東北大学 2011年 理系 第3問 解説

方針・初手
各回の操作では、まずサイコロで「だれが取るか」が決まり、そのあと箱から1個取り出す。したがって、求める確率は
- 生徒の選ばれ方の確率
- そのとき赤玉を引く確率
を掛け合わせ、必要なら場合分けして足せばよい。
また、だれが取っても箱から玉が1個減ること自体は同じなので、「第何回目に取り出された玉が赤か」という事実は、生徒の名前とは切り離して考えられる。
解法1
(1) 2回目の操作が終わったとき、$A$ が2個の赤玉を手に入れている確率を求める。
$A$ が2個の赤玉を持つためには、1回目も2回目も $A$ が選ばれ、しかも2回とも赤玉を引く必要がある。
$A$ が選ばれる確率は毎回
$$ \frac{1}{6} $$
である。
また、赤玉を続けて2個引く確率は
$$ \frac{3}{10}\cdot\frac{2}{9} $$
である。
したがって求める確率は
$$ \frac{1}{6}\cdot\frac{1}{6}\cdot\frac{3}{10}\cdot\frac{2}{9} =\frac{1}{540} $$
である。
(2) 2回目の操作が終わったとき、$B$ が少なくとも1個の赤玉を手に入れている確率を求める。
$B$ が赤玉を得る場合を、$B$ が2回のうち何回選ばれるかで分ける。
(i)
$B$ がちょうど1回選ばれる場合
1回目に $B$、2回目に $B$ でない確率は
$$ \frac{1}{3}\cdot\frac{2}{3} $$
であり、そのとき $B$ が赤玉を引く確率は
$$ \frac{3}{10} $$
であるから、この場合の確率は
$$ \frac{1}{3}\cdot\frac{2}{3}\cdot\frac{3}{10} =\frac{1}{15} $$
である。
同様に、1回目に $B$ でなく2回目に $B$ の場合も確率は
$$ \frac{1}{15} $$
である。
よって、$B$ がちょうど1回選ばれて赤玉を得る確率は
$$ \frac{1}{15}+\frac{1}{15}=\frac{2}{15} $$
である。
(ii)
$B$ が2回とも選ばれる場合
この確率は
$$ \left(\frac{1}{3}\right)^2=\frac{1}{9} $$
である。
このとき、2回のうち少なくとも1回赤玉を引く確率は
$$ 1-\frac{7}{10}\cdot\frac{6}{9} =1-\frac{7}{15} =\frac{8}{15} $$
である。
したがってこの場合の確率は
$$ \frac{1}{9}\cdot\frac{8}{15} =\frac{8}{135} $$
である。
以上より、求める確率は
$$ \frac{2}{15}+\frac{8}{135} =\frac{18}{135}+\frac{8}{135} =\frac{26}{135} $$
である。
(3) 3回目の操作で、$C$ が赤玉を取り出す確率を求める。
3回目に $C$ が選ばれる確率は
$$ \frac{3}{6}=\frac{1}{2} $$
である。
次に、3回目に取り出される玉が赤玉である確率を求める。最初に赤玉3個、白玉7個、合計10個あるので、取り出される順番だけに注目すれば、10個の位置のうちどの位置に赤玉が来るかは対等である。したがって、3回目に取り出される玉が赤玉である確率は
$$ \frac{3}{10} $$
である。
よって、3回目に $C$ が赤玉を取り出す確率は
$$ \frac{1}{2}\cdot\frac{3}{10} =\frac{3}{20} $$
である。
解説
この問題の要点は、「だれが取るか」と「その回に赤玉が出るか」を分けて考えることである。
(1) は条件が厳しいので、そのまま積を作ればよい。
(2) は「少なくとも1個」であるから補集合でも処理できるが、ここでは $B$ が何回選ばれるかで場合分けした。生徒の選ばれ方と玉の色を整理して数える典型問題である。
(3) はやや見落としやすいが、3回目にだれが選ばれても、箱から3個目に出る玉が赤である確率自体は $\frac{3}{10}$ のままである。ここを使うと計算が一気に簡単になる。
答え
$$ \text{(1)}\ \frac{1}{540} $$
$$ \text{(2)}\ \frac{26}{135} $$
$$ \text{(3)}\ \frac{3}{20} $$
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