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東北大学 1996年 理系 第4問 解説

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東北大学 1996年 理系 第4問 解説

方針・初手

(i) は、積が $0$ になる条件をそのまま読むと、「3回のうち少なくとも1回は $a_i-b_i=0$、すなわち2個のさいころの目が一致する」と言い換えられる。したがって余事象を用いるのが最も速い。

(ii) は、各回の和を

$$ S_i=a_i+b_i \qquad (i=1,2,3) $$

とおくと、求める条件は $S_1S_2S_3=100$ である。$S_i$ の取りうる値は $2,3,\dots,12$ なので、まず $100$ の因数分解から可能な組を絞る。

解法1

(i)

各回について、$a_i-b_i=0$ であることは $a_i=b_i$ と同値である。

2個のさいころの出方は全部で $36$ 通りあり、そのうち目が一致するのは

$$ (1,1),(2,2),\dots,(6,6) $$

の $6$ 通りである。よって1回の試行で $a_i=b_i$ となる確率は

$$ \frac{6}{36}=\frac{1}{6} $$

である。

したがって、3回とも $a_i\ne b_i$ となる確率は独立性より

$$ \left(1-\frac{1}{6}\right)^3=\left(\frac{5}{6}\right)^3 $$

である。

よって求める確率はその余事象として

$$ 1-\left(\frac{5}{6}\right)^3 =1-\frac{125}{216} =\frac{91}{216} $$

である。

(ii)

各回の和を $S_i=a_i+b_i$ とおくと、条件は

$$ S_1S_2S_3=100 $$

である。

ここで $S_i$ は $2$ から $12$ までの整数であるから、$100=2^2\cdot 5^2$ を3個の整数に分ける方法のうち、各因子が $2$ 以上 $12$ 以下であるものを調べればよい。

可能なのは

のみである。

実際、各和の出る確率は次の通りである。

$$ P(S=2)=\frac{1}{36},\quad P(S=4)=\frac{3}{36},\quad P(S=5)=\frac{4}{36},\quad P(S=10)=\frac{3}{36} $$

である。

まず、$(2,5,10)$ の順列は $3!=6$ 通りあるので、その確率は

$$ 6\cdot \frac{1}{36}\cdot \frac{4}{36}\cdot \frac{3}{36} =6\cdot \frac{12}{36^3} =\frac{72}{36^3} $$

である。

次に、$(4,5,5)$ の順列は $\dfrac{3!}{2!}=3$ 通りあるので、その確率は

$$ 3\cdot \frac{3}{36}\cdot \frac{4}{36}\cdot \frac{4}{36} =3\cdot \frac{48}{36^3} =\frac{144}{36^3} $$

である。

したがって求める確率は

$$ \frac{72}{36^3}+\frac{144}{36^3} =\frac{216}{36^3} =\frac{1}{216} $$

である。

解説

(i) では、積が $0$ になる条件を「少なくとも1回は一致」と読み替えられるかがポイントである。この種の問題は余事象で処理すると計算が簡潔になる。

(ii) では、個々のさいころの目そのものではなく、各回の和 $a_i+b_i$ に注目するのが本質である。和の分布を使えば、あとは $100$ の因数分解と順列の個数の問題に帰着する。無理に6個の変数を同時に数えようとすると見通しが悪くなる。

答え

$$ \text{**(i)**}\ \frac{91}{216} $$

$$ \text{**(ii)**}\ \frac{1}{216} $$

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