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九州大学 1972年 理系 第1問 解説

数学1/命題と集合数学1/方程式不等式テーマ/場合分け
九州大学 1972年 理系 第1問 解説

方針・初手

$A \cap B = \{2, 5\}$ という条件から、$5$ は集合 $A$ の要素でなければならない。

集合 $A$ の要素のうち、$2$ と $4$ は $5$ ではないため、残りの要素である $a^3 - 2a^2 - a + 7$ が $5$ に等しくなる。

ここから $a$ についての方程式を立てて解き、$a$ の候補を求める。求めた $a$ の値それぞれについて実際に集合 $B$ の要素を計算し、$A \cap B = \{2, 5\}$ となるか(十分性の確認)を調べる。

解法1

$A \cap B = \{2, 5\}$ より、$5 \in A$ である。

集合 $A = \{2, 4, a^3 - 2a^2 - a + 7\}$ であるから、

$$a^3 - 2a^2 - a + 7 = 5$$

が成り立つ。これを整理すると、

$$a^3 - 2a^2 - a + 2 = 0$$

左辺を因数分解して、

$$a^2(a - 2) - (a - 2) = 0$$

$$(a^2 - 1)(a - 2) = 0$$

$$(a - 1)(a + 1)(a - 2) = 0$$

よって、$a$ の候補は $a = 1, -1, 2$ である。 また、どの場合でも $a^3 - 2a^2 - a + 7 = 5$ であるから、$A = \{2, 4, 5\}$ となる。 それぞれの $a$ の値について、集合 $B$ を求め、$A \cap B = \{2, 5\}$ を満たすか確認する。

(i) $a = 1$ のとき

集合 $B$ の要素を計算すると、

$$\begin{aligned} B &= \{-4, 1 + 3, 1^2 - 2 \cdot 1 + 2, 1^3 + 1^2 + 3 \cdot 1 + 7\} \\ &= \{-4, 4, 1, 12\} \end{aligned}$$

このとき、$A = \{2, 4, 5\}$ と $B = \{-4, 1, 4, 12\}$ の共通部分は $A \cap B = \{4\}$ となり、$A \cap B = \{2, 5\}$ を満たさないため不適。

(ii) $a = -1$ のとき

集合 $B$ の要素を計算すると、

$$\begin{aligned} B &= \{-4, -1 + 3, (-1)^2 - 2 \cdot (-1) + 2, (-1)^3 + (-1)^2 + 3 \cdot (-1) + 7\} \\ &= \{-4, 2, 5, 4\} \end{aligned}$$

このとき、$A = \{2, 4, 5\}$ と $B = \{-4, 2, 4, 5\}$ の共通部分は $A \cap B = \{2, 4, 5\}$ となり、$A \cap B = \{2, 5\}$ を満たさないため不適。

(iii) $a = 2$ のとき

集合 $B$ の要素を計算すると、

$$\begin{aligned} B &= \{-4, 2 + 3, 2^2 - 2 \cdot 2 + 2, 2^3 + 2^2 + 3 \cdot 2 + 7\} \\ &= \{-4, 5, 2, 25\} \end{aligned}$$

このとき、$A = \{2, 4, 5\}$ と $B = \{-4, 2, 5, 25\}$ の共通部分は $A \cap B = \{2, 5\}$ となり、条件を満たす。

以上より、$a = 2$ である。 このとき、和集合 $A \cup B$ は、

$$A \cup B = \{-4, 2, 4, 5, 25\}$$

となる。

解説

集合の要素に関する条件から未知数の値を決定する典型的な問題である。

要素の数が少ない方の集合(今回は集合 $A$)に着目し、「$5$ が含まれる」という必要条件から $a$ の候補を絞り込むのが定石である。ここで求めた $a$ の値はあくまで必要条件に過ぎないため、それぞれの $a$ について集合 $B$ を具体的に書き出し、共通部分が完全に一致するか(十分性の確認)を必ず行う必要がある。

答え

$a = 2$, $A \cup B = \{-4, 2, 4, 5, 25\}$

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