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九州大学 1992年 文系 第4問 解説

数学A/確率数学A/場合の数
九州大学 1992年 文系 第4問 解説

方針・初手

4人のプレゼントの分け方の総数は $4!$ 通りであり、公平な抽選であるためこれらは同様に確からしい。各設問について、条件を満たす分け方の数を数え上げる。(2)や(3)では、条件が複雑になるため、具体的な受け取り方を列挙したりして漏れなく重複なく数えるのがよい。

解法1

4人のプレゼントの分け方の総数は、4つのプレゼントを4人に並べる順列の数であるから、

$$4! = 24 \text{ 通り}$$

であり、これらは同様に確からしい。

(1)

$A$が自分自身の持ってきたプレゼントを受け取る場合、残りの $B, C, D$ の3人で残りの3つのプレゼントを分けることになる。 その分け方の数は、

$$3! = 6 \text{ 通り}$$

よって、求める確率は

$$\frac{6}{24} = \frac{1}{4}$$

(2)

$A$が$B$のプレゼントを受け取るという条件のもとで、残りの $B, C, D$ の3人が受け取るプレゼントは $A, C, D$ のいずれかである。 $B, C, D$ が受け取るプレゼントの組み合わせを $(B\text{の分}, C\text{の分}, D\text{の分})$ と表す。 これが $\{A, C, D\}$ の順列となる全6通りを書き出すと、以下のようになる。

  1. $(A, C, D)$
  2. $(A, D, C)$
  3. $(C, A, D)$
  4. $(C, D, A)$
  5. $(D, A, C)$
  6. $(D, C, A)$

このうち、「残りの $B, C, D$ のうちの誰かが自分自身の持ってきたプレゼントに当たる」という条件を満たすのは、$C$が$C$のプレゼントを受け取る、または$D$が$D$のプレゼントを受け取る場合である($B$のプレゼントはすでに$A$が受け取っているため、$B$が自分のプレゼントを受け取ることはない)。 上のリストで条件を満たすものを探す。

よって、条件を満たすのは 1, 3, 6 の3通りである。 求める確率は、

$$\frac{3}{24} = \frac{1}{8}$$

(3)

誰も自分自身の持ってきたプレゼントに当たらない分け方の数(完全順列の数)を求める。 $A$が受け取るプレゼントは、$B, C, D$ のいずれかである。

(i) $A$が$B$のプレゼントを受け取る場合

残りの $B, C, D$ は $A, C, D$ のプレゼントを分ける。誰も自分のプレゼントを受け取らないような分け方は、$(B\text{の分}, C\text{の分}, D\text{の分})$ とすると、

の3通りである。(これは(2)のリストのうち、条件を満たさない 2, 4, 5 に対応する)

(ii) $A$が$C$のプレゼントを受け取る場合

対称性より、(i)と同様に3通り存在する。

(iii) $A$が$D$のプレゼントを受け取る場合

対称性より、同様に3通り存在する。

(i), (ii), (iii) より、誰も自分自身の持ってきたプレゼントに当たらない分け方の総数は、

$$3 + 3 + 3 = 9 \text{ 通り}$$

よって、求める確率は、

$$\frac{9}{24} = \frac{3}{8}$$

解説

本問は「完全順列(攪乱順列)」を題材とした典型的な確率の問題である。人数が4人程度であれば、樹形図や直接の書き出しによって場合の数をすべて数え上げることができる。 (2) は(3)への誘導になっている。特定の場合を書き出すことで、「誰も当たらない」事象の数が分かり、それを対称性を用いて足し合わせることで全体の数を求めることができる。(3)における $n$ 人の完全順列の数を $W_n$ とおくと、$W_1=0, W_2=1, W_3=2, W_4=9, W_5=44$ となることが知られており、この値を知識として持っておくと検算に役立つ。

答え

(1) $\frac{1}{4}$

(2) $\frac{1}{8}$

(3) $\frac{3}{8}$

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