東北大学 2014年 理系 第2問 解説

方針・初手
平行六面体の各頂点の座標をまずそろえる。 この立体では
$$ \vec{OB}=\vec{OA}+\vec{OC},\qquad \vec{OE}=\vec{OA}+\vec{OD},\qquad \vec{OG}=\vec{OC}+\vec{OD} $$
であるから、$B,E,G$ の座標がすぐに定まる。
そのうえで、$N$ は辺 $DG$ 上の点なので $y$ 座標だけを未知数としておけばよい。 また、平面 $EMN$ は法線ベクトルを求めて方程式を立てれば、$y$ 軸との交点や切り口の形が追える。
解法1
まず各頂点の座標を求める。
$$ B=A+C=(2,0,0)+(0,3,0)=(2,3,0) $$
$$ E=A+D=(2,0,0)+(-1,0,\sqrt6)=(1,0,\sqrt6) $$
$$ G=C+D=(0,3,0)+(-1,0,\sqrt6)=(-1,3,\sqrt6) $$
したがって、辺 $AB$ の中点 $M$ は
$$ M=\left(2,\frac32,0\right) $$
である。
(1) $N$ の座標
$N$ は辺 $DG$ 上の点であるから、ある実数 $t$ を用いて
$$ N=(-1,t,\sqrt6)\qquad (0\le t\le 3) $$
と表せる。
条件 $MN=4$ より、
$$ MN^2=\left(-1-2\right)^2+\left(t-\frac32\right)^2+(\sqrt6-0)^2 =9+\left(t-\frac32\right)^2+6 $$
であるから、
$$ 9+\left(t-\frac32\right)^2+6=16 $$
$$ \left(t-\frac32\right)^2=1 $$
よって
$$ t=\frac12,\ \frac52 $$
を得る。
さらに $DN<GN$ より、$N$ は $DG$ の中点より $D$ 側にあるので
$$ t<\frac32 $$
である。したがって
$$ t=\frac12 $$
となる。
ゆえに
$$ N=\left(-1,\frac12,\sqrt6\right) $$
である。
(2) 平面 $EMN$ と $y$ 軸の交点 $P$
平面 $EMN$ 内の2つの方向ベクトルは
$$ \overrightarrow{EM} =\left(2-1,\frac32-0,0-\sqrt6\right) =\left(1,\frac32,-\sqrt6\right) $$
$$ \overrightarrow{EN} =\left(-1-1,\frac12-0,\sqrt6-\sqrt6\right) =\left(-2,\frac12,0\right) $$
である。
よって法線ベクトル $\boldsymbol{n}$ は
$$ \boldsymbol{n} =\overrightarrow{EM}\times\overrightarrow{EN} =\left(\frac{\sqrt6}{2},,2\sqrt6,,\frac72\right) $$
となる。これを $2$ 倍して
$$ \boldsymbol{n}=(\sqrt6,,4\sqrt6,,7) $$
としてよい。
したがって、点 $E(1,0,\sqrt6)$ を通る平面の方程式は
$$ \sqrt6(x-1)+4\sqrt6(y-0)+7(z-\sqrt6)=0 $$
すなわち
$$ \sqrt6 x+4\sqrt6 y+7z-8\sqrt6=0 $$
である。
$y$ 軸上では $x=0,\ z=0$ であるから、
$$ 4\sqrt6,y-8\sqrt6=0 $$
$$ y=2 $$
よって交点 $P$ は
$$ P=(0,2,0) $$
である。
(3) 切り口の面積
点 $P=(0,2,0)$ は辺 $OC$ 上にある。 したがって平面 $EMN$ は、平行六面体の辺
- $AE$ 上で $E$
- $AB$ 上で $M$
- $OC$ 上で $P$
- $DG$ 上で $N$
を通る。
各面での交線を見ると、
- 前面 $ABEF$ では線分 $EM$
- 底面 $OABC$ では線分 $MP$
- 背面 $ODCG$ では線分 $PN$
- 上面 $DEFG$ では線分 $NE$
となるので、切り口は四角形 $EMPN$ である。
ここで
$$ \overrightarrow{EM} =\left(1,\frac32,-\sqrt6\right),\qquad \overrightarrow{EN} =\left(-2,\frac12,0\right) $$
より、
$$ \overrightarrow{MP} =P-M =\left(-2,\frac12,0\right) =\overrightarrow{EN} $$
$$ \overrightarrow{NP} =P-N =\left(1,\frac32,-\sqrt6\right) =\overrightarrow{EM} $$
であるから、四角形 $EMPN$ は平行四辺形である。
よってその面積は
$$ \left|\overrightarrow{EM}\times\overrightarrow{EN}\right| $$
に等しい。すでに
$$ \overrightarrow{EM}\times\overrightarrow{EN} =\left(\frac{\sqrt6}{2},,2\sqrt6,,\frac72\right) $$
であるから、面積 $S$ は
$$ S =\sqrt{\left(\frac{\sqrt6}{2}\right)^2+(2\sqrt6)^2+\left(\frac72\right)^2} =\sqrt{\frac64+24+\frac{49}4} =\sqrt{\frac{151}{4}} =\frac{\sqrt{151}}{2} $$
したがって、求める切り口の面積は
$$ \frac{\sqrt{151}}{2} $$
である。
解説
この問題では、平行六面体をベクトルで処理するのが最も自然である。 特に、$DG$ が $y$ 軸方向の辺であることに注目すると、$N$ を $(-1,t,\sqrt6)$ と1文字で置けるため、条件 $MN=4$ がすぐに使える。
また、平面と軸の交点は、平面の方程式を立てて $x=0,\ z=0$ を代入すればよい。 最後の切り口は、どの辺と交わるかを順に確認すると四角形であることが分かり、その4点が平行四辺形になっていることまで見抜ければ、面積計算は外積1回で済む。
答え
$$ \text{(1)}\quad N=\left(-1,\frac12,\sqrt6\right) $$
$$ \text{(2)}\quad P=(0,2,0) $$
$$ \text{(3)}\quad \text{切り口の面積 }=\frac{\sqrt{151}}{2} $$
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