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東北大学 1992年 文系 第2問 解説

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東北大学 1992年 文系 第2問 解説

方針・初手

2本の針の向きそのものではなく、2本のなす角を $\theta$ とおくのが自然である。

$|\vec a+\vec b|$ も $\vec a\cdot \vec b$ も、結局は $\theta$ だけで表せる。したがって、まずこの2つを $\cos\theta$ で書き、最後に $\theta$ を消去して軌跡の方程式を求めればよい。

解法1

短針の長さは $1$、長針の長さは $2$ であるから、

$$ |\vec a|=1,\qquad |\vec b|=2 $$

である。

2本の針のなす角を $\theta$ とする。このとき、時計が動くにつれて $\theta$ は $0$ から $2\pi$ までのすべての値をとるとみてよい。

ここで、点の座標を

$$ (x,y)=\left(|\vec a+\vec b|,\ \vec a\cdot \vec b\right) $$

とおく。

まず内積より、

$$ y=\vec a\cdot \vec b=|\vec a||\vec b|\cos\theta=2\cos\theta $$

である。したがって、

$$ -2\le y\le 2 $$

となる。

次に、ベクトルの大きさについて

$$ |\vec a+\vec b|^2 =|\vec a|^2+|\vec b|^2+2\vec a\cdot \vec b =1^2+2^2+2y =5+2y $$

であるから、

$$ x^2=5+2y $$

を得る。これを整理すると、

$$ y=\frac{x^2-5}{2} $$

である。

さらに $-2\le y\le 2$ を用いると、

$$ x^2=5+2y $$

より

$$ 1\le x\le 3 $$

となる。

よって、求める点の動く範囲は

$$ x^2=5+2y,\qquad 1\le x\le 3 $$

すなわち

$$ y=\frac{x^2-5}{2}\qquad (1\le x\le 3) $$

で表される放物線の一部分である。

端点は

$$ (x,y)=(1,-2),\ (3,2) $$

である。

解説

この問題の本質は、$|\vec a+\vec b|$ と $\vec a\cdot \vec b$ がどちらも2本の針のなす角だけで決まることである。

内積は直接 $\cos\theta$ で書ける。また $|\vec a+\vec b|^2$ を展開すると内積が現れるので、2つの量の間に直ちに関係式

$$ |\vec a+\vec b|^2=5+2(\vec a\cdot \vec b) $$

が得られる。したがって、点は平面上の領域を埋めるのではなく、1本の曲線上だけを動く。

図示すると、横軸を $|\vec a+\vec b|$、縦軸を $\vec a\cdot \vec b$ としたとき、

$$ y=\frac{x^2-5}{2} $$

のうち $1\le x\le 3$ の部分、すなわち点 $(1,-2)$ から $(3,2)$ までの放物線の弧である。

答え

求める点 $\left(|\vec a+\vec b|,\ \vec a\cdot \vec b\right)$ の軌跡は

$$ x^2=5+2y $$

ただし

$$ 1\le x\le 3 $$

である。

したがって、

$$ y=\frac{x^2-5}{2}\qquad (1\le x\le 3) $$

で表される放物線の一部分であり、端点は

$$ (1,-2),\ (3,2) $$

である。

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