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北海道大学 2009年 理系 第4問 解説

数学2/図形と式数学2/三角関数数学2/微分法テーマ/最大・最小
北海道大学 2009年 理系 第4問 解説

方針・初手

条件 $OQ = AQ = PQ$ から、点 $Q$ と各点との距離の2乗が等しいという連立方程式を立てて解くことで、点 $Q$ の座標を $a$ と $\theta$ を用いて表す。続いて、求めた $y$ 座標を $\theta$ の関数とみなし、導関数を用いて増減を調べることで最小値を求める。

解法1

(1)

条件 $OQ = AQ = PQ$ より、各距離の2乗も等しいので、

$$ OQ^2 = AQ^2 = PQ^2 $$

が成り立つ。点 $Q(x, y)$ と各点との距離の2乗を計算すると、以下のようになる。

$$ OQ^2 = x^2 + y^2 $$

$$ AQ^2 = (x - a)^2 + y^2 = x^2 - 2ax + a^2 + y^2 $$

$$ PQ^2 = (x - \cos\theta)^2 + (y - \sin\theta)^2 = x^2 - 2x\cos\theta + \cos^2\theta + y^2 - 2y\sin\theta + \sin^2\theta $$

ここで $\cos^2\theta + \sin^2\theta = 1$ を用いると、$PQ^2$ は次のように整理できる。

$$ PQ^2 = x^2 + y^2 - 2x\cos\theta - 2y\sin\theta + 1 $$

まず、$OQ^2 = AQ^2$ より、

$$ x^2 + y^2 = x^2 - 2ax + a^2 + y^2 $$

これを整理して、

$$ 2ax = a^2 $$

問題の条件より $0 < a < 1$ であるから、$a \neq 0$ となり、両辺を $2a$ で割って、

$$ x = \frac{a}{2} $$

次に、$OQ^2 = PQ^2$ より、

$$ x^2 + y^2 = x^2 + y^2 - 2x\cos\theta - 2y\sin\theta + 1 $$

これを整理して、

$$ 2x\cos\theta + 2y\sin\theta = 1 $$

ここに $x = \frac{a}{2}$ を代入すると、

$$ a\cos\theta + 2y\sin\theta = 1 $$

$$ 2y\sin\theta = 1 - a\cos\theta $$

問題の条件より $0 < \theta < \pi$ であるから、$\sin\theta > 0$ となる。両辺を $2\sin\theta$ で割ると、

$$ y = \frac{1 - a\cos\theta}{2\sin\theta} $$

したがって、点 $Q$ の座標は次のように表される。

$$ \left( \frac{a}{2}, \frac{1 - a\cos\theta}{2\sin\theta} \right) $$

(2)

(1) の結果より、$y$ を $\theta$ の関数とみて、$\theta$ で微分する。商の微分公式を用いると、

$$ y' = \frac{1}{2} \cdot \frac{(a\sin\theta)\sin\theta - (1 - a\cos\theta)\cos\theta}{\sin^2\theta} $$

分子を展開して整理すると、

$$ y' = \frac{1}{2} \cdot \frac{a\sin^2\theta - \cos\theta + a\cos^2\theta}{\sin^2\theta} $$

$$ y' = \frac{a(\sin^2\theta + \cos^2\theta) - \cos\theta}{2\sin^2\theta} $$

$$ y' = \frac{a - \cos\theta}{2\sin^2\theta} $$

$0 < \theta < \pi$ の範囲において $2\sin^2\theta > 0$ であるため、$y'$ の符号は分子の $a - \cos\theta$ の符号と一致する。

ここで、条件 $0 < a < 1$ より、$\cos\alpha = a$ を満たす $\alpha$ が $0 < \alpha < \frac{\pi}{2}$ の範囲にただ一つ存在する。

$\theta$ が $0$ から $\pi$ まで単調に増加するとき、$\cos\theta$ は $1$ から $-1$ まで単調に減少する。したがって、$\theta$ と $y'$ の符号の関係は以下のようになる。

このことから、$y$ は $\theta = \alpha$ のとき極小かつ最小となる。

このとき、$\cos\alpha = a$ であり、$0 < \alpha < \frac{\pi}{2}$ であるため $\sin\alpha > 0$ となる。相互関係から $\sin\alpha$ を求めると、

$$ \sin\alpha = \sqrt{1 - \cos^2\alpha} = \sqrt{1 - a^2} $$

よって、$y$ の最小値は、$\theta = \alpha$ のときの値を代入して、

$$ y = \frac{1 - a\cos\alpha}{2\sin\alpha} = \frac{1 - a \cdot a}{2\sqrt{1 - a^2}} = \frac{1 - a^2}{2\sqrt{1 - a^2}} = \frac{\sqrt{1 - a^2}}{2} $$

解説

図形的な意味を考えると、条件 $OQ = AQ = PQ$ は、点 $Q$ が三角形 $OAP$ の外心であることを示している。そのため、$Q$ は線分 $OA$ の垂直二等分線上にあることがわかり、点 $O$ と点 $A(a, 0)$ の中点を通る直線 $x = \frac{a}{2}$ 上に存在することが初手で直感的に確認できる。

(2) では、微分して導関数の符号を調べる標準的な手順を踏む。極値をとる $\theta$ の値が具体的な角度(例えば $\frac{\pi}{3}$ など)として求まらないため、$\cos\alpha = a$ となる文字 $\alpha$ を自身で設定して議論を進めるのがポイントとなる。

答え

(1)

$$ Q\left( \frac{a}{2}, \frac{1 - a\cos\theta}{2\sin\theta} \right) $$

(2)

$$ \frac{\sqrt{1 - a^2}}{2} $$

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