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北海道大学 2014年 文系 第1問 解説

数学2/図形と式数学2/微分法テーマ/接線・法線テーマ/二次曲線
北海道大学 2014年 文系 第1問 解説

方針・初手

(1) 2つの放物線の方程式から $y$ を消去して得られる $x$ についての2次方程式が、実数解を持たないための条件を判別式を用いて求める。

(2) 導関数を利用して接線の傾きを求める。$l_1$ の傾きから $l_2$ の傾きが定まり、それを用いて $C_2$ 上の接点 $P_2$ の座標を逆算する。

(3) 直線 $l_1$ の方向ベクトルと、線分 $P_1P_2$ を表すベクトルが垂直になる条件を内積を用いて立式する。途中で得られる $p$ についての方程式は、(1) で求めた $a$ の条件を用いて実数解を絞り込む。

解法1

(1)

$C_1: y = -x^2 + \frac{3}{2}$ と $C_2: y = (x-a)^2 + a$ から $y$ を消去する。

$$-x^2 + \frac{3}{2} = (x-a)^2 + a$$

展開して整理すると、

$$2x^2 - 2ax + a^2 + a - \frac{3}{2} = 0$$

$C_1$ と $C_2$ が共有点を持たない条件は、この $x$ についての2次方程式が実数解を持たないことである。判別式を $D$ とすると、$D < 0$ となればよい。

$$\frac{D}{4} = (-a)^2 - 2\left(a^2 + a - \frac{3}{2}\right) = -a^2 - 2a + 3$$

したがって、$-a^2 - 2a + 3 < 0$ より、

$$a^2 + 2a - 3 > 0$$

$$(a+3)(a-1) > 0$$

よって、$a < -3$ または $1 < a$ となる。 問題の条件 $a > 0$ とあわせて、求める条件は $a > 1$ である。

(2)

$C_1$ の方程式を $x$ で微分すると、$y' = -2x$ となる。 点 $P_1\left(p, -p^2 + \frac{3}{2}\right)$ における接線 $l_1$ の傾きは $-2p$ である。

接線 $l_2$ は $l_1$ と平行であるから、$l_2$ の傾きも $-2p$ である。 $C_2$ の方程式を $x$ で微分すると、$y' = 2(x-a)$ となる。 $l_2$ と $C_2$ の接点 $P_2$ の $x$ 座標を求めるため、$y' = -2p$ とおくと、

$$2(x-a) = -2p$$

$$x - a = -p$$

$$x = a - p$$

このとき、$P_2$ の $y$ 座標は $C_2$ の方程式に代入して、

$$y = (a-p-a)^2 + a = p^2 + a$$

よって、接点 $P_2$ の座標は $(a-p, p^2+a)$ である。

また、接線 $l_2$ は傾きが $-2p$ で点 $P_2$ を通る直線であるから、その方程式は

$$y - (p^2+a) = -2p\{x - (a-p)\}$$

$$y = -2px + 2p(a-p) + p^2 + a$$

$$y = -2px - p^2 + 2ap + a$$

(3)

(1) より $a > 1$ である。 直線 $l_1$ は傾きが $-2p$ であるから、その方向ベクトルの1つとして $\vec{u} = (1, -2p)$ がとれる。 また、点 $P_1\left(p, -p^2 + \frac{3}{2}\right)$ と点 $P_2(a-p, p^2+a)$ について、ベクトル $\overrightarrow{P_1P_2}$ は、

$$\overrightarrow{P_1P_2} = \left( (a-p) - p, (p^2+a) - \left(-p^2 + \frac{3}{2}\right) \right) = \left( a - 2p, 2p^2 + a - \frac{3}{2} \right)$$

線分 $P_1P_2$ が $l_1$ と垂直になる条件は、$\vec{u} \cdot \overrightarrow{P_1P_2} = 0$ であるから、

$$1 \cdot (a - 2p) - 2p \left( 2p^2 + a - \frac{3}{2} \right) = 0$$

$$a - 2p - 4p^3 - 2ap + 3p = 0$$

$$-4p^3 - 2ap + p + a = 0$$

$$4p^3 + 2ap - p - a = 0$$

この方程式の左辺を因数分解する。

$$p(4p^2 - 1) + a(2p - 1) = 0$$

$$p(2p+1)(2p-1) + a(2p-1) = 0$$

$$(2p-1)(2p^2 + p + a) = 0$$

ここで、$2p^2 + p + a = 0$ とすると、この $p$ についての2次方程式の判別式を $D'$ とおくと、

$$D' = 1^2 - 4 \cdot 2 \cdot a = 1 - 8a$$

$a > 1$ であるから $D' < 1 - 8 = -7 < 0$ となり、この2次方程式は実数解を持たない。 $p$ は実数であるから、

$$2p - 1 = 0$$

$$p = \frac{1}{2}$$

解説

(2) において、接線の方程式を求める際に「判別式 $= 0$」を利用することも可能だが、文字式が煩雑になるため微分を用いて接点を直接求める方が見通しが良い。

(3) の垂直条件は、「(傾きの積) $= -1$」を用いるのが標準的であるが、その場合は $l_1$ が $y$ 軸に平行となる可能性(傾きが $0$ になる $p=0$ の場合)を分けて検討する必要が生じる。解答のように方向ベクトルを用いた内積で処理することで、場合分けを回避しつつ簡潔に立式できる。 また、最終的な方程式を解く際に、(1) で求めた $a$ の条件が「虚数解の排除」として効いてくる点に注意したい。

答え

(1) $a > 1$

(2) $l_2$ の方程式: $y = -2px - p^2 + 2ap + a$ $P_2$ の座標: $(a-p, p^2+a)$

(3) $p = \frac{1}{2}$

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