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京都大学 1969年 文系 第4問 解説

数学C/複素数平面数学2/三角関数テーマ/図形総合テーマ/整式の証明
京都大学 1969年 文系 第4問 解説

方針・初手

複素数平面上において、正 $n$ 角形の中心が原点 $O$ であり、1つの頂点 $A_1$ が $1$ を表すとき、各頂点 $A_k$ は $A_1$ を原点のまわりに $\frac{2\pi}{n}$ の整数倍だけ回転させた点として表される。複素数の回転は、絶対値が $1$ で偏角が回転角に等しい複素数を掛ける操作に対応することを利用する。


解法1

正 $n$ 角形 $A_1 A_2 A_3 \cdots A_n$ の中心が原点 $O(0)$ であり、頂点 $A_1$ が複素数 $1$ を表すとする。

正 $n$ 角形の隣り合う頂点と中心がなす角は $\frac{2\pi}{n}$ であるから、各頂点 $A_k$ ($k = 1, 2, \dots, n$) を表す複素数 $Z_k$ は、適当な整数 $m_k$ を用いて次のように表すことができる。

$$ Z_k = 1 \cdot \left( \cos \frac{2\pi m_k}{n} + i \sin \frac{2\pi m_k}{n} \right) $$

ここで、ド・モアブルの定理を用いると、$(Z_k)^n$ は次のように計算される。

$$ \begin{aligned} (Z_k)^n &= \left( \cos \frac{2\pi m_k}{n} + i \sin \frac{2\pi m_k}{n} \right)^n \\ &= \cos \left( \frac{2\pi m_k}{n} \cdot n \right) + i \sin \left( \frac{2\pi m_k}{n} \cdot n \right) \\ &= \cos (2\pi m_k) + i \sin (2\pi m_k) \end{aligned} $$

$m_k$ は整数であるから、$\cos (2\pi m_k) = 1$ かつ $\sin (2\pi m_k) = 0$ である。

したがって、

$$ (Z_k)^n = 1 + i \cdot 0 = 1 $$

となる。

解説

この問題は、複素数平面における「単位円に内接する正 $n$ 角形の頂点」が、方程式 $z^n = 1$ の解(1の $n$ 乗根)そのものであることを証明するものである。

着目点は次の2点である。

  1. 中心が原点、半径が $1$(点 $A_1$ が $1$ であるため)の円周上にすべての頂点があること。
  2. 各頂点の偏角が $\frac{2\pi}{n}$ の倍数になっていること。

これらをド・モアブルの定理と結びつけると、各頂点が $z^n=1$ の解になることが分かる。なお、どの頂点でも偏角が $\frac{2\pi}{n}$ の整数倍である点は共通している。

答え

各頂点を表す複素数は $Z_k = \cos \frac{2(k-1)\pi}{n} + i \sin \frac{2(k-1)\pi}{n}$ とおけ、ド・モアブルの定理より $(Z_k)^n = \cos 2(k-1)\pi + i \sin 2(k-1)\pi = 1$ が成り立つ。

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