東北大学 2014年 理系 第3問 解説

方針・初手
(1)、(2) は取り出す順序が関係ないので、組合せで数える。
(3) は 6 個を順に取り出すので、6 個の並び全体を等確率な事象として数える。前半 3 個と後半 3 個の積が等しくなるような 3 個組の組合せを分類するのが初手である。
解法1
(1)
2 個の玉の取り出し方は
$$ {}_{10}\mathrm{C}_{2}=45 $$
通りである。
積が 10 になるには、書かれた数字が $2$ と $5$ でなければならない。 $2$ の玉は 2 個、$5$ の玉も 2 個あるから、有利な取り出し方は
$$ 2\times 2=4 $$
通りである。
したがって求める確率は
$$ \frac{4}{45} $$
である。
(2)
4 個の玉の取り出し方は
$$ {}_{10}\mathrm{C}_{4}=210 $$
通りである。
積が $100$ であることを考えると、
$$ 100=2^2\cdot 5^2 $$
であるから、$3$ は使えず、また $5$ は 2 個とも使う必要がある。
残り 2 個の積は $4$ なので、可能性は
- $2,2$
- $1,4$
の 2 通りである。
(i)
$2,2,5,5$ の場合
これは 2 の玉 2 個と 5 の玉 2 個をすべて選ぶしかないので、
$$ 1 $$
通りである。
(ii)
$1,4,5,5$ の場合
1 の玉を 2 個のうち 1 個、4 の玉を 2 個のうち 1 個選び、5 の玉は 2 個とも選ぶので、
$$ 2\times 2=4 $$
通りである。
よって有利な取り出し方は合計
$$ 1+4=5 $$
通りである。したがって求める確率は
$$ \frac{5}{210}=\frac{1}{42} $$
である。
(3)
6 個を順に取り出す全事象は
$$ 10\cdot 9\cdot 8\cdot 7\cdot 6\cdot 5=151200 $$
通りである。
前半 3 個の数字の組を $A$、後半 3 個の数字の組を $B$ とする。 求めるのは、$A$ と $B$ の積が等しくなる並びの総数である。
(i) $A=B$ となる場合
同じ 3 個組が 2 回現れるには、各数字は全体で高々 2 個しかないから、$A$ は同じ数字を重複して含めない。 したがって $A$ は ${1,2,3,4,5}$ から異なる 3 個を選んだものに限られる。
その選び方は
$$ {}_{5}\mathrm{C}_{3}=10 $$
通りである。
たとえば ${a,b,c}$ が決まったとする。 前半 3 個には $a,b,c$ のそれぞれ 2 個ある玉のうちどちらを入れるかを決めるので
$$ 2^3 $$
通りある。
さらに、前半 3 個の並べ方が $3!$ 通り、後半 3 個の並べ方も $3!$ 通りあるから、1 つの ${a,b,c}$ について
$$ 2^3\cdot 3!\cdot 3!=288 $$
通りである。
よってこの場合の総数は
$$ 10\cdot 288=2880 $$
通りである。
(ii) $A\neq B$ だが積が等しい場合
3 個組の積が等しくなる異なる組を調べる。 数字は $1,2,3,4,5$ に限られるから、候補は
$$ (1,1,4)\leftrightarrow(1,2,2),\quad (1,3,4)\leftrightarrow(2,2,3),\quad (1,4,4)\leftrightarrow(2,2,4),\quad (1,4,5)\leftrightarrow(2,2,5) $$
である。
このうち
- $(1,1,4)$ と $(1,2,2)$ を同時に使うと、数字 $1$ が全体で 3 個必要
- $(1,4,4)$ と $(2,2,4)$ を同時に使うと、数字 $4$ が全体で 3 個必要
となり不可能である。
したがって可能なのは
$$ (1,3,4)\leftrightarrow(2,2,3),\qquad (1,4,5)\leftrightarrow(2,2,5) $$
の 2 組だけである。
たとえば前半が $(1,3,4)$、後半が $(2,2,3)$ の場合を数える。
前半に入る $1,3,4$ の玉の選び方はそれぞれ 2 通りずつあるから
$$ 2\cdot 2\cdot 2=8 $$
通りである。
また、前半 3 個の並べ方が $3!$ 通り、後半 3 個も実際には別々の玉なので並べ方は $3!$ 通りある。 したがって
$$ 8\cdot 3!\cdot 3!=288 $$
通りである。
さらに前半後半を入れ替えた場合もあるので、この 1 組から
$$ 288\times 2=576 $$
通り得られる。
同様の組が 2 組あるから、この場合の総数は
$$ 576\times 2=1152 $$
通りである。
(iii) 合計
有利な並びの総数は
$$ 2880+1152=4032 $$
通りである。
したがって求める確率は
$$ \frac{4032}{151200}=\frac{2}{75} $$
である。
解説
(1) は「積が 10 になる組」をそのまま数えればよい。
(2) は $100=2^2\cdot 5^2$ と素因数分解すると、使える数字の候補が一気に絞られる。4 個の積の条件を、使う数字の組合せの条件に落とすのが要点である。
(3) は順に取り出すので、順序つきで数えるのが自然である。難所は「積が等しい 3 個組」の洗い出しであり、同じ組を 2 回使えるのは 3 つの数字がすべて異なる場合だけであること、異なる組同士で積が一致する例はごく少ないことを押さえるのが重要である。
答え
$$ \text{(1)}\ \frac{4}{45},\qquad \text{(2)}\ \frac{1}{42},\qquad \text{(3)}\ \frac{2}{75} $$
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