東北大学 1978年 文系 第4問 解説

方針・初手
(1) $x$軸を軸とする放物線であるため、方程式を $x = ky^2 + c$ の形でおく。これが原点 $O$ と点 $P$ を通ることから未定係数を決定する。
(2) 円の中心が $x$軸上にあるため、中心の座標を $(c, 0)$ とおくことができる。円が原点を通ることから、半径 $r$ と中心の $x$座標 $c$ の関係がわかる。あとは点 $P$ を通る条件から立式する。
(3) 放物線と円弧の方程式からそれぞれ $y^2$ を $x$ の式で表す。積分区間 $0 \leqq x \leqq a$ における2曲線の上下関係($y^2$ の大小関係)を調べ、回転体の体積の公式を用いて積分を計算する。その結果が $p$ に依存しない定数になることを示す。
解法1
(1) 求める放物線は $x$軸を軸とするため、その方程式を $x = ky^2 + c$ ($k, c$ は定数、$k \neq 0$)とおく。
原点 $O(0, 0)$ を通るので、
$$ 0 = k \cdot 0^2 + c $$
これより $c = 0$ となり、放物線の方程式は $x = ky^2$ となる。
さらに点 $P(a, p)$ を通るので、
$$ a = kp^2 $$
$p > 0$ より $p^2 \neq 0$ であるから、$k = \frac{a}{p^2}$ となる。
したがって、求める放物線の方程式は
$$ x = \frac{a}{p^2}y^2 $$
(2) 円の中心は $x$軸上にあるので、$C(c, 0)$ とおく。 円は原点 $O(0, 0)$ を通るので、半径を $r \ (r > 0)$ とすると $r = |c|$ であり、円の方程式は次のように表せる。
$$ (x - c)^2 + y^2 = c^2 $$
この円が点 $P(a, p)$ を通るので、代入して
$$ (a - c)^2 + p^2 = c^2 $$
これを展開して整理すると、
$$ \begin{aligned} a^2 - 2ac + c^2 + p^2 &= c^2 \\ 2ac &= a^2 + p^2 \end{aligned} $$
$a$ は正の定数であるから $a \neq 0$ であり、両辺を $2a$ で割ると
$$ c = \frac{a^2 + p^2}{2a} $$
$a > 0, p > 0$ より $c > 0$ となるため、$r = c$ である。 したがって、求める円の半径 $r$ は
$$ r = \frac{a^2 + p^2}{2a} $$
(3) (1) の放物線の方程式を $y^2$ について解くと、
$$ y^2 = \frac{p^2}{a}x $$
(2) の円の方程式 $(x - r)^2 + y^2 = r^2$ を $y^2$ について解くと、
$$ y^2 = r^2 - (x - r)^2 = 2rx - x^2 $$
区間 $0 \leqq x \leqq a$ において、円の $y^2$ から放物線の $y^2$ を引いた差を考える。$2r = \frac{a^2 + p^2}{a}$ を用いると、
$$ \begin{aligned} (2rx - x^2) - \frac{p^2}{a}x &= \frac{a^2 + p^2}{a} x - x^2 - \frac{p^2}{a}x \\ &= \left( a + \frac{p^2}{a} \right) x - x^2 - \frac{p^2}{a}x \\ &= ax - x^2 \\ &= x(a - x) \end{aligned} $$
区間 $0 \leqq x \leqq a$ では $x(a - x) \geqq 0$ であるから、この区間において円弧は放物線の弧よりも上側(または一致)にある。
求める立体は、これら2つの曲線で囲まれた部分を $x$軸のまわりに回転させたものである。その体積 $V$ は、
$$ \begin{aligned} V &= \pi \int_{0}^{a} \left\{ (2rx - x^2) - \frac{p^2}{a}x \right\} dx \\ &= \pi \int_{0}^{a} (ax - x^2) dx \\ &= \pi \left[ \frac{a}{2}x^2 - \frac{1}{3}x^3 \right]_{0}^{a} \\ &= \pi \left( \frac{a^3}{2} - \frac{a^3}{3} \right) \\ &= \frac{\pi}{6}a^3 \end{aligned} $$
得られた体積 $V = \frac{\pi}{6}a^3$ は $a$ のみで表されており、$p$ を含まない。 よって、立体の体積は $p$ の値に関係なく一定である。
解説
- 放物線の方程式を立てる際、軸が $x$軸であることに注意が必要です。よく見慣れた $y=ax^2$ は $y$軸を軸とする放物線であるため、文字の役割を正確に捉え直す必要があります。
- 円の中心の処理において、中心を $C(c, 0)$ とし、原点を通ることから $(x-c)^2+y^2=c^2$ とおくことで計算量を抑えられます。
- 回転体の体積を求める問題では、積分区間における上下関係の確認が必須です。本問では2曲線の $y^2$ の差をとると $p$ が綺麗に消去され、$x(a-x)$ というシンプルな形になることが最大のポイントです。被積分関数が $x(a-x)$ となるため、定積分にいわゆる $\frac{1}{6}$ 公式を利用することも可能です。
答え
(1) $x = \frac{a}{p^2} y^2$ (または $y^2 = \frac{p^2}{a} x$)
(2) $r = \frac{a^2 + p^2}{2a}$
(3) 体積を $V$ とすると $V = \frac{\pi}{6}a^3$ となり、$p$ を含まないため $p$ の値に関係なく一定である。(証明の詳細は解法を参照)
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