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北海道大学 2022年 文系 第1問 解説

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北海道大学 2022年 文系 第1問 解説

方針・初手

(1) は $f(x)$ に $x=k-1$ を代入し、値を計算する。その際、各項に共通する因数 $k-1$ をくくり出すと計算が容易になる。(2)(1) の結果が因数定理の利用を示唆しているため、これを用いて $f(x)$ を因数分解する。その後、与えられた $k$ の条件を利用して残りの因数の符号を判定し、不等式を解く。

解法1

(1)

$f(x)$ に $x=k-1$ を代入する。第4項と第5項は $-k+1 = -(k-1)$ と変形できることに注意して、共通因数 $k-1$ でくくって計算する。

$$ \begin{aligned} f(k-1) &= (k-1)^3 - (2k-1)(k-1)^2 + (k^2-k+1)(k-1) - k + 1 \\ &= (k-1)^3 - (2k-1)(k-1)^2 + (k^2-k+1)(k-1) - (k-1) \\ &= (k-1) \{ (k-1)^2 - (2k-1)(k-1) + (k^2-k+1) - 1 \} \\ &= (k-1) \{ (k^2-2k+1) - (2k^2-3k+1) + k^2-k \} \\ &= (k-1) ( k^2-2k+1 - 2k^2+3k-1 + k^2-k ) \\ &= (k-1) \times 0 \\ &= 0 \end{aligned} $$

(2)

(1) の結果 $f(k-1)=0$ より、因数定理から $f(x)$ は $x-(k-1)$ を因数にもつ。 $f(x)$ を $x-(k-1)$ で割って因数分解すると、以下のようになる。

$$ f(x) = \{ x-(k-1) \} (x^2 - kx + 1) $$

ここで、$2$次関数 $g(x) = x^2 - kx + 1$ について考える。 $g(x) = 0$ の判別式を $D$ とすると、

$$ D = (-k)^2 - 4 \cdot 1 \cdot 1 = k^2 - 4 $$

問題の条件より $|k| < 2$ であるから、両辺を $2$乗して $k^2 < 4$、すなわち $k^2 - 4 < 0$ となる。 よって $D < 0$ であり、$x^2$ の係数が正であることから、すべての実数 $x$ において

$$ x^2 - kx + 1 > 0 $$

が成り立つ。 したがって、不等式 $f(x) \geqq 0$、すなわち $\{ x-(k-1) \} (x^2 - kx + 1) \geqq 0$ が成り立つための条件は、

$$ x - (k-1) \geqq 0 $$

これを解いて、

$$ x \geqq k-1 $$

解説

(1)(2) で $3$次不等式を解くための明確な誘導となっている。代入計算は力任せに展開しても解けるが、共通因数である $(k-1)$ で式全体をくくることで計算量が減り、ミスを防ぎやすくなる。

(2) では、$3$次式を因数分解した後に現れる $2$次式 $x^2 - kx + 1$ の符号判定がポイントとなる。与えられた $k$ の条件 ($|k|<2$) から判別式が負になることに気づけば、この $2$次式が常に正の値をとることがわかる。常に正となる因数は全体の符号変化に影響を与えないため、実質的に $1$次不等式の問題へと帰着できる。

答え

(1) $0$

(2) $x \geqq k-1$

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