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大阪大学 1977年 文系 第3問 解説

数学1/立体図形数学2/図形と式数学2/微分法テーマ/空間図形テーマ/面積・体積
大阪大学 1977年 文系 第3問 解説

方針・初手

回転面の方程式を $x, y, z$ の関係式として表す。頂点 $A, B, C$ がこの曲面上にあり、かつ原点 $O$ から等距離 $l$ にあるという条件から、これら3点の $y$ 座標がすべて等しくなることを導く。その後、3点が同一平面上の円に内接する正三角形をなすことから、$l$ と $y$ 座標の間に成り立つ幾何学的な関係式を立てる。

解法1

$xy$ 平面上の放物線 $y = kx^2$ ($k > 0$) を $y$ 軸のまわりに回転してできる曲面の方程式は、

$$ y = k(x^2 + z^2) \quad \cdots \text{①} $$

と表される。また、$y \ge 0$ である。

点 $P(x, y, z)$ がこの曲面上にあり、かつ原点 $O$ からの距離が $l$ ($l > 0$) であるとする。このとき、$OP^2 = l^2$ より、

$$ x^2 + y^2 + z^2 = l^2 \quad \cdots \text{②} $$

が成り立つ。①より $x^2 + z^2 = \frac{y}{k}$ であるから、これを②に代入して、

$$ \frac{y}{k} + y^2 = l^2 $$

$$ ky^2 + y - kl^2 = 0 $$

この $y$ についての2次方程式において、定数項が $-kl^2 < 0$ であるため、正の解と負の解をそれぞれ1つずつ持つ。条件 $y \ge 0$ を満たす解はただ1つに定まる。

この正の解を $h$ とおくと、正四面体 $OABC$ の3頂点 $A, B, C$ はすべて曲面①上にあり、かつ原点 $O$ からの距離が $l$ であるため、これら3点の $y$ 座標はすべて $h$ となる。

すなわち、3点 $A, B, C$ は平面 $y = h$ 上にある。この平面による曲面①の切り口は、方程式

$$ x^2 + z^2 = \frac{h}{k} \quad (\text{ただし } y = h) $$

で表される円となる。この円の中心を $H(0, h, 0)$ とし、半径を $r$ とおくと、

$$ r^2 = \frac{h}{k} \quad \cdots \text{③} $$

である。点 $A, B, C$ はこの円上にある。

さらに、$OABC$ は正四面体であるため、$\triangle ABC$ は1辺の長さが $l$ の正三角形である。半径 $r$ の円に内接する正三角形の1辺の長さは $\sqrt{3}r$ であるから、

$$ l = \sqrt{3}r $$

$$ r^2 = \frac{l^2}{3} \quad \cdots \text{④} $$

が成り立つ。

また、直角三角形 $OHA$ に着目すると、$OA^2 = OH^2 + HA^2$ であるから、

$$ l^2 = h^2 + r^2 \quad \cdots \text{⑤} $$

が成り立つ。⑤に④を代入して、

$$ l^2 = h^2 + \frac{l^2}{3} $$

$$ h^2 = \frac{2}{3}l^2 $$

$h > 0, l > 0$ であるから、

$$ h = \sqrt{\frac{2}{3}}l \quad \cdots \text{⑥} $$

となる。

最後に、③に④と⑥を代入すると、

$$ \frac{l^2}{3} = \frac{\sqrt{\frac{2}{3}}l}{k} $$

$l > 0$ より両辺を $l$ で割って、

$$ \frac{l}{3} = \frac{\sqrt{6}}{3k} $$

$$ l = \frac{\sqrt{6}}{k} $$

を得る。

解説

回転体の方程式と空間図形の幾何を組み合わせた問題である。以下の2点が大きなポイントとなる。

  1. 回転面の方程式の立式 $xy$ 平面上の曲線 $y = f(x)$ を $y$ 軸周りに回転させた曲面の方程式は、$x$ を $\sqrt{x^2+z^2}$ に置き換えて $y = f(\sqrt{x^2+z^2})$ として得られる。
  2. 対称性の利用 「原点 $O$ からの距離が $l$ である」かつ「曲面上にある」という2条件から、$A, B, C$ の $y$ 座標が一致することを見抜けるかが鍵である。これにより、空間上の立体図形の問題を、平面 $y=h$ 上の円に内接する正三角形の問題へと帰着させることができる。

力任せに座標を設定して解くことも可能であるが、式が非常に複雑になる。図形の対称性を活かし、幾何的な条件を式に翻訳することで見通しよく計算が進む。

答え

$$ l = \frac{\sqrt{6}}{k} $$

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