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京都大学 2001年 文系 第1問 解説

数学2/複素数と方程式数学2/式と証明数学1/方程式不等式テーマ/場合分け
京都大学 2001年 文系 第1問 解説

方針・初手

「虚軸上の複素数」を解に持つという条件から、その解を $x = ki$ ($k$ は実数、$i$ は虚数単位)とおき、与えられた方程式に代入します。 左辺を展開して実部と虚部に整理し、複素数の相等条件(実部 $= 0$ かつ 虚部 $= 0$)を用いて実数 $a$ と $k$ についての連立方程式を立てて解きます。 このとき、「虚軸上の複素数」には原点($k = 0$)も含まれることに注意して場合分けを行います。

解法1

方程式が虚軸上の複素数を解に持つので、その解を $x = ki$ ($k$ は実数)とおく。 これを与えられた方程式に代入すると、

$$ (ki)^4 - (ki)^3 + (ki)^2 - (a+2)(ki) - a - 3 = 0 $$

$i^2 = -1, i^3 = -i, i^4 = 1$ を用いて整理すると、

$$ (k^4 - k^2 - a - 3) + \{k^3 - (a+2)k\}i = 0 $$

$a, k$ は実数であるから、$k^4 - k^2 - a - 3$ と $k^3 - (a+2)k$ はともに実数である。 複素数の相等条件より、実部と虚部はそれぞれ $0$ となるため、以下の連立方程式を得る。

$$ k^4 - k^2 - a - 3 = 0 \quad \cdots (1) $$

$$ k^3 - (a+2)k = 0 \quad \cdots (2) $$

第2式を因数分解すると、

$$ k(k^2 - a - 2) = 0 $$

となる。したがって、$k = 0$ または $k^2 = a + 2$ である。

(i)

$k = 0$ のとき

第1式に代入すると、$-a - 3 = 0$ より $a = -3$ となる。(このとき方程式は $x=0$ を解にもち、これは虚軸上の複素数であるため条件を満たす。)

(ii)

$k \neq 0$ かつ $k^2 = a + 2$ のとき

$k$ は実数であり $k \neq 0$ であるから、$k^2 > 0$ である。 したがって、$a + 2 > 0$ より $a > -2$ でなければならない。 $k^2 = a + 2$ を第1式に代入すると、

$$ (a+2)^2 - (a+2) - a - 3 = 0 $$

$$ a^2 + 4a + 4 - a - 2 - a - 3 = 0 $$

$$ a^2 + 2a - 1 = 0 $$

これを解の公式を用いて解くと、

$$ a = -1 \pm \sqrt{2} $$

となる。$a > -2$ の条件を確認すると、$\sqrt{2} \approx 1.414$ であるから $-1 - \sqrt{2} < -2$ となり不適。 一方、$-1 + \sqrt{2} > -2$ であり、これは適する。 よって、$a = -1 + \sqrt{2}$ である。(このとき $k^2 = 1 + \sqrt{2}$ より実数 $k = \pm\sqrt{1+\sqrt{2}}$ が存在し、対応する $x = ki$ が解となるため条件を満たす。)

以上 (i), (ii) より、求める実数 $a$ の値が決定できる。

解説

「虚軸上の複素数」という表現から、$x = ki$ ($k$ は実数) とおくのが自然な着眼点です。複素数係数や虚数を代入した方程式では、実部と虚部に分けて $A+Bi=0 \iff A=0, B=0$ ($A, B$ は実数)を利用して連立方程式に帰着させるのが定石です。

注意すべき点は2点あります。1点目は言葉の定義で、「純虚数」では $k \neq 0$ となりますが、「虚軸上の複素数」では $k=0$(原点 $x=0$)も含まれるため、場合分けで $k=0$ を落とさないようにしましょう。2点目は $k$ の実数条件で、$k^2 = a+2$ とおいた際に $k^2 > 0$ の条件で $a$ の値を絞り込む必要があります。

答え

$$ a = -3, \quad -1 + \sqrt{2} $$

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