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東北大学 1977年 理系 第2問 解説

数学A/確率数学B/確率分布・統計的推測数学A/場合の数
東北大学 1977年 理系 第2問 解説

方針・初手

2つのさいころの目の出方は、区別して考えることで同様に確からしい事象として扱うことができる。 (1) 目の和のとり得る値をすべて挙げ、それぞれに対応する目の出方の組合せ(順列)を数え上げて確率を計算し、表にまとめる。 (2) (1) で求めた確率分布を用いて、期待値の定義に従って計算する。 (3) 1回の試行における $X=7$ となる確率をもとに、反復試行の確率の公式を用いる。

解法1

(1)

2つのさいころを区別して考えるとき、目の出方は全部で $6 \times 6 = 36$ 通りあり、これらは同様に確からしい。 出た目の数をそれぞれ $a, b$ とし、和を $X = a + b$ とする。$X$ のとり得る値は $2$ から $12$ までの整数である。

それぞれの $X$ の値をとる目の出方 $(a, b)$ は以下のようになる。

これらをまとめると、$X$ の確率分布の表は以下のようになる。

$X$ $2$ $3$ $4$ $5$ $6$ $7$ $8$ $9$ $10$ $11$ $12$
確率 $\frac{1}{36}$ $\frac{2}{36}$ $\frac{3}{36}$ $\frac{4}{36}$ $\frac{5}{36}$ $\frac{6}{36}$ $\frac{5}{36}$ $\frac{4}{36}$ $\frac{3}{36}$ $\frac{2}{36}$ $\frac{1}{36}$ $1$

(2)

(1) の確率分布を用いて、$X$ の期待値 $E(X)$ を計算する。

$$ \begin{aligned} E(X) &= 2 \times \frac{1}{36} + 3 \times \frac{2}{36} + 4 \times \frac{3}{36} + 5 \times \frac{4}{36} + 6 \times \frac{5}{36} + 7 \times \frac{6}{36} \\ &\quad + 8 \times \frac{5}{36} + 9 \times \frac{4}{36} + 10 \times \frac{3}{36} + 11 \times \frac{2}{36} + 12 \times \frac{1}{36} \\ &= \frac{2 + 6 + 12 + 20 + 30 + 42 + 40 + 36 + 30 + 22 + 12}{36} \\ &= \frac{252}{36} \\ &= 7 \end{aligned} $$

(3)

試行 $T$ を1回行って $X=7$ となる確率は、(1) より $\frac{6}{36} = \frac{1}{6}$ である。

この試行を10回独立に行うとき、そのうち $X=7$ となる事象がちょうど9回起こる確率は、反復試行の確率の公式を用いて以下のように計算できる。

$$ \begin{aligned} {}_{10}\mathrm{C}_{9} \left( \frac{1}{6} \right)^9 \left( 1 - \frac{1}{6} \right)^{10-9} &= 10 \times \left( \frac{1}{6} \right)^9 \times \frac{5}{6} \\ &= \frac{50}{6^{10}} \end{aligned} $$

解説

さいころを投げる確率の基本的な問題である。(1) の確率分布を正確に求めることがすべての基礎となる。表の確率の和が1になることを確認して計算ミスを防ぐとよい。

(2) の期待値については、期待値の線形性を用いて計算することもできる。1つのさいころの出た目の期待値は $\frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{7}{2}$ であり、2つのさいころの目の和の期待値は $\frac{7}{2} + \frac{7}{2} = 7$ と計算できる。試験では検算としてこの性質を知っておくと便利である。

(3) は反復試行の基本公式を適用するだけである。結果の形は、これ以上約分などの計算を進めずに累乗の形で解答して構わない。

答え

(1)

$X$ $2$ $3$ $4$ $5$ $6$ $7$ $8$ $9$ $10$ $11$ $12$
確率 $\frac{1}{36}$ $\frac{2}{36}$ $\frac{3}{36}$ $\frac{4}{36}$ $\frac{5}{36}$ $\frac{6}{36}$ $\frac{5}{36}$ $\frac{4}{36}$ $\frac{3}{36}$ $\frac{2}{36}$ $\frac{1}{36}$ $1$

(2) $7$

(3) $\frac{50}{6^{10}}$

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