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京都大学 1965年 理系 第1問 解説

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京都大学 1965年 理系 第1問 解説

方針・初手

対話文の流れを追いながら、直線の図形的な性質、恒等式を用いた軌跡の証明、軌跡の除外点についての論理を補完していく問題である。 二直線が常に直交するという幾何学的性質、および式を恒等式と見なすことで軌跡の方程式を導く代数的な証明の構造を正確に読み取り、文脈に適合する語句や式を埋めていく。

解法1

対話文の上から順に出現する $\square$ を (1) $\sim$ (27) とする。

第1のやり取り(直線の決定と動き) $k$ は実数値をとる変数であり、$k$ の値が決まれば係数が定まって直線が1つに決まる。また、$k$ が変化すればそれに応じて直線も動く。

第2のやり取り(二直線の関係) 交点をもたない可能性があるかという姉の問いに対し、弟は否定している。

第3のやり取り(直交の証明) 二直線 (1) $y = -kx + 2k$ と (2) $y = \frac{1}{k}x + \frac{2}{k}$ について考える。これらが傾きをもつ条件は $k \neq 0$ である。

$k=0$ のときの例外処理を考える。 $k=0$ のとき、(1) は $y=0$、(2) は $x+2=0$ すなわち $x=-2$ となる。

第4のやり取り(恒等式の構成) (1), (2) の左辺を用いて円の方程式 (3) を作る。(1) の左辺を $L_1$、(2) の左辺を $L_2$ とする。

$$ y \cdot L_1 - (x-2) \cdot L_2 = y\{y+k(x-2)\} - (x-2)\{ky-(x+2)\} $$

これを展開すると、

$$ y^2+kxy-2ky - (kxy-x^2-2x-2ky+2x+4) = x^2+y^2-4 $$

となり、(3) の左辺と一致する。

第5のやり取り(証明の論理) $x, y$ に特定の値を代入して成り立つか調べる式と、文字にどのような値を代入しても常に成り立つ式の区別である。

恒等式 (4) に $x=a, y=b$ を代入したときの論理をたどる。交点 $(a, b)$ は (1), (2) 上にあるので、これらを満たす。

第6のやり取り(軌跡と除外点) 交点が描く図形についての用語と、その図形と円 $\beta$ との関係を問うている。

解説

本問は、直線の交点の軌跡を求める典型問題を題材に、論理的な同値変形や恒等式の意味を深く問う良問である。 図形的には、直線 (1) は常に定点 $\mathrm{A}(2, 0)$ を通り、直線 (2) は常に定点 $\mathrm{B}(-2, 0)$ を通る。これら2直線が常に直交することから、その交点は線分 $\mathrm{AB}$ を直径とする円周上(すなわち $x^2+y^2=4$)を描くことが円周角の定理からも直感的に分かる。 しかし、直線 (1) は定点 $\mathrm{A}(2, 0)$ を通る直線のうち、直線 $x=2$ だけを表すことができない。そのため、円周上の点 $\mathrm{A}(2, 0)$ は軌跡から除外される。解答では、この代数的な処理と図形的な意味の両方を理解しているかが問われている。

答え

対話文の上から順に、以下の語句および式が入る。

(1)

$k$ の値を一つ定めると

(2)

$k$ の値を変化させると

(3)

平行

(4)

直交

(5)

$k \neq 0$

(6)

$-k$

(7)

$\frac{1}{k}$

(8)

その積が $-1$

(9)

直交

(10)

$k=0$

(11)

$x$

(12)

一致

(13)

$y$

(14)

平行

(15)

直交

(16)

$y$

(17)

$x-2$

(18)

方程

(19)

恒等

(20)

(1), (2)

(21)

(4)

(22)

(3)

(23)

(3)

(24)

軌跡

(25)

一致

(26)

一部

(27)

点 $(2, 0)$

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