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東北大学 1976年 理系 第2問 解説

数学1/図形計量数学2/三角関数テーマ/図形総合
東北大学 1976年 理系 第2問 解説

方針・初手

三角形の内角の和が $A+B+C=\pi$ であることを用いて、与えられた等式を $C$ のみに依存する式に変形する。ここから角 $C$ の正弦($\sin C$)が得られるので、正弦定理を用いて辺 $c$ の長さを求める。さらに、面積の条件から残りの2辺 $a, b$ の積を求め、余弦定理を連立させることで $a, b$ の値を特定する。

解法1

三角形 $ABC$ において、内角の和は $\pi$ であるから、$A+B+C = \pi$ より $A+B = \pi - C$ が成り立つ。 これを与えられた等式 $2\sin(A+B)\sin C = 1$ に代入すると、

$$ 2\sin(\pi - C)\sin C = 1 $$

$\sin(\pi - C) = \sin C$ であるから、

$$ 2\sin^2 C = 1 $$

$$ \sin^2 C = \frac{1}{2} $$

$0 < C < \pi$ において $\sin C > 0$ であるため、

$$ \sin C = \frac{1}{\sqrt{2}} $$

外接円の半径を $R$ とすると、$R = \sqrt{\frac{5}{2}}$ である。正弦定理 $\frac{c}{\sin C} = 2R$ より、

$$ c = 2 \cdot \sqrt{\frac{5}{2}} \cdot \frac{1}{\sqrt{2}} = 2 \cdot \frac{\sqrt{5}}{2} = \sqrt{5} $$

次に、三角形 $ABC$ の面積が $1$ であるから、面積の公式 $S = \frac{1}{2}ab\sin C$ より、

$$ \frac{1}{2}ab \cdot \frac{1}{\sqrt{2}} = 1 $$

$$ ab = 2\sqrt{2} $$

また、$\sin C = \frac{1}{\sqrt{2}}$ と $0 < C < \pi$ より、$C = \frac{\pi}{4}$ または $C = \frac{3}{4}\pi$ である。それぞれの場合について、余弦定理 $c^2 = a^2 + b^2 - 2ab\cos C$ を用いて $a, b$ を求める。

(i) $C = \frac{\pi}{4}$ のとき

$\cos C = \frac{1}{\sqrt{2}}$ であるから、余弦定理より、

$$ (\sqrt{5})^2 = a^2 + b^2 - 2(2\sqrt{2}) \cdot \frac{1}{\sqrt{2}} $$

$$ 5 = a^2 + b^2 - 4 $$

$$ a^2 + b^2 = 9 $$

これと $(ab)^2 = (2\sqrt{2})^2 = 8$ より、$a^2$ と $b^2$ は、$t$ についての2次方程式 $t^2 - 9t + 8 = 0$ の2つの解である。

$$ (t - 1)(t - 8) = 0 $$

よって、$t = 1, 8$ となる。$a > 0, b > 0$ であるから、$\{a^2, b^2\} = \{1, 8\}$ より、$\{a, b\} = \{1, 2\sqrt{2}\}$ を得る。

(ii) $C = \frac{3}{4}\pi$ のとき

$\cos C = -\frac{1}{\sqrt{2}}$ であるから、余弦定理より、

$$ (\sqrt{5})^2 = a^2 + b^2 - 2(2\sqrt{2}) \cdot \left( -\frac{1}{\sqrt{2}} \right) $$

$$ 5 = a^2 + b^2 + 4 $$

$$ a^2 + b^2 = 1 $$

ここで、$a^2 + b^2 = 1$ かつ $ab = 2\sqrt{2}$ を満たす実数 $a, b$ が存在するか確認する。

$$ (a - b)^2 = a^2 + b^2 - 2ab = 1 - 4\sqrt{2} < 0 $$

これを満たす実数 $a, b$ は存在しないため、不適である。

以上より、三角形の3辺の長さは $1, 2\sqrt{2}, \sqrt{5}$ である。

解説

図形の計量の基本公式を組み合わせて解く標準的な問題である。 「三角形の内角の和が $\pi$ であること」を用いて変数の数を減らす手法は、$A, B, C$ が関係する三角関数の等式で非常によく用いられる。 また、和 $a^2+b^2$ と積 $a^2b^2$ の値から解と係数の関係を用いて $a, b$ を求める処理も定石である。$C$ の角度の候補が2つ出てくるため、場合分けを行い、一方が不適になることをしっかり示す必要がある。

答え

$1, 2\sqrt{2}, \sqrt{5}$

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