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名古屋大学 1975年 文系 第5問 解説

数学A/確率数学B/数列数学3/極限テーマ/場合分け
名古屋大学 1975年 文系 第5問 解説

方針・初手

$n$個の整数の積が偶数となるのは、それらの整数のうち少なくとも1つが偶数である場合である。これを直接計算しようとすると、偶数が出る回数で場合分けが生じて煩雑になる。そのため、余事象である「すべての整数が奇数である」場合を考えて確率を求める。

解法1

さいころを1回投げるとき、奇数の目($1, 3, 5$)が出る確率は

$$ \frac{3}{6} = \frac{1}{2} $$

である。

$n$回投げて出た目の積が偶数となる事象の余事象は、$n$回ともすべて奇数の目が出ることである。 各回の試行は独立であるから、$n$回すべて奇数の目が出る確率は

$$ \left( \frac{1}{2} \right)^n $$

である。したがって、出た目の積が偶数となる確率 $p_n$ は余事象の確率より

$$ p_n = 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n $$

となる。

次に、この極限を計算する。$0 < \frac{1}{2} < 1$ であるから、$\lim_{n \to \infty} \left( \frac{1}{2} \right)^n = 0$ となる。 したがって、

$$ \lim_{n \to \infty} p_n = \lim_{n \to \infty} \left\{ 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n \right\} = 1 - 0 = 1 $$

となる。

解説

「少なくとも1つ」という条件を満たす確率を求める際の定石である、余事象を利用する問題である。整数の積の偶奇については、「積が奇数 $\iff$ すべての因数が奇数」という性質が非常に強力であり、頻出のテーマである。極限の計算は等比数列の極限の基本事項を用いるだけであり、標準的な難易度といえる。

答え

$$ p_n = 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n $$

$$ \lim_{n \to \infty} p_n = 1 $$

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