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大阪大学 1963年 理系 第4問 解説

数学2/微分法数学1/方程式不等式テーマ/最大・最小テーマ/場合分け
大阪大学 1963年 理系 第4問 解説

方針・初手

与えられた3次関数のグラフが $x$ 軸の正の部分に接し、さらにその接点で $y$ が極小になるための条件を求める。関数を微分して導関数が $0$ になる $x$ の値を求め、極値をもつための条件と、極小値をとる $x$ 座標の位置関係により場合分けを行う。各場合について、「極小値が $0$ になる」かつ「極小値をとる $x$ 座標が正である」という条件を満たすか確認していく。

解法1

関数を $f(x) = 2x^3 - 3(a-1)x^2 + 6(a-2)x - 4$ とおく。

$f(x)$ を $x$ について微分すると、

$$ f'(x) = 6x^2 - 6(a-1)x + 6(a-2) $$

$$ f'(x) = 6 \{ x^2 - (a-1)x + (a-2) \} $$

$$ f'(x) = 6(x-1)\{x-(a-2)\} $$

$f'(x) = 0$ を解くと、$x = 1, a-2$ である。 関数 $f(x)$ が極値をもつためには、 $f'(x) = 0$ が異なる2つの実数解をもつ必要があるので、$1 \neq a-2$ すなわち $a \neq 3$ である。

以下、$1$ と $a-2$ の大小関係によって場合分けを行う。

(i) $a-2 < 1$ すなわち $a < 3$ のとき

$f'(x)$ の符号は $x=a-2$ の前後で正から負へ、$x=1$ の前後で負から正へ変わるため、極小値をとるのは $x=1$ のときである。 極小値をとる $x$ 座標は $1$ であり、これは正であるから条件を満たす。 $x$ 軸に接するためには、この極小値が $0$ にならなければならない。すなわち $f(1) = 0$ である。

$$ f(1) = 2 - 3(a-1) + 6(a-2) - 4 = 0 $$

整理すると、

$$ 2 - 3a + 3 + 6a - 12 - 4 = 0 $$

$$ 3a - 11 = 0 $$

$$ a = \frac{11}{3} $$

しかし、これは $a < 3$ を満たさないため不適である。

(ii) $a-2 > 1$ すなわち $a > 3$ のとき

$f'(x)$ の符号は $x=1$ の前後で正から負へ、$x=a-2$ の前後で負から正へ変わるため、極小値をとるのは $x=a-2$ のときである。 $a > 3$ のとき、$x = a-2 > 1 > 0$ であるため、極小値をとる $x$ 座標が正であるという条件を満たす。 $x$ 軸に接するためには、この極小値が $0$ にならなければならない。すなわち $f(a-2) = 0$ である。

$$ f(a-2) = 2(a-2)^3 - 3(a-1)(a-2)^2 + 6(a-2)^2 - 4 = 0 $$

左辺の最初の3項について $(a-2)^2$ でくくって整理する。

$$ (a-2)^2 \{ 2(a-2) - 3(a-1) + 6 \} - 4 = 0 $$

$$ (a-2)^2 (-a + 5) - 4 = 0 $$

$$ (a^2 - 4a + 4)(-a + 5) - 4 = 0 $$

展開して整理する。

$$ -a^3 + 5a^2 + 4a^2 - 20a - 4a + 20 - 4 = 0 $$

$$ -a^3 + 9a^2 - 24a + 16 = 0 $$

両辺に $-1$ を掛けて、

$$ a^3 - 9a^2 + 24a - 16 = 0 $$

左辺を $P(a)$ とおくと、$P(1) = 1 - 9 + 24 - 16 = 0$ となるため、因数定理より $P(a)$ は $a-1$ を因数にもつ。

$$ (a-1)(a^2 - 8a + 16) = 0 $$

$$ (a-1)(a-4)^2 = 0 $$

これを解いて、$a = 1, 4$ を得る。 $a > 3$ の条件より、$a = 4$ である。

(iii) $a-2 = 1$ すなわち $a = 3$ のとき

導関数は $f'(x) = 6(x-1)^2 \ge 0$ となり、関数 $f(x)$ は単調増加する。 極小値をもたないため、条件を満たさない。

以上 (i), (ii), (iii) より、求める $a$ の値は $a=4$ である。

解説

3次関数のグラフが $x$ 軸に接するという条件は、グラフの形状から「極大値または極小値が $0$ になる」ことと同値である。本問では「接点で $y$ が極小になる」と明記されているため、極小値が $0$ になる条件のみを調べればよい。さらに、接点の $x$ 座標が正である必要がある。導関数 $f'(x) = 0$ の解の大小関係が $a$ の値によって変化するため、極小値をとる $x$ 座標がどちらになるかを場合分けして考えるのがポイントである。また、$f(a-2)=0$ の計算では、まともに展開すると計算量が多くなりミスを誘発しやすいため、共通因数である $(a-2)^2$ を上手くくくり出して処理すると計算の見通しが良くなる。

答え

$a = 4$

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