京都大学 2001年 理系 第2問 解説

方針・初手
虚軸上の複素数を $x = ki$ ($k$ は実数)とおき、与えられた方程式に代入します。左辺を実部と虚部に整理し、複素数の相等条件から実数 $a, k$ についての連立方程式を立てて解くという方針をとります。「虚軸上の複素数」には原点($x=0$)も含まれることに注意して処理を進めます。
解法1
方程式が虚軸上の複素数を解に持つので、その解を $x = ki$ ($k$ は実数)とおく。これを与えられた方程式に代入すると、
$$ (ki)^5 + (ki)^4 - (ki)^3 + (ki)^2 - (a+1)(ki) + a = 0 $$
$i^2 = -1, i^3 = -i, i^4 = 1, i^5 = i$ を用いて整理すると、
$$ (k^4 - k^2 + a) + (k^5 + k^3 - ak - k)i = 0 $$
$a, k$ は実数であるから、$k^4 - k^2 + a$ と $k^5 + k^3 - ak - k$ はともに実数である。複素数の相等条件より、実部と虚部はそれぞれ $0$ となるため、以下の連立方程式を得る。
$$ k^4 - k^2 + a = 0 \quad \cdots (1) $$
$$ k^5 + k^3 - (a+1)k = 0 \quad \cdots (2) $$
第1式より、$a = -k^4 + k^2$ である。これを第2式に代入して $a$ を消去する。
$$ k^5 + k^3 - (-k^4 + k^2 + 1)k = 0 $$
$$ k(k^4 + k^2 + k^4 - k^2 - 1) = 0 $$
$$ k(2k^4 - 1) = 0 $$
したがって、$k = 0$ または $2k^4 - 1 = 0$ である。
(i)
$k = 0$ のとき
$a = -k^4 + k^2$ に代入すると、$a = 0$ となる。(このとき、$x = 0$ が解となり、これは虚軸上の複素数であるため条件を満たす。)
(ii)
$2k^4 - 1 = 0$ のとき
$k^4 = \dfrac{1}{2}$ である。$k$ は実数であるから $k^2 > 0$ であり、$k^2 = \dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$ となる。これらを $a = -k^4 + k^2$ に代入すると、
$$ a = -\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{2}}{2} = \frac{\sqrt{2} - 1}{2} $$
となる。(このとき、$k^4 = \dfrac{1}{2}$ より実数 $k = \pm \dfrac{1}{\sqrt[4]{2}}$ が存在し、対応する $x = ki$ が解となるため条件を満たす。)
以上 (i), (ii) より、求める実数 $a$ の値が決定できる。
解説
「虚軸上の複素数」という表現から、$x = ki$ ($k$ は実数) とおくのが自然な着眼点です。複素数係数や虚数を代入した方程式では、実部と虚部に分けて $A+Bi=0 \iff A=0, B=0$ ($A, B$ は実数)を利用して連立方程式に帰着させるのが定石です。また、本問において注意すべき点は言葉の定義です。「純虚数」と指定されている場合は実部が $0$ かつ虚部が $0$ ではないため $k \neq 0$ となりますが、「虚軸上の複素数」という表現では $k=0$ (すなわち原点 $x=0$)も含まれるため、場合分けで $k=0$ を落とさないように気をつけましょう。
答え
$$ a = 0, \quad \frac{\sqrt{2} - 1}{2} $$
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