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京都大学 2017年 理系 第2問 解説

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京都大学 2017年 理系 第2問 解説

方針・初手

四面体の頂点を基準とした位置ベクトルを設定し、各辺上の点を内分比の文字を用いて表します。空間ベクトルの一次独立性を利用して、(1) では平行条件から係数を比較し比の一致を示します。(2) では、四面体の同一面上にある3点が正八面体の面をなすことを論理的に特定し、そこから得られる正方形のベクトル条件を用いて、すべての点が中点に一致することを導きます。

解法1

$\vec{a} = \overrightarrow{OA},\ \vec{b} = \overrightarrow{OB},\ \vec{c} = \overrightarrow{OC}$ とおく。$\vec{a},\ \vec{b},\ \vec{c}$ は一次独立である。

点 D, E, F, G, H, I は各辺上の頂点ではない点であるから、実数 $d, e, f, g, h, i \in (0, 1)$ を用いて以下のように表せる。

$$ \overrightarrow{OD} = d\vec{a}, \quad \overrightarrow{OE} = (1-e)\vec{a} + e\vec{b}, \quad \overrightarrow{OF} = (1-f)\vec{b} + f\vec{c} $$

$$ \overrightarrow{OG} = g\vec{c}, \quad \overrightarrow{OH} = h\vec{b}, \quad \overrightarrow{OI} = (1-i)\vec{a} + i\vec{c} $$

(1)

$\overrightarrow{DG}$ と $\overrightarrow{EF}$ をそれぞれ $\vec{a},\ \vec{b},\ \vec{c}$ で表す。

$$ \overrightarrow{DG} = \overrightarrow{OG} - \overrightarrow{OD} = -d\vec{a} + g\vec{c} $$

$$ \overrightarrow{EF} = \overrightarrow{OF} - \overrightarrow{OE} = -(1-e)\vec{a} + (1-f-e)\vec{b} + f\vec{c} $$

$\overrightarrow{DG} \parallel \overrightarrow{EF}$ より、ある実数 $k \neq 0$ が存在して $\overrightarrow{EF} = k\overrightarrow{DG}$ が成り立つ。

$$ -(1-e)\vec{a} + (1-f-e)\vec{b} + f\vec{c} = -kd\,\vec{a} + kg\,\vec{c} $$

$\vec{a},\ \vec{b},\ \vec{c}$ は一次独立であるから、各係数を比較して

$$ 1-e = kd, \quad 1-f-e = 0, \quad f = kg $$

第2式より、$f = 1-e$ となる。

点 E は辺 AB を $e : 1-e$ に内分するので $AE:EB = e : 1-e$ である。

点 F は辺 BC を $f : 1-f$ に内分するので、その比は $BF:FC = f : 1-f = 1-e : e$ となる。

したがって $CF:FB = e : 1-e$ である。

ゆえに、$AE:EB = CF:FB$ であることが示された。

(2)

6点 D, E, F, G, H, I は正八面体の頂点である。

四面体 OABC の面 OAB 上には、辺上の点である D, E, H の3点が存在する。

正八面体において、選んだ3頂点からなる三角形は「正三角形(正八面体の面)」か「直角二等辺三角形(対角線を含む断面)」のいずれかである。

もし $\triangle DEH$ が直角二等辺三角形だと仮定すると、この3点を含む平面(すなわち面 OAB を含む平面)は正八面体の対称面となり、その平面上には正八面体の頂点が4つ存在して正方形をなすはずである。

しかし、四面体の面 OAB と四面体の各辺が交わる点は D, E, H の3点のみであり、他の頂点 F, G, I は面 OAB 上にないため矛盾する。

したがって $\triangle DEH$ は正三角形であり、正八面体の1つの面であることがわかる。

同様の理由により、四面体の各面上にある3点からなる $\triangle EFI$, $\triangle FGH$, $\triangle DGI$ もすべて正八面体の面である。

正八面体の対角線は、面を構成しない2頂点を結ぶ線分であるから、対角線のペアは $(D, F)$, $(E, G)$, $(H, I)$ となる。

正八面体において、2つの対角線によって構成される四角形は正方形である。

対角線 DF, EG を持つ四角形 DEFG は正方形であるため、$\overrightarrow{DE} = \overrightarrow{GF}$ が成り立つ。

$$ \overrightarrow{DE} = \overrightarrow{OE} - \overrightarrow{OD} = (1-e-d)\vec{a} + e\vec{b} $$

$$ \overrightarrow{GF} = \overrightarrow{OF} - \overrightarrow{OG} = (1-f)\vec{b} + (f-g)\vec{c} $$

これらが等しく、$\vec{a},\ \vec{b},\ \vec{c}$ は一次独立であるから、

$$ 1-e-d = 0, \quad e = 1-f, \quad f-g = 0 $$

これらより、$f = 1-e,\quad g = 1-e,\quad d = 1-e$ が得られる。

次に、対角線 EG, HI を持つ四角形 EHGI も正方形であるため、$\overrightarrow{EH} = \overrightarrow{IG}$ が成り立つ。

$$ \overrightarrow{EH} = \overrightarrow{OH} - \overrightarrow{OE} = -(1-e)\vec{a} + (h-e)\vec{b} $$

$$ \overrightarrow{IG} = \overrightarrow{OG} - \overrightarrow{OI} = -(1-i)\vec{a} + (g-i)\vec{c} $$

一次独立性より係数を比較して、

$$ 1-e = 1-i, \quad h-e = 0, \quad g-i = 0 $$

先ほど得た $g = 1-e$ と $g = i$ より $i = 1-e$ となる。

また $e = i$ であるから、$e = 1-e \implies 2e = 1 \implies e = \dfrac{1}{2}$ である。

これを代入すると、$d = e = f = g = h = i = \dfrac{1}{2}$ となり、6つの点はすべて各辺の中点であることが示された。

最後に OABC が正四面体であることを示す。

$\triangle OAB$ において、D, E, H はそれぞれ OA, AB, OB の中点であるから、中点連結定理より

$$ DE = \frac{1}{2}OB, \quad EH = \frac{1}{2}OA, \quad HD = \frac{1}{2}AB $$

$\triangle DEH$ は正八面体の面であり正三角形であるから、$DE = EH = HD$ である。

したがって $OA = OB = AB$ となり、$\triangle OAB$ は正三角形である。

同様に、他の面 $\triangle OBC,\ \triangle OCA,\ \triangle ABC$ についても、そこに含まれる正八面体の面($\triangle FGH,\ \triangle DGI,\ \triangle EFI$)が正三角形であることから、四面体 OABC のすべての面の三角形が正三角形であることが導かれる。

ゆえに、すべての辺の長さは等しく、OABC は正四面体であることが示された。

解説

(1) は空間ベクトルの一次独立性を用いて係数を比較する典型的な問題です。基準となるベクトルを自分で設定し、各点の位置を正しく文字で表現することが第一歩です。

(2) が本問のメインであり、「正八面体の頂点が四面体の各面上にどのように配置されているか」を幾何学的に特定する論理力が問われます。「面上の3点が正三角形をなす」という事実を、背理法的に(直角二等辺三角形だと仮定すると平面上に4頂点が必要になってしまうという事実から)導けるかどうかが鍵となります。対角線のペアさえ特定できれば、正八面体の断面が正方形になる性質を用いて (1) と同様の係数比較に持ち込み、すべてが中点であるという美しい結論を簡潔に導くことができます。

答え

(1)

略(解法1の証明を参照)

(2)

略(解法1の証明を参照)

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