東北大学 1993年 文系 第2問 解説

方針・初手
$x$軸や $y$軸に接するという条件は,それぞれ $y=0$,$x=0$ を代入して得られる2次方程式が重解をもつことに対応する。
また,2次式の $xy$ 項を消すには座標を $45^\circ$ 回転させるのが自然である。実際,この2次形式は $x+y,\ x-y$ の方向で整理できる。
解法1
(1)
$A$ と接点の座標を求める。
まず,曲線①が $x$ 軸に接する条件を調べる。$y=0$ を代入すると,
$$ (a+b)x^2-2Ax+2a^2=0 $$
を得る。これが重解をもつためには判別式が $0$ であればよいから,
$$ (-2A)^2-4(a+b)\cdot 2a^2=0 $$
すなわち,
$$ 4A^2-8a^2(a+b)=0 $$
より,
$$ A^2=2a^2(a+b) $$
となる。$A>0,\ a>0$ であるから,
$$ A=a\sqrt{2(a+b)} $$
である。
このとき,$x$ 軸との接点は重解の値なので,
$$ x=\frac{2A}{2(a+b)}=\frac{A}{a+b} $$
より,
$$ \left(\frac{A}{a+b},,0\right) ============================= # \left(\frac{a\sqrt{2(a+b)}}{a+b},,0\right) \left(a\sqrt{\frac{2}{a+b}},,0\right) $$
である。
次に,$y$ 軸に接する条件を調べる。$x=0$ を代入すると,
$$ (a+b)y^2-2Ay+2a^2=0 $$
を得る。これも同様に重解をもつので,やはり
$$ A=a\sqrt{2(a+b)} $$
となり,接点は
$$ \left(0,,\frac{A}{a+b}\right) ============================= # \left(0,,\frac{a\sqrt{2(a+b)}}{a+b}\right) \left(0,,a\sqrt{\frac{2}{a+b}}\right) $$
である。
(2) 曲線①を原点のまわりに $45^\circ$ 反時計回りに回転させて得られる曲線の方程式を求める。
回転後の座標を $(X,Y)$ とすると,回転前の座標 $(x,y)$ は
$$ x=\frac{X+Y}{\sqrt{2}},\qquad y=\frac{-X+Y}{\sqrt{2}} $$
で与えられる。
このとき,
$$ x^2+y^2=X^2+Y^2 $$
$$ xy=\frac{Y^2-X^2}{2} $$
$$ x+y=\sqrt{2},Y $$
であるから,これらを①に代入すると,
$$ (a+b)(X^2+Y^2)+2(a-b)\cdot \frac{Y^2-X^2}{2}-2A(\sqrt{2},Y)+2a^2=0 $$
すなわち,
$$ (a+b)(X^2+Y^2)+(a-b)(Y^2-X^2)-2\sqrt{2}AY+2a^2=0 $$
となる。整理して,
$$ 2bX^2+2aY^2-2\sqrt{2}AY+2a^2=0 $$
したがって,
$$ bX^2+aY^2-\sqrt{2}AY+a^2=0 $$
を得る。
ここで (1) より
$$ A=a\sqrt{2(a+b)} $$
であるから,
$$ bX^2+aY^2-2a\sqrt{a+b},Y+a^2=0 $$
となる。$Y$ について平方完成すると,
$$ bX^2+a\left(Y-\sqrt{a+b}\right)^2-a(a+b)+a^2=0 $$
すなわち,
$$ bX^2+a\left(Y-\sqrt{a+b}\right)^2=ab $$
である。よって,
$$ \frac{X^2}{a}+\frac{\left(Y-\sqrt{a+b}\right)^2}{b}=1 $$
を得る。
$a>0,\ b>0$ であるから,これは楕円の標準形である。したがって,回転後の曲線は楕円であり,もとの曲線①も楕円であることが分かる。
解説
この問題の要点は2つである。
1つ目は,「軸に接する」という条件を「その軸との交点を与える2次方程式が重解をもつ」と言い換えることである。図形条件を判別式に落とし込む典型問題である。
2つ目は,$xy$ 項を含む2次曲線を $45^\circ$ 回転で整理することである。この問題では $x^2+y^2$ の係数が等しいので,$45^\circ$ 回転によって $xy$ 項が消え,楕円の標準形に直ちに持ち込める。
答え
$$ A=a\sqrt{2(a+b)} $$
$x$ 軸との接点は
$$ \left(\frac{A}{a+b},\,0\right) = \left(a\sqrt{\frac{2}{a+b}},\,0\right) $$
$y$ 軸との接点は
$$ \left(0,\,\frac{A}{a+b}\right) = \left(0,\,a\sqrt{\frac{2}{a+b}}\right) $$
である。
また,曲線①を原点のまわりに $45^\circ$ 反時計回りに回転させて得られる曲線の方程式は
$$ \frac{X^2}{a}+\frac{\left(Y-\sqrt{a+b}\right)^2}{b}=1 $$
であり,したがって曲線①は楕円である。
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。











