東北大学 2010年 理系 第3問 解説

方針・初手
各回の操作では,4枚のカードから1枚を取り出したあと元に戻しているので,5回の抽出は互いに独立であり,各回で $1,2,3,4$ が出る確率はそれぞれ $\dfrac14$ である。
したがって,5桁の各位に入る数字列を考えれば,全事象は
$$ 4^5 $$
通りであり,あとは条件を満たす並び方を数えればよい。なお,1の位から順に決めているが,数字の出現回数を問う問題なので,位の決め方は本質的でない。
解法1
(1) $X$ に数字 $1$ がちょうど2回現れる確率
5か所のうち,数字 $1$ が現れる位置を2か所選べばよいから,
$$ {}_{5}\mathrm{C}_{2} $$
通りある。
残り3か所には $1$ 以外の数字,すなわち $2,3,4$ のいずれかが入るので,各か所3通りずつあり,
$$ 3^3 $$
通りである。
よって求める場合の数は
$$ {}_{5}\mathrm{C}_{2} \cdot 3^3 = 10 \cdot 27 = 270 $$
したがって確率は
$$ \frac{270}{4^5} =\frac{270}{1024} =\frac{135}{512} $$
である。
(2) $X$ に数字 $1$ と数字 $2$ がちょうど1回ずつ現れる確率
まず,5か所のうち数字 $1$ を置く位置を1か所選び,続いて数字 $2$ を置く位置を1か所選ぶと,
$$ 5 \cdot 4 = 20 $$
通りある。
残り3か所には $1,2$ 以外の数字,すなわち $3,4$ のいずれかが入るので,各か所2通りずつあり,
$$ 2^3=8 $$
通りである。
よって求める場合の数は
$$ 20 \cdot 8 = 160 $$
したがって確率は
$$ \frac{160}{4^5} =\frac{160}{1024} =\frac{5}{32} $$
である。
(3) $X$ にちょうど2回現れる数字が1種類以上ある確率
出現回数の型を考える。
ちょうど2回現れる数字が少なくとも1種類あるのは,次の3つの場合である。
(i) 出現回数が $(2,1,1,1)$ 型の場合
1つの数字が2回現れ,残り3種類が1回ずつ現れる。
2回現れる数字の選び方は
$$ 4 $$
通り。
その並べ方は,同じ数字2個を含む5個の並べ方だから
$$ \frac{5!}{2!}=60 $$
通り。
よって
$$ 4 \cdot 60 = 240 $$
通り。
(ii) 出現回数が $(2,2,1,0)$ 型の場合
2つの数字がそれぞれ2回ずつ現れ,別の1つの数字が1回現れる。
まず,2回現れる数字2種類の選び方は
$$ {}_{4}\mathrm{C}_{2}=6 $$
通り。
残り2種類のうち,1回現れる数字の選び方は
$$ 2 $$
通り。
その並べ方は
$$ \frac{5!}{2!2!}=30 $$
通り。
よって
$$ 6 \cdot 2 \cdot 30 = 360 $$
通り。
(iii) 出現回数が $(3,2,0,0)$ 型の場合
1つの数字が3回,別の1つの数字が2回現れる。
2回現れる数字の選び方が
$$ 4 $$
通り。
3回現れる数字の選び方が残りから
$$ 3 $$
通り。
その並べ方は
$$ \frac{5!}{3!2!}=10 $$
通り。
よって
$$ 4 \cdot 3 \cdot 10 = 120 $$
通り。
以上より,有利な場合の数は
$$ 240+360+120=720 $$
したがって求める確率は
$$ \frac{720}{4^5} =\frac{720}{1024} =\frac{45}{64} $$
である。
解説
この問題は,5回の復元抽出をしているので,各位に入る数字を独立に選ぶ試行とみなせることが本質である。
(1) と (2) は,条件を満たす位置を先に決め,残りに入る数字の選択肢を掛け合わせればよい。
(3) は,単に「2回現れる数字がある」と考えると重複して数えやすいので,出現回数の型を
$$ (2,1,1,1),\ (2,2,1,0),\ (3,2,0,0) $$
の3通りに分けて数えるのが安全である。
答え
$$ \text{(1)}\ \frac{135}{512} $$
$$ \text{(2)}\ \frac{5}{32} $$
$$ \text{(3)}\ \frac{45}{64} $$
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