東北大学 1989年 文系 第2問 解説

方針・初手
球の中心と半径をまず求める。切り口の円 $C$ の中心は、球の中心から平面に下ろした垂線の足である。
また、円 $C$ 上のすべての点から等距離にある点は、円の中心を通り、その平面に垂直な直線上にある。したがって、円 $C$ の中心と半径を求めたあと、その軸上で条件を満たす点を決めればよい。
解法1
与えられた球の方程式を平方完成すると、
$$ x^2+y^2+z^2+2x-4y+4z=16 $$
より、
$$ (x+1)^2+(y-2)^2+(z+2)^2=25 $$
となる。したがって、球の中心を $O$ とすると
$$ O=(-1,2,-2),\qquad \text{半径}=5 $$
である。
平面は
$$ 6x-2y+3z-5=0 $$
であり、その法線ベクトルは
$$ \boldsymbol{n}=(6,-2,3) $$
である。
円 $C$ の中心
円 $C$ の中心は、点 $O$ から平面に下ろした垂線の足 $H$ である。
点 $O$ と平面との距離は
$$ \frac{|6(-1)-2\cdot 2+3(-2)-5|}{\sqrt{6^2+(-2)^2+3^2}} ====================================================== # \frac{|-6-4-6-5|}{\sqrt{49}} # \frac{21}{7} 3 $$
である。
したがって、$H$ は $O$ から法線方向に長さ $3$ だけ進んだ点であり、
$$ H = (-1,2,-2)+\frac{3}{7}(6,-2,3) $$
より、
$$ H=\left(\frac{11}{7},\frac{8}{7},-\frac{5}{7}\right) $$
となる。
よって、円 $C$ の中心は
$$ \left(\frac{11}{7},\frac{8}{7},-\frac{5}{7}\right) $$
である。
円 $C$ の半径
球の半径は $5$、球の中心から平面までの距離は $3$ であるから、切り口の円の半径 $r$ は
$$ r=\sqrt{5^2-3^2}=\sqrt{16}=4 $$
となる。
したがって、円 $C$ の半径は
$$ 4 $$
である。
円 $C$ 上のすべての点からの距離が $\sqrt{32}$ である点
円 $C$ の中心を $H$、半径を $4$ とする。円 $C$ 上の任意の点 $Q$ に対し、ある点 $P$ が円周上のすべての点から等距離にあるためには、$P$ は円の軸、すなわち $H$ を通り平面に垂直な直線上になければならない。
そこで、$P$ がこの直線上にあり、$PH$ の長さを $t$ とすると、円周上の任意の点 $Q$ について直角三角形より
$$ PQ^2=PH^2+HQ^2=t^2+4^2=t^2+16 $$
となる。
これが $\sqrt{32}$ に等しいので、
$$ t^2+16=32 $$
すなわち
$$ t^2=16,\qquad t=\pm 4 $$
である。
したがって、求める点は
$$ H\pm 4\cdot \frac{1}{7}(6,-2,3) $$
であり、
$$ \left(\frac{11}{7},\frac{8}{7},-\frac{5}{7}\right) \pm \left(\frac{24}{7},-\frac{8}{7},\frac{12}{7}\right) $$
より、
$$ (5,0,1),\qquad \left(-\frac{13}{7},\frac{16}{7},-\frac{17}{7}\right) $$
となる。
解説
切り口の円の中心は、球の中心を平面へ正射影した点である。これは球と平面の交わりが円になることからの基本事実である。
また、円周上のすべての点から等距離にある点は、円の中心を通る軸上に限られる。軸上の点から円周上の点までの距離は、軸方向の距離と円の半径で直角三角形を作るので、$t^2+r^2$ の形で一括して処理できる。
答え
円 $C$ の中心は
$$ \left(\frac{11}{7},\frac{8}{7},-\frac{5}{7}\right) $$
半径は
$$ 4 $$
である。
また、円 $C$ 上のすべての点からの距離が $\sqrt{32}$ である点は
$$ (5,0,1),\qquad \left(-\frac{13}{7},\frac{16}{7},-\frac{17}{7}\right) $$
である。
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