トップ 北海道大学 1974年 理系 第1問

北海道大学 1974年 理系 第1問 解説

数学1/方程式不等式数学2/図形と式テーマ/最大・最小テーマ/存在証明
北海道大学 1974年 理系 第1問 解説

方針・初手

①式から $yz$ を $x$ の式で表し、②式に代入することで $y+z$ を $x$ で表すことができる。 さらに、$y, z$ が実数として存在するための条件を利用して、$x$ のとりうる値の範囲を求める。対称式である $y+z$ と $yz$ を用い、$y$ と $z$ を解にもつ2次方程式の実数解条件(判別式 $D \ge 0$)を考えるのが定石である。 (2) は (1) で求めた $y+z$ および $yz$ を $xy+yz+zx$ に代入し、$x$ の関数として最小値を求める。

解法1

(1)

①より、

$$ yz = x^2 - 8x + 7 \quad \cdots \text{③} $$

これを②に代入して整理する。②は次のように変形できる。

$$ (y+z)^2 - yz - 6x + 6 = 0 $$

③を代入して、

$$ (y+z)^2 - (x^2 - 8x + 7) - 6x + 6 = 0 $$

$$ (y+z)^2 - x^2 + 2x - 1 = 0 $$

$$ (y+z)^2 = x^2 - 2x + 1 $$

$$ (y+z)^2 = (x-1)^2 $$

よって、$y+z$ を $x$ で表すと、

$$ y+z = \pm (x-1) $$

となる。

次に、$x$ のとりうる値の範囲を求める。 $y, z$ は実数であるから、$t$ についての2次方程式

$$ t^2 - (y+z)t + yz = 0 $$

が実数解をもつ。この判別式を $D$ とすると、$D \ge 0$ が成り立つ。

$$ D = (y+z)^2 - 4yz \ge 0 $$

ここで、$(y+z)^2 = (x-1)^2$ および③を用いて、$x$ の不等式で表す。

$$ (x-1)^2 - 4(x^2 - 8x + 7) \ge 0 $$

$$ (x^2 - 2x + 1) - (4x^2 - 32x + 28) \ge 0 $$

$$ -3x^2 + 30x - 27 \ge 0 $$

両辺を $-3$ で割って、

$$ x^2 - 10x + 9 \le 0 $$

$$ (x-1)(x-9) \le 0 $$

これを解いて、$x$ のとりうる値の範囲は、

$$ 1 \le x \le 9 $$

(2)

求める式 $xy+yz+zx$ を変形し、$x$ を用いて表す。

$$ xy+yz+zx = x(y+z) + yz $$

(1)より、$y+z = x-1$ または $y+z = -(x-1)$ の2つの場合について考える。

(i) $y+z = x-1$ のとき

$$ xy+yz+zx = x(x-1) + (x^2 - 8x + 7) $$

$$ = x^2 - x + x^2 - 8x + 7 $$

$$ = 2x^2 - 9x + 7 $$

これを $f(x)$ とおく。平方完成すると、

$$ f(x) = 2\left(x - \frac{9}{4}\right)^2 - \frac{81}{8} + 7 = 2\left(x - \frac{9}{4}\right)^2 - \frac{25}{8} $$

$1 \le x \le 9$ の範囲において、$f(x)$ は $x = \frac{9}{4}$ のとき最小値 $-\frac{25}{8}$ をとる。

(ii) $y+z = -(x-1)$ のとき

$$ xy+yz+zx = -x(x-1) + (x^2 - 8x + 7) $$

$$ = -x^2 + x + x^2 - 8x + 7 $$

$$ = -7x + 7 $$

これを $g(x)$ とおく。 $g(x)$ は傾きが負の1次関数であるから、$1 \le x \le 9$ の範囲において単調に減少する。 よって、$x = 9$ のとき最小値をとる。

$$ g(9) = -7 \cdot 9 + 7 = -56 $$

(i), (ii) より、両方の最小値を比較する。 $-56 < -\frac{25}{8}$ であるから、求める最小値は $-56$ となる。

解説

本問は、3変数の連立方程式と対称式をテーマにした問題である。$y$ と $z$ についての対称式 $y+z, yz$ をひとかたまりとして扱い、実数解条件から残る変数 $x$ の範囲を絞るという、いわゆる「逆像法(存在条件を追求する)」の典型的な解法が有効である。 (1)で求めた $y+z$ が $\pm(x-1)$ の2通りの式で表されることに注意し、(2)ではそれぞれの場合について最小値を求め、最後に全体での最小値を比較する手順を忘れずに行いたい。

答え

(1) $y+z = \pm(x-1)$ 、$1 \le x \le 9$ (2) $-56$

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。