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東北大学 1986年 理系 第1問 解説

数学C/空間ベクトル数学2/三角関数テーマ/空間図形
東北大学 1986年 理系 第1問 解説

方針・初手

与えられたベクトルを成分表示し,内積から角を求めるのが基本である。

また,$\vec{p}$ は $\vec{b},\vec{c}$ に直交するので,$\vec{p}=(x,y,z)$ とおいて連立方程式を立てればよい。最後に $\vec{a}\cdot \vec{p}=1$ を使って定数を決める。

解法1

まず,

$$ \vec{a}=\vec{e}_1+\vec{e}_2=(1,1,0),\qquad \vec{b}=\vec{e}_1-\vec{e}_2=(1,-1,0),\qquad \vec{c}=-\vec{e}_1+\vec{e}_3=(-1,0,1) $$

である。

それぞれの長さは

$$ |\vec{a}|=\sqrt{1^2+1^2}=\sqrt{2},\qquad |\vec{b}|=\sqrt{1^2+(-1)^2}=\sqrt{2},\qquad |\vec{c}|=\sqrt{(-1)^2+1^2}=\sqrt{2} $$

となる。

(1) なす角

まず,$\vec{a}$ と $\vec{b}$ について,

$$ \vec{a}\cdot \vec{b} =(1,1,0)\cdot(1,-1,0) =1-1=0 $$

であるから,

$$ \cos \angle(\vec{a},\vec{b}) =\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|\vec{a}||\vec{b}|} =0 $$

より,

$$ \angle(\vec{a},\vec{b})=\frac{\pi}{2} $$

である。

次に,$\vec{b}$ と $\vec{c}$ について,

$$ \vec{b}\cdot \vec{c} =(1,-1,0)\cdot(-1,0,1) =-1 $$

したがって,

$$ \cos \angle(\vec{b},\vec{c}) =\frac{-1}{\sqrt{2}\sqrt{2}} =-\frac{1}{2} $$

より,

$$ \angle(\vec{b},\vec{c})=\frac{2\pi}{3} $$

である。

同様に,$\vec{c}$ と $\vec{a}$ について,

$$ \vec{c}\cdot \vec{a} =(-1,0,1)\cdot(1,1,0) =-1 $$

であるから,

$$ \cos \angle(\vec{c},\vec{a}) =\frac{-1}{\sqrt{2}\sqrt{2}} =-\frac{1}{2} $$

より,

$$ \angle(\vec{c},\vec{a})=\frac{2\pi}{3} $$

となる。

(2) ベクトル $\vec{p}$ を求める

$\vec{p}=(x,y,z)$ とおく。

$\vec{p}$ は $\vec{b},\vec{c}$ に直交するから,

$$ \vec{p}\cdot \vec{b}=0,\qquad \vec{p}\cdot \vec{c}=0 $$

を満たす。これを成分で書くと,

$$ (x,y,z)\cdot(1,-1,0)=x-y=0 $$

$$ (x,y,z)\cdot(-1,0,1)=-x+z=0 $$

である。よって,

$$ x=y,\qquad z=x $$

となるので,

$$ x=y=z $$

である。したがって,

$$ \vec{p}=(t,t,t) $$

と表せる。

さらに $\vec{a}$ との内積が $1$ であるから,

$$ \vec{a}\cdot \vec{p} =(1,1,0)\cdot(t,t,t) =2t=1 $$

より,

$$ t=\frac{1}{2} $$

である。

したがって,

$$ \vec{p}=\left(\frac{1}{2},\frac{1}{2},\frac{1}{2}\right) =\frac{1}{2}\vec{e}_1+\frac{1}{2}\vec{e}_2+\frac{1}{2}\vec{e}_3 $$

となる。

解説

空間ベクトルでも,なす角は平面ベクトルと同様に内積公式

$$ \vec{u}\cdot\vec{v}=|\vec{u}||\vec{v}|\cos\theta $$

で求めるのが基本である。

また,「2つのベクトルに直交する」という条件は,未知ベクトルを成分でおいて内積を $0$ とする方程式に直せばよい。今回は $\vec{b},\vec{c}$ に直交する条件から $x=y=z$ が出て,最後に $\vec{a}\cdot\vec{p}=1$ で大きさが一意に決まる。

答え

$$ \angle(\vec{a},\vec{b})=\frac{\pi}{2},\qquad \angle(\vec{b},\vec{c})=\frac{2\pi}{3},\qquad \angle(\vec{c},\vec{a})=\frac{2\pi}{3} $$

$$ \vec{p}=\frac{1}{2}\vec{e}_1+\frac{1}{2}\vec{e}_2+\frac{1}{2}\vec{e}_3 $$

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