「$2 \le X < Y$」かつ「$X$ と $Y$ は偶奇が異なる」ものを探す。 $X$ と $Y$ の一方は必ず奇数であり、それは $1000$ の正の約数のうち奇数である $1, 5, 25, 125$ のいずれかである。
(i) 奇数の因数が $1$ のとき
因数の組は $1$ と $1000$ となるが、$X < Y$ より $(X, Y) = (1, 1000)$ である。 しかし、これは $X \ge 2$ を満たさないため不適である。
(ii) 奇数の因数が $5$ のとき
因数の組は $5$ と $200$ となる。$X < Y$ より $(X, Y) = (5, 200)$ である。 このとき、
$$ \begin{cases} b - a + 1 = 5 \\ a + b = 200 \end{cases} $$
両辺を足し合わせると $2b + 1 = 205$ より $2b = 204$、よって $b = 102$ を得る。 第2式から $a = 200 - 102 = 98$ となり、条件を満たす。
(iii) 奇数の因数が $25$ のとき
因数の組は $25$ と $40$ となる。$X < Y$ より $(X, Y) = (25, 40)$ である。 このとき、
$$ \begin{cases} b - a + 1 = 25 \\ a + b = 40 \end{cases} $$
両辺を足し合わせると $2b + 1 = 65$ より $2b = 64$、よって $b = 32$ を得る。 第2式から $a = 40 - 32 = 8$ となり、条件を満たす。
(iv) 奇数の因数が $125$ のとき
因数の組は $8$ と $125$ となる。$X < Y$ より $(X, Y) = (8, 125)$ である。 このとき、
$$ \begin{cases} b - a + 1 = 8 \\ a + b = 125 \end{cases} $$
両辺を足し合わせると $2b + 1 = 133$ より $2b = 132$、よって $b = 66$ を得る。 第2式から $a = 125 - 66 = 59$ となり、条件を満たす。
以上より、求める正の整数の組 $(a, b)$ は $(8, 32), (59, 66), (98, 102)$ の $3$ 組である。
解説
連続する整数の和に関する典型問題である。等差数列の和の公式を用いて $(b-a+1)(a+b) = 1000$ の形を作ったあと、単純にすべての約数の組を調べるのではなく、「因数の大小関係」と「因数の和に注目した偶奇の判定」を用いて候補を絞り込むのが整数問題の定石である。今回は $(b-a+1) + (a+b) = 2b+1$ が奇数になることから、$2$つの因数の偶奇が必ず異なることを見抜けるかどうかが計算量を減らす鍵となる。
答え
$(a, b) = (8, 32), (59, 66), (98, 102)$
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