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北海道大学 2001年 文系 第1問 解説

数学B/数列数学2/微分法数学1/二次関数テーマ/漸化式
北海道大学 2001年 文系 第1問 解説

方針・初手

曲線の方程式を微分し、点 $P(p, q)$ における接線の方程式を立てる。接線が $x$ 軸と交わるという条件から $x$ 切片を計算し、それを $f(p)$ として表す。

(1) では、得られた $f(p)$ の式が $p$ の1次式(すなわち $Ap+B$ ただし $A \neq 0$ の形)になるための条件を考える。

(2) では、(1) で求めた条件を $f(p)$ の式に適用し、$x_n$ と $x_{n-1}$ の関係式(漸化式)を作成して、数列 $\{x_n\}$ の一般項を求める。

解法1

(1)

曲線 $y = a(x - b)^2 + c$ について、$x$ で微分すると以下のようになる。

$$ y' = 2a(x - b) $$

点 $P(p, q)$ は曲線上にあるので、$q = a(p - b)^2 + c$ を満たす。点 $P$ における接線の方程式は、傾きが $2a(p - b)$ であるから以下のようになる。

$$ y - q = 2a(p - b)(x - p) $$

この接線が $x$ 軸と交点をもつとき、接線の傾きは $0$ ではない。すなわち $2a(p - b) \neq 0$ である。$a \neq 0$ より $p \neq b$ が前提となる。

接線の式に $y = 0$ を代入して $x$ について解く。

$$ -q = 2a(p - b)(x - p) $$

$$ x - p = \frac{-q}{2a(p - b)} $$

$$ x = p - \frac{a(p - b)^2 + c}{2a(p - b)} $$

この $x$ 座標が $f(p)$ であるから、式を整理する。

$$ \begin{aligned} f(p) &= p - \frac{a(p - b)^2}{2a(p - b)} - \frac{c}{2a(p - b)} \\ &= p - \frac{p - b}{2} - \frac{c}{2a(p - b)} \\ &= \frac{1}{2}p + \frac{1}{2}b - \frac{c}{2a(p - b)} \end{aligned} $$

$f(p)$ が $p$ の1次関数になるためには、$f(p)$ が $Ap + B$ ($A, B$ は定数、$A \neq 0$)の形で表される必要がある。

上式において、$\frac{1}{2}p + \frac{1}{2}b$ の部分は $p$ の1次式であるが、$-\frac{c}{2a(p - b)}$ の部分は $p$ を分母に含むため、これが $0$ にならない限り全体として1次関数にはならない。

したがって、$f(p)$ が $p$ の1次関数になるための必要条件は $c = 0$ である。

逆に $c = 0$ のとき、以下のようになる。

$$ f(p) = \frac{1}{2}p + \frac{1}{2}b $$

これは $p$ の1次関数(傾き $\frac{1}{2}$)であり、条件を満たす。

よって、求める必要十分条件は $c = 0$ である。

(2)

(1) で求めた条件 $c = 0$ の下では、任意の $x \neq b$ に対して以下の式が成り立つ。

$$ f(x) = \frac{1}{2}x + \frac{1}{2}b $$

数列 $\{x_n\}$ は $x_1 = p$ であり、$n \geqq 2$ において $x_n = f(x_{n-1})$ で定められている。したがって、以下の漸化式が得られる。

$$ x_n = \frac{1}{2}x_{n-1} + \frac{1}{2}b $$

この漸化式を変形するために、特性方程式 $\alpha = \frac{1}{2}\alpha + \frac{1}{2}b$ を解くと $\alpha = b$ となる。これを用いて漸化式を変形する。

$$ x_n - b = \frac{1}{2}(x_{n-1} - b) $$

これは、数列 $\{x_n - b\}$ が初項 $x_1 - b = p - b$、公比 $\frac{1}{2}$ の等比数列であることを示している。

よって、数列 $\{x_n - b\}$ の一般項は以下のようになる。

$$ x_n - b = (p - b)\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

これを $x_n$ について解く。

$$ x_n = b + (p - b)\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} $$

(なお、接線が $x$ 軸と交点をもつ条件として $x_1 = p \neq b$ がある。このときすべての自然数 $n$ について $x_n - b \neq 0$ すなわち $x_n \neq b$ となるため、各段階で接線は $x$ 軸と交点をもち、$x_n$ は正しく定義される。)

解説

2次関数のグラフにおける接線と $x$ 軸の交点を順次求めていく、ニュートン法(ニュートン・ラフソン法)を背景とした問題である。

(1) では接線の方程式から交点の座標を正確に計算し、それが1次関数となるための条件を恒等式の考え方から見抜く力が問われている。分母に変数がある項が消えなければならないという点に気づけば容易である。

(2) は(1)の結果を利用して立式する、基本的な隣接2項間漸化式に帰着される。特性方程式を用いた変形は頻出のパターンである。

答え

(1) $c = 0$

(2) $x_n = b + (p - b)\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}$

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