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東北大学 1976年 理系 第1問 解説

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東北大学 1976年 理系 第1問 解説

方針・初手

1つ目の2次方程式の解を、連続する2整数 $n,\ n+1$ とおく。

すると、解と係数の関係から $a,\ b$ を $n$ で表せる。これを2つ目の方程式に代入し、正の整数解を $m$ とおいて整数条件を絞り込む。

解法1

1つ目の2次方程式

$$ x^2+ax+b=0 $$

の解が連続する2整数 $n,\ n+1$ であるから、解と係数の関係より

$$ n+(n+1)=-a,\qquad n(n+1)=b $$

である。したがって

$$ a=-(2n+1),\qquad b=n(n+1) $$

となる。

ここで、2つ目の2次方程式

$$ x^2+bx+a=0 $$

が正の整数解をもつとする。その正の整数解を $m$ とおけば、

$$ m^2+bm+a=0 $$

であり、上で求めた $a,\ b$ を代入すると

$$ m^2+n(n+1)m-(2n+1)=0 $$

となる。これを整理して

$$ m\bigl(m+n(n+1)\bigr)=2n+1 $$

を得る。

ここで場合分けする。

(i)

$n\ge 1$ のとき

このとき $m\ge 1$ であり、$n(n+1)\ge 2$ だから

$$ m\bigl(m+n(n+1)\bigr)\ge 1\cdot(1+n(n+1))=n(n+1)+1 $$

である。

一方、

$$ n(n+1)+1\le 2n+1 $$

が成り立つためには

$$ n^2-n\le 0 $$

が必要であり、$n\ge 1$ のもとでは $n=1$ しかない。

$n=1$ を代入すると

$$ m(m+2)=3 $$

より $m=1$ である。したがって

$$ a=-(2\cdot 1+1)=-3,\qquad b=1\cdot 2=2 $$

となる。

(ii)

$n=0$ のとき

このとき

$$ m(m+0)=1 $$

すなわち

$$ m^2=1 $$

より、正の整数解は $m=1$ である。したがって

$$ a=-(2\cdot 0+1)=-1,\qquad b=0 $$

となる。

(iii)

$n\le -1$ のとき

このとき

$$ 2n+1\le -1 $$

である。しかし左辺 $m\bigl(m+n(n+1)\bigr)$ をみると、$n(n+1)\ge 0$ かつ $m>0$ なので

$$ m\bigl(m+n(n+1)\bigr)>0 $$

となる。よって

$$ m\bigl(m+n(n+1)\bigr)=2n+1 $$

は不可能である。

以上より、求める $(a,b)$ は

$$ (a,b)=(-1,0),\ (-3,2) $$

である。

解説

1つ目の方程式の解が連続整数であることから、まず $a,\ b$ を1つの整数 $n$ で表すのが基本方針である。

その後、2つ目の方程式に正の整数解 $m$ があることを用いると、

$$ m\bigl(m+n(n+1)\bigr)=2n+1 $$

という整数条件に帰着できる。ここまで来れば、右辺の符号と左辺の大きさを比較するだけで候補が急激に絞られる。

この問題では、方程式を直接解こうとするよりも、解と係数の関係を使って整数条件へ落とし込むのが本筋である。

答え

$$ a=-1,\ b=0 $$

または

$$ a=-3,\ b=2 $$

である。

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