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北海道大学 1964年 理系 第4問 解説

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北海道大学 1964年 理系 第4問 解説

方針・初手

(1) 放物線上の点における接線の傾きを導関数から求め、それと垂直に交わる法線 $l_1$ の方程式を立てる。その後、放物線の方程式と連立して交点の $x$ 座標を求める。

(2) (1)で求めた「接点以外の交点」が $l_1$ と $l_2$ で一致する場合を考える。これが関係式を導く最も自然な方針である。

(3) 中点 $M$ の座標 $(X, Y)$ を $x_1, x_2$ の基本対称式で表し、(2)の関係式を用いて $X, Y$ のみの方程式を導く。また、相異なる実数 $x_1, x_2$ が存在するための条件から $X$ のとり得る値の範囲(限界)を求める。

解法1

(1)

$y = x^2 - \frac{1}{2}$ を微分すると $y' = 2x$ である。

点 $P(x_1, y_1)$ における接線の傾きは $2x_1$ であるから、法線 $l_1$ の方程式は以下のようになる。

(i) $x_1 \neq 0$ のとき

$l_1$ の傾きは $-\frac{1}{2x_1}$ であり、方程式は

$$y - \left(x_1^2 - \frac{1}{2}\right) = -\frac{1}{2x_1}(x - x_1)$$

$$y = -\frac{1}{2x_1}x + x_1^2$$

これと $y = x^2 - \frac{1}{2}$ を連立すると

$$x^2 - \frac{1}{2} = -\frac{1}{2x_1}x + x_1^2$$

$$x^2 + \frac{1}{2x_1}x - x_1^2 - \frac{1}{2} = 0$$

$l_1$ は $x = x_1$ を通るため、$(x - x_1)$ を因数にもち

$$(x - x_1)\left(x + x_1 + \frac{1}{2x_1}\right) = 0$$

したがって、交点の $x$ 座標は $x_1, -x_1 - \frac{1}{2x_1}$ である。

(ii) $x_1 = 0$ のとき

接線の傾きは $0$ であり、$l_1$ は $y$ 軸と平行な直線 $x = 0$ となる。

これを放物線の方程式と連立すると、$x = 0, y = -\frac{1}{2}$ となり、交点は接点 $P$ のみとなる。

このとき交点の $x$ 座標は $0$ (すなわち $x_1$)である。

(2)

$l_1$ と $l_2$ が放物線上で交わるとき、その交点を $R$ とする。

求める関係式が $x_1, x_2$ について対称であると仮定すると、交点 $R$ は $P, Q$ とは異なる第3の点である。

$R$ は $l_1$ と放物線の交点であり、かつ $l_2$ と放物線の交点でもあるから、(1) の結果より

$$-x_1 - \frac{1}{2x_1} = -x_2 - \frac{1}{2x_2}$$

が成り立つ(このとき $x_1 \neq 0, x_2 \neq 0$ である)。

これを整理すると

$$x_1 - x_2 + \frac{1}{2x_1} - \frac{1}{2x_2} = 0$$

$$(x_1 - x_2) - \frac{x_1 - x_2}{2x_1 x_2} = 0$$

$$(x_1 - x_2) \left( 1 - \frac{1}{2x_1 x_2} \right) = 0$$

$P, Q$ は相異なる点であるから $x_1 \neq x_2$ より

$$1 - \frac{1}{2x_1 x_2} = 0$$

$$x_1 x_2 = \frac{1}{2}$$

(3)

(2) より $x_1 x_2 = \frac{1}{2}$ である。

線分 $PQ$ の中点 $M(X, Y)$ の座標は

$$X = \frac{x_1 + x_2}{2}$$

$$Y = \frac{y_1 + y_2}{2} = \frac{x_1^2 - \frac{1}{2} + x_2^2 - \frac{1}{2}}{2} = \frac{x_1^2 + x_2^2 - 1}{2}$$

これより $Y$ を $X$ で表すと

$$Y = \frac{(x_1 + x_2)^2 - 2x_1 x_2 - 1}{2} = \frac{(2X)^2 - 2 \cdot \frac{1}{2} - 1}{2} = \frac{4X^2 - 2}{2} = 2X^2 - 1$$

よって、中点 $M$ は曲線 $y = 2x^2 - 1$ 上を動く。

次に限界(定義域)を求める。

$x_1, x_2$ は、和が $2X$、積が $\frac{1}{2}$ であるから、$t$ の2次方程式

$$t^2 - 2Xt + \frac{1}{2} = 0$$

の相異なる2つの実数解である。

この方程式の判別式を $D$ とすると、$D > 0$ である必要がある。

$$\frac{D}{4} = X^2 - \frac{1}{2} > 0$$

$$X^2 > \frac{1}{2}$$

$$X < -\frac{\sqrt{2}}{2}, \quad \frac{\sqrt{2}}{2} < X$$

これが中点 $M$ の動く限界である。

解説

放物線の法線が再び放物線と交わる点の座標や、2つの法線が放物線上で交わる条件を問う典型問題である。(1)で求めた交点の $x$ 座標を (2) で等置して関係式に持ち込む流れが定石となる。

(2)において交点が $P$ や $Q$ に一致する非対称なケースも論理上は考え得るが、問題の文脈((3)で $P, Q$ が対称な関係式を満たしながら動くこと)から、第3の点で交わる場合を想定して関係式を導くのが妥当である。

(3)の軌跡の限界は、「相異なる2実数 $x_1, x_2$ が存在する条件」として判別式を用いて求める点が重要である。

答え

(1) $x_1 \neq 0$ のとき $x_1, -x_1 - \frac{1}{2x_1}$、$x_1 = 0$ のとき $x_1$

(2) $x_1 x_2 = \frac{1}{2}$

(3) 曲線 $y = 2x^2 - 1$ 上を動く。限界は $x < -\frac{\sqrt{2}}{2}, \frac{\sqrt{2}}{2} < x$

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