北海道大学 2014年 文系 第2問 解説

方針・初手
隣接3項間漸化式 $a_{n+2} = p a_{n+1} + q a_n$ の一般項を求める典型的な解法である。与えられた変形後の式を展開して元の漸化式と係数比較を行い、$s, t$ を決定する。その後、等比数列の性質を用いて $a_{n+1}$ を消去し、$a_n$ について解く。
解法1
(1) 与えられた2つの式を展開し、整理する。
$$ a_{n+2} = (s+t)a_{n+1} - sta_n $$
これが元の漸化式 $a_{n+2} = a_{n+1} + 3a_n$ とすべての $n$ に対して一致するためには、係数を比較して以下の関係が成り立てばよい。
$$ \begin{cases} s+t = 1 \\ -st = 3 \end{cases} $$
すなわち、$s+t = 1$ かつ $st = -3$ であるから、$s, t$ は $x$ についての二次方程式 $x^2 - x - 3 = 0$ の2つの解である。 この二次方程式を解くと、解の公式より
$$ x = \frac{1 \pm \sqrt{1 - 4 \cdot 1 \cdot (-3)}}{2} = \frac{1 \pm \sqrt{13}}{2} $$
条件 $s > t$ より、
$$ s = \frac{1 + \sqrt{13}}{2}, \quad t = \frac{1 - \sqrt{13}}{2} $$
(2) (1) で与えられた漸化式の変形を用いる。 1つ目の式より、数列 $\{a_{n+1} - sa_n\}$ は、初項が $a_2 - sa_1 = 1 - s \cdot 1 = 1 - s$、公比が $t$ の等比数列であるから、
$$ a_{n+1} - sa_n = (1 - s)t^{n-1} \cdots \text{①} $$
2つ目の式より、数列 $\{a_{n+1} - ta_n\}$ は、初項が $a_2 - ta_1 = 1 - t \cdot 1 = 1 - t$、公比が $s$ の等比数列であるから、
$$ a_{n+1} - ta_n = (1 - t)s^{n-1} \cdots \text{②} $$
② から ① を辺々引くと $a_{n+1}$ が消去されて、
$$ (s - t)a_n = (1 - t)s^{n-1} - (1 - s)t^{n-1} $$
ここで、$s+t=1$ より $1-t=s$、$1-s=t$ であるから、右辺は次のように整理できる。
$$ (s - t)a_n = s \cdot s^{n-1} - t \cdot t^{n-1} = s^n - t^n $$
$s - t = \sqrt{13} \neq 0$ であるため、両辺を $s - t$ で割ると、
$$ a_n = \frac{s^n - t^n}{s - t} $$
(1) で求めた $s, t$ および $s - t = \sqrt{13}$ を代入して、一般項 $a_n$ は、
$$ a_n = \frac{1}{\sqrt{13}} \left\{ \left( \frac{1 + \sqrt{13}}{2} \right)^n - \left( \frac{1 - \sqrt{13}}{2} \right)^n \right\} $$
解説
隣接3項間漸化式の基本解法である。特性方程式 $x^2 - x - 3 = 0$ の解を利用し、漸化式を等比数列の形に変形する。本問では誘導が丁寧につけられているため、係数比較を確実に行い、連立方程式を解けばよい。
(2) では求めた $s, t$ の値をすぐに代入せず、文字のまま $a_n$ を表す式を導き、最後に代入すると計算ミスを防ぐことができる。また、$1-s=t$、$1-t=s$ となる性質(根と係数の関係の言い換え)に気付くと計算が非常に簡潔になる。
答え
(1) $s = \frac{1 + \sqrt{13}}{2}, \quad t = \frac{1 - \sqrt{13}}{2}$
(2) $a_n = \frac{1}{\sqrt{13}} \left\{ \left( \frac{1 + \sqrt{13}}{2} \right)^n - \left( \frac{1 - \sqrt{13}}{2} \right)^n \right\}$
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