東北大学 2002年 文系 第3問 解説

方針・初手
$B$ を「止まらずに通りすぎる」ためには,サイコロの $1$ による「右に2区画進む」を使って,$B$ をまたぐ必要がある。
図より,$B$ は右へ3,上へ1の格子点である。したがって,$6$ 回目に $B$ を通りすぎるためには,$5$ 回目終了時点で $(2,1)$ にいて,$6$ 回目に $1$ を出して $(4,1)$ に進む以外にない。
よって,求める確率は
- $5$ 回目終了時点で $(2,1)$ にいる
- $6$ 回目に $1$ を出す
- $7$ 回目から $n$ 回目までの間に少なくとも1回 $3$ を出して $C$ に到達する
の3つを掛け合わせればよい。
解法1
$A$ を $(0,0)$,$B$ を $(3,1)$,$C$ を $(4,2)$ とする。
1. 5回目終了時点で $(2,1)$ にいる確率
$(2,1)$ にいるためには,
- 上に1回進む必要があるので,最初の5回のうち $3$ がちょうど1回
- 右への移動量の合計がちょうど $2$
でなければならない。
右への移動量が $2$ になるのは,次の2通りである。
(i) $1$ が1回,$2$ が0回
このとき残り3回は $4,5,6$ のいずれかであるから,並び方は
$$ 5 \cdot 4 \cdot 3^3 $$
通りである。
(ii) $1$ が0回,$2$ が2回
このとき残り2回は $4,5,6$ のいずれかであるから,並び方は
$$ 5 \cdot {}_{4}\mathrm{C}_{2} \cdot 3^2 $$
通りである。
したがって,条件を満たす並びの総数は
$$ 5 \cdot 4 \cdot 3^3 + 5 \cdot {}_{4}\mathrm{C}_{2} \cdot 3^2 = 540 + 270 = 810 $$
通りである。
よって,
$$ P(\text{5回目終了時点で }(2,1)\text{ にいる}) = \frac{810}{6^5} = \frac{5}{48} $$
である。
2. 6回目に $B$ を通りすぎる確率
$5$ 回目終了時点で $(2,1)$ にいれば,$6$ 回目に $1$ を出したときだけ
$$ (2,1)\to(4,1) $$
と進み,途中で $B=(3,1)$ を通る。しかも $B$ には止まらない。
したがって,
$$ P(\text{6回目に }B\text{ を止まらずに通りすぎる}\mid \text{5回目終了時点で }(2,1)) = \frac{1}{6} $$
である。
3. その後 $n$ 回目までに $C$ に到達する確率
$6$ 回目終了時点では $(4,1)$ にいる。ここは右端であるから,その後は
- $1,2$ では動かない
- $3$ が出たときに $(4,2)=C$ に上がる
- $4,5,6$ でも動かない
したがって,$7$ 回目から $n$ 回目までの $n-6$ 回のうち,少なくとも1回 $3$ が出ればよい。
その確率は
$$ 1-\left(\frac{5}{6}\right)^{n-6} $$
である。
4. 求める確率
以上より,求める確率は
$$ \frac{5}{48}\cdot \frac{1}{6}\cdot \left{1-\left(\frac{5}{6}\right)^{n-6}\right} $$
すなわち,
$$ \boxed{\frac{5}{288}\left{1-\left(\frac{5}{6}\right)^{n-6}\right}} $$
である。
解説
この問題の要点は,「$B$ を通りすぎる」という条件を,$6$ 回目直前の位置に言い換えることである。右に2区画進む場合にしか「通りすぎる」は起こらないので,$5$ 回目終了時点の位置が一意に定まる。
そこまで整理できれば,あとは最初の5回で必要な
- 上方向の移動回数
- 右方向の移動量
を数え上げるだけである。後半も,$(4,1)$ に着いてからは $3$ が1回でも出ればよいから,余事象で処理すると簡潔である。
答え
$$ \boxed{\frac{5}{288}\left{1-\left(\frac{5}{6}\right)^{n-6}\right}} $$
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