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東北大学 2001年 理系 第3問 解説

数学A/確率数学B/確率分布・統計的推測数学A/整数問題テーマ/最大・最小テーマ/場合分け
東北大学 2001年 理系 第3問 解説

方針・初手

得点は、引いた整数 $n$ を $2$ で割れるだけ割ったときに残る奇数、すなわち $n$ の最大奇約数である。

そこで、$n$ の得点を $a_n$ とおくと、偶数と奇数で

$$ a_{2k-1}=2k-1,\qquad a_{2k}=a_k $$

が成り立つ。これを用いて、総和

$$ S(N)=\sum_{n=1}^{N} a_n $$

を漸化的に求めれば、期待値は $S(200)/200$ で求まる。

解法1

$n$ の得点を $a_n$ とする。

奇数 $2k-1$ はそのまま得点になるので

$$ a_{2k-1}=2k-1 $$

である。また、偶数 $2k$ は $2$ で1回割ると $k$ になるから、$2k$ の得点は $k$ の得点と同じであり、

$$ a_{2k}=a_k $$

である。

ここで

$$ S(N)=\sum_{n=1}^{N} a_n $$

とおく。

$N=2m$ のとき、奇数番目と偶数番目に分けると

$$ \begin{aligned} S(2m) &=\sum_{k=1}^{m} a_{2k-1}+\sum_{k=1}^{m} a_{2k} \\ &=\sum_{k=1}^{m} (2k-1)+\sum_{k=1}^{m} a_k \\ &=m^2+S(m) \end{aligned} $$

となる。

同様に、$N=2m+1$ のときは

$$ S(2m+1)=\sum_{k=1}^{m+1}(2k-1)+\sum_{k=1}^{m}a_k=(m+1)^2+S(m) $$

である。

これを順に用いると、

$$ \begin{aligned} S(200)&=100^2+S(100),\\ S(100)&=50^2+S(50),\\ S(50)&=25^2+S(25),\\ S(25)&=13^2+S(12),\\ S(12)&=6^2+S(6),\\ S(6)&=3^2+S(3),\\ S(3)&=2^2+S(1),\\ S(1)&=1 \end{aligned} $$

である。

したがって、

$$ \begin{aligned} S(3)&=4+1=5,\\ S(6)&=9+5=14,\\ S(12)&=36+14=50,\\ S(25)&=169+50=219,\\ S(50)&=625+219=844,\\ S(100)&=2500+844=3344,\\ S(200)&=10000+3344=13344 \end{aligned} $$

となる。

よって、求める期待値は

$$ \frac{S(200)}{200} =\frac{13344}{200} =\frac{1668}{25} $$

である。

解法2

得点になりうる数は奇数のみである。奇数 $m$ に対し、得点が $m$ になるのは

$$ m,\ 2m,\ 4m,\ 8m,\ \dots $$

のうち $200$ 以下のものを引いたときである。

したがって、得点の総和は

$$ \sum_{\substack{m\leqq 199\ m:\text{奇数}}} m\cdot #{,k\geqq 0\mid 2^k m\leqq 200,} $$

で与えられる。

これを $m$ の範囲ごとに整理する。

(i)

$101\leqq m\leqq 199$ の奇数では $2m>200$ であるから、寄与回数は $1$ 回である。

(ii)

$51\leqq m\leqq 99$ の奇数では $m,2m\leqq 200$ だが $4m>200$ なので、寄与回数は $2$ 回である。

(iii)

$25\leqq m\leqq 49$ の奇数では寄与回数は $3$ 回である。

(iv)

$13\leqq m\leqq 23$ の奇数では寄与回数は $4$ 回である。

(v)

$7\leqq m\leqq 11$ の奇数では寄与回数は $5$ 回である。

(vi)

$5$ では寄与回数は $6$ 回、$3$ では $7$ 回、$1$ では $8$ 回である。

したがって総和は

$$ \begin{aligned} &\sum_{\substack{101\leqq m\leqq 199\ m:\text{奇数}}} m +2\sum_{\substack{51\leqq m\leqq 99\ m:\text{奇数}}} m +3\sum_{\substack{25\leqq m\leqq 49\ m:\text{奇数}}} m \\ &\qquad +4\sum_{\substack{13\leqq m\leqq 23\ m:\text{奇数}}} m +5\sum_{\substack{7\leqq m\leqq 11\ m:\text{奇数}}} m +6\cdot 5+7\cdot 3+8\cdot 1 \end{aligned} $$

である。

各和を計算すると、

$$ \begin{aligned} \sum_{\substack{101\leqq m\leqq 199\ m:\text{奇数}}} m &=7500,\\ \sum_{\substack{51\leqq m\leqq 99\ m:\text{奇数}}} m &=1875,\\ \sum_{\substack{25\leqq m\leqq 49\ m:\text{奇数}}} m &=444,\\ \sum_{\substack{13\leqq m\leqq 23\ m:\text{奇数}}} m &=108,\\ \sum_{\substack{7\leqq m\leqq 11\ m:\text{奇数}}} m &=27 \end{aligned} $$

より、

$$ 7500+2\cdot 1875+3\cdot 444+4\cdot 108+5\cdot 27+30+21+8=13344 $$

となる。

よって期待値は

$$ \frac{13344}{200}=\frac{1668}{25} $$

である。

解説

この問題の本質は、得点が「整数から $2$ の因子をすべて取り除いたもの」であると見抜くことである。

解法1は、偶数の得点が半分にした数の得点と一致することを利用する方法であり、最も整理しやすい。特に

$$ a_{2k}=a_k $$

という関係に気づけるかが重要である。

解法2は、同じ奇数を得点にもつ元の整数を逆に数える方法である。得点が何回現れるかを数える発想であり、場合分けの整理力が必要になる。

答え

求める期待値は

$$ \frac{1668}{25} $$

である。

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