東京大学 2005年 文系 第2問 解説

方針・初手
$a^2 - a = a(a-1)$ と因数分解し、$10000$ の素因数分解を利用して条件を絞り込む。
連続する2つの整数 $a$ と $a-1$ は互いに素であるという性質を利用し、素因数 $2$ と $5$ が $a$ と $a-1$ のどちらに含まれるかを考えるのがポイントである。
解法1
$a^2 - a = a(a-1)$ が $10000$ で割り切れるから、$a(a-1)$ は $10000$ の倍数である。
$$ 10000 = 2^4 \cdot 5^4 = 16 \cdot 625 $$
連続する整数 $a$ と $a-1$ は互いに素である。
問題の条件より $a$ は奇数であるから、$a$ は素因数 $2$ をもたない。
したがって、$a-1$ が $16$ の倍数である。
また、$a$ と $a-1$ は互いに素であるから、素因数 $5$ を同時にもつことはない。
よって、$a$ または $a-1$ のどちらか一方が $625$ の倍数となるため、以下の2つの場合が考えられる。
(i) $a-1$ が $625$ の倍数の場合
$a-1$ は $16$ の倍数かつ $625$ の倍数であり、$16$ と $625$ は互いに素であるから、$a-1$ は $10000$ の倍数である。
$k$ を整数として、$a-1 = 10000k$ とおくと、以下のようになる。
$$ a = 10000k + 1 $$
$3 \le a \le 9999$ の範囲において、これを満たす整数 $k$ は存在しないため、不適である。
(ii) $a$ が $625$ の倍数の場合
$m$ を整数として、$a = 625m$ とおく。
$3 \le a \le 9999$ であるから、以下の不等式が成り立つ。
$$ 3 \le 625m \le 9999 $$
これを満たす整数 $m$ の範囲は $1 \le m \le 15$ である。
また、$a$ は奇数であるから、$m$ も奇数である。
一方、$a-1$ が $16$ の倍数であるから、法を $16$ とする合同式において以下の式が成り立つ。
$$ 625m - 1 \equiv 0 \pmod{16} $$
$625 = 16 \times 39 + 1$ より、$625 \equiv 1 \pmod{16}$ であるから、以下のように変形できる。
$$ m - 1 \equiv 0 \pmod{16} $$
すなわち、$m - 1$ は $16$ の倍数となる。
$1 \le m \le 15$ の範囲の奇数で、これを満たすのは $m=1$ のみである。
このとき、$a = 625 \times 1 = 625$ となり、これは $3 \le a \le 9999$ の奇数という条件を満たす。
以上より、求める奇数 $a$ は $625$ である。
解説
整数の約数・倍数に関する標準的な問題である。「連続する2つの整数は互いに素である」という性質は、積の形から素因数の割り振りを考える際に非常に強力な武器となる。
本問では $a$ が奇数であるという条件から素因数 $2$ の配置が直ちに決まるため、あとは素因数 $5$ の配置で場合分けを行えばよい。後半の絞り込みにおいて合同式(mod)を用いると、記述を簡潔にまとめることができる。
答え
$625$
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