北海道大学 1968年 文系 第4問 解説

方針・初手
(1) 点 $P, Q$ は原点を通る直線上にあるため、原点からの距離の比 $OP : OQ$ を、相似を利用して $x$ 座標の比に言い換える。これにより、曲線の式から $x$ 座標を介して $\tan \alpha$ の方程式を立てる。
(2) 最上位の位(千の位)に $0$ が入らないことに注意して順列の公式を用いる。特定の数より大きいものの個数は、辞書式配列の考え方に従い、上の位から順に固定して数え上げる。
解法1
(1)
点 $P, Q$ はともに直線 $y = x \tan \alpha$ 上の第1象限の点である。 点 $P, Q$ の $x$ 座標をそれぞれ $x_1, x_2$ $(x_1 > 0, x_2 > 0)$ とすると、直線の傾きが一定であるから、原点からの距離の比 $OP : OQ$ は、$x$ 座標の比 $x_1 : x_2$ に等しい。
$OP : OQ = \sqrt{2} : 4$ であるから、 $$ x_1 : x_2 = \sqrt{2} : 4 $$
これより $x_2 = 2\sqrt{2} x_1$ となり、両辺を2乗して以下の関係を得る。 $$ x_2^2 = 8x_1^2 $$
点 $P(x_1, x_1 \tan \alpha)$ は曲線①上の点であるから、 $$ 9x_1^2 + 8(x_1 \tan \alpha)^2 = 27 $$
$$ x_1^2(9 + 8\tan^2 \alpha) = 27 $$
点 $Q(x_2, x_2 \tan \alpha)$ は曲線②上の点であるから、 $$ \frac{1}{36}x_2^2 + \frac{5}{81}(x_2 \tan \alpha)^2 = 1 $$
両辺に $324$ をかけて分母を払うと、 $$ 9x_2^2 + 20(x_2 \tan \alpha)^2 = 324 $$
$$ x_2^2(9 + 20\tan^2 \alpha) = 324 $$
ここで $x_2^2 = 8x_1^2$ を代入すると、 $$ 8x_1^2(9 + 20\tan^2 \alpha) = 324 $$
$$ x_1^2(9 + 20\tan^2 \alpha) = \frac{81}{2} $$
$9 + 8\tan^2 \alpha > 0$ であるから、$x_1^2 = \frac{27}{9 + 8\tan^2 \alpha}$ を上の式に代入して $x_1^2$ を消去する。 $$ \frac{27(9 + 20\tan^2 \alpha)}{9 + 8\tan^2 \alpha} = \frac{81}{2} $$
両辺を $27$ で割ると、 $$ \frac{9 + 20\tan^2 \alpha}{9 + 8\tan^2 \alpha} = \frac{3}{2} $$
分母を払って整理する。 $$ 2(9 + 20\tan^2 \alpha) = 3(9 + 8\tan^2 \alpha) $$
$$ 18 + 40\tan^2 \alpha = 27 + 24\tan^2 \alpha $$
$$ 16\tan^2 \alpha = 9 $$
$$ \tan^2 \alpha = \frac{9}{16} $$
$0 < \alpha < \frac{\pi}{2}$ より $\tan \alpha > 0$ であるから、 $$ \tan \alpha = \frac{3}{4} $$
続いて点 $Q$ の座標を求める。$\tan \alpha = \frac{3}{4}$ を $x_2$ に関する方程式に代入する。 $$ x_2^2 \left( 9 + 20 \cdot \frac{9}{16} \right) = 324 $$
$$ x_2^2 \left( 9 + \frac{45}{4} \right) = 324 $$
$$ x_2^2 \left( \frac{81}{4} \right) = 324 $$
$$ x_2^2 = \frac{324 \cdot 4}{81} = 16 $$
第1象限の点であるから $x_2 > 0$ より $x_2 = 4$ である。 点 $Q$ の $y$ 座標は $y_2 = x_2 \tan \alpha = 4 \cdot \frac{3}{4} = 3$ となる。 したがって、点 $Q$ の座標は $(4, 3)$ である。
(2)
$6$ 個の数字 $0, 1, 2, 3, 4, 5$ から異なる $4$ 個を選んで4桁の数を作る。 最上位の位である千の位には $0$ を使うことができないため、$1, 2, 3, 4, 5$ の $5$ 通りの選び方がある。 百、十、一の位は、選ばれなかった残りの $5$ 個の数字から $3$ 個を選んで並べるので、その選び方は ${}_5\mathrm{P}_3$ 通りある。 したがって、作ることができる4桁の数の総数は、 $$ 5 \times {}_5\mathrm{P}_3 = 5 \times 5 \times 4 \times 3 = 300 \text{ (個)} $$
次に、これらのうち $3210$ より大きいものの個数を求める。上位の位から順に固定して場合分けを行う。
(i) 千の位が $4$ または $5$ の場合 作られる数は無条件に $3210$ より大きくなる。 百、十、一の位は残りの $5$ 個から $3$ 個を並べるため、 $$ 2 \times {}_5\mathrm{P}_3 = 2 \times 60 = 120 \text{ (個)} $$
(ii) 千の位が $3$、百の位が $4$ または $5$ の場合 千の位は $3$ で固定されている。残りの $5$ 個の数字から百の位として $4$ または $5$ を選び、十、一の位はさらに残りの $4$ 個から $2$ 個を並べるため、 $$ 2 \times {}_4\mathrm{P}_2 = 2 \times 12 = 24 \text{ (個)} $$
(iii) 千の位が $3$、百の位が $2$ の場合 このとき、上位2桁は $32$ となり、残りの使える数字は $0, 1, 4, 5$ である。 $3210$ より大きい数となる条件を、十の位に注目してさらに場合分けする。
(a) 十の位が $4$ または $5$ の場合 一の位は残りの $3$ 個から $1$ つ選ぶため、 $$ 2 \times 3 = 6 \text{ (個)} $$
(b) 十の位が $1$ の場合 上位3桁は $321$ となり、残りの使える数字は $0, 4, 5$ である。 $3210$ より大きくなるためには、一の位は $4$ または $5$ でなければならないため、 $$ 2 \text{ (個)} $$
(c) 十の位が $0$ の場合 上位3桁は $320$ となる。残りの数字でどのような一の位を作ってもすべて $3210$ より小さくなるため、条件を満たさない。
以上 (i), (ii), (iii) の各場合は互いに排反であるから、求める個数はこれらの和となる。 $$ 120 + 24 + 6 + 2 = 152 \text{ (個)} $$
解説
(1) 原点を通る直線上の点の距離の比に関する問題である。直線の傾きが一定であることを利用して、原点からの距離の比を $x$ 座標の比(または $y$ 座標の比)に置き換えることで、曲線の式と連立しやすくなる。点 $P(r_1 \cos \alpha, r_1 \sin \alpha)$, $Q(r_2 \cos \alpha, r_2 \sin \alpha)$ のように極座標表示を用いて距離を直接文字でおく方針でも同様に解くことができる。
(2) 条件を満たす順列の総数を求める典型問題である。最上位の位に $0$ が使えないという基本ルールに注意する。特定の数との大小比較は、辞書式配列の考え方に従い、最上位の位から順に数字を固定して、もれなく重複なく数え上げることが重要である。
答え
(1) $$ \tan \alpha = \frac{3}{4}, \quad Q(4, 3) $$
(2) 全部で $300$ 個あり、そのうち $3210$ より大きいものは $152$ 個ある。
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